数学I|数と式 教材

要約

数と式を、基本事項と例題で学び、確認問題と50回のドリルで定着させます。


1. 展開と因数分解

展開は積を和へ、因数分解は和を積へ直す操作です。共通因数を探してから、平方の差や和・積の公式を選びます。因数分解の結果を展開すると、元の式へ戻るか確認できます。

\[ (x+a)(x+b)=x^2+(a+b)x+ab,\quad A^2-B^2=(A-B)(A+B) \]

2. 実数と根号

有理数は整数の比で表せる数、無理数はそれでは表せない実数です。根号の中の平方数を外へ出し、同じ根号を含む項をまとめます。分母に根号があるときは共役などを掛けて有理化します。

\[ \sqrt{a^2}=|a|,\quad\frac1{\sqrt u-\sqrt v}=\frac{\sqrt u+\sqrt v}{u-v}\quad(u>v\ge0) \]

3. 絶対値

絶対値は数直線での距離です。|x−a|=rは点aから距離rの点、|x−a|<rは距離r未満の点を表します。絶対値の中身の符号が変わる地点を境に、式を場合分けします。

\[ |x-a|<r\iff a-r<x<a+r\quad(r>0) \]

4. 1次不等式

移項後に係数で割ってxの範囲を求めます。負の数で割ると大小関係が反転します。文字係数があるときは、正・0・負に分け、連立不等式では範囲の共通部分を取ります。

\[ a< b,\ c<0\ \Longrightarrow\ ac>bc \]

5. 例題と解き方

例題1|式の展開

\((x+2)(x-1)\)を展開しなさい。

分配法則で4つの積を作り、同類項をまとめます。

\[ \boxed{x^2+(1)x-2} \]

例題2|因数分解

\\(x^2-3x+2\\)を因数分解しなさい。

積が2、和が−3になる2数は−2と−1です。

\[ \boxed{(x-2)(x-1)} \]

例題3|平方の差

\\(4x^2-1\\)を因数分解しなさい。

平方の差 A²−B²=(A−B)(A+B) を使います。

\[ \boxed{(2x-1)(2x+1)} \]

例題4|根号の計算

\(\sqrt{8}+\sqrt{2}\)を簡単にしなさい。

根号の中の平方数を外へ出すと、2√2+1√2です。

\[ \boxed{3\sqrt2} \]

例題5|分母の有理化

\(\frac{1}{\sqrt{3}-\sqrt{2}}\)を有理化しなさい。

分母・分子に分母の共役を掛けます。分母は(a+1)−a=1です。

\[ \boxed{(\sqrt{3}+\sqrt{2})} \]

例題6|絶対値

\(|x-2|=1\)を解きなさい。

x−2=1またはx−2=−1に分けます。

\[ \boxed{x=1,\ 3} \]

例題7|1次不等式

\(-2x+2<2\)を解きなさい。

定数項を移項し、負の数で割ると不等号の向きが逆になります。

\[ \boxed{x>0} \]

例題8|連立不等式

\(2x>2\)と\(1x<4\)を同時に満たす範囲を求めなさい。

それぞれ正の係数で割ってから、2つの範囲の共通部分を取ります。

\[ \boxed{1<x<4} \]

例題9|絶対値不等式

\(|x-2|<2\)を解きなさい。

中心2からの距離が2未満なので、両側の端を含みません。

\[ \boxed{0<x<4} \]

例題10|対称式

\\(x+y=3,\ xy=2\\)のとき、\\(x^2+y^2\\)を求めなさい。

x²+y²=(x+y)²−2xy に条件を代入します。

\[ \boxed{5} \]

例題11|文字係数の不等式

実数sについて\((s-2)x>1\)を解きなさい。

s−2の符号で場合分けします。0の場合は0>1となり成立しません。

\[ \boxed{s>2:x>\frac{1}{s-2},\quad s<2:x<\frac{1}{s-2},\quad s=2:\text{解なし}} \]

例題12|根号と絶対値

\(\sqrt{(x-2)^2}\)を、xの範囲で場合分けして表しなさい。

√u²=|u|です。平方根は負にならないので、そのままuとはできません。

\[ \boxed{x\ge 2:x-2,\quad x<2:2-x} \]

6. よくある間違いと解く順序

負の係数で割るときの不等号、√a²の絶対値、文字係数が0になる場合を確認します。

条件と求めるものを整理し、使う公式を選び、計算後に元の条件を満たすか確かめます。証明では理由も書きます。

確認問題

例題を隠して解き、途中式と判断の理由を書きましょう。

問題1|式の展開

\((x+8)(x-4)\)を展開しなさい。

問題2|根号の計算

\(\sqrt{8}+\sqrt{50}\)を簡単にしなさい。

問題3|1次不等式

\(-3x+15<3\)を解きなさい。

問題4|対称式

\\(x+y=9,\ xy=20\\)のとき、\\(x^2+y^2\\)を求めなさい。

問題5|式の展開

\((x+5)(x-5)\)を展開しなさい。

解答・解説

解答1|式の展開

分配法則で4つの積を作り、同類項をまとめます。

\[ \boxed{x^2+(4)x-32} \]

解答2|根号の計算

根号の中の平方数を外へ出すと、2√2+5√2です。

\[ \boxed{7\sqrt2} \]

解答3|1次不等式

定数項を移項し、負の数で割ると不等号の向きが逆になります。

\[ \boxed{x>4} \]

解答4|対称式

x²+y²=(x+y)²−2xy に条件を代入します。

\[ \boxed{41} \]

解答5|式の展開

分配法則で4つの積を作り、同類項をまとめます。

\[ \boxed{x^2+(0)x-25} \]

まとめ

数と式では、条件を整理して計算や証明の方法を選びます。間違えた知識ポイントを本文で復習してから、対応するドリルを解き直しましょう。

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