数学A|場合の数と確率 教材
要約
場合の数と確率を、基本事項と例題で学び、確認問題と50回のドリルで定着させます。
- 推奨学年:高校1年生
- 前提知識:集合、割合、整数の積
- 学習時間:本文は数回に分けて読み、ドリルは1回20分を目安にします。
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関連ドリル: - 第01回
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1. 数え上げの原則
選択肢が排反なら和、段階を続けるなら積で数えます。集合の要素数は重なりを1回引きます。順番を区別するか、同じ対象を何度使えるかを最初に整理します。
2. 順列と組合せ
順列は選ぶ順番を区別し、組合せは順番を区別しません。円順列は回転を同じとするので1人を固定します。重複順列では各位置の選択肢を掛けます。
3. 確率・独立・反復試行
等確率の結果なら条件に合う結果数/全結果数です。独立な事象は確率を掛けられます。くじを戻すか戻さないかで独立性が変わります。『少なくとも』は余事象を使うと簡単になることがあります。
4. 条件付き確率と期待値
条件が判明すると、その条件を満たす結果だけに標本空間を縮めます。期待値は各値と確率の積の和です。意思決定では受取額だけでなく費用も引き、平均的な利益を比較します。
5. 例題と解き方
例題1|集合の要素の個数
生徒25人が少なくとも一方の講座を受講。英語20人、数学9人です。両方を受講する人数を求めなさい。
n(A∪B)=n(A)+n(B)−n(A∩B)を変形します。
例題2|順列
異なる6人から2人を選び、順番に一列に並べる方法は何通りですか。
順番を区別するため、6から2個の連続する整数を掛けます。
例題3|組合せ
異なる6人から委員2人を選ぶ方法は何通りですか。役職はありません。
並べる順序を区別しないので、順列の数をr!で割ります。
例題4|円順列
異なる4人が円卓に座る方法は何通りですか。回転で重なる配置は同じ、鏡像は別とします。
1人の位置を固定すると、残りの人を並べる順列になります。
例題5|重複順列
2種類の記号で長さ3の列を作ります。同じ記号を何度使ってもよいとき何通りですか。
各位置でa通りを独立に選ぶので、積の法則でaの(b+2)乗です。
例題6|確率の基本
赤玉3個、青玉3個の袋から1個を無作為に取り出します。赤の確率を求めなさい。
全ての玉が等確率で選ばれるため、赤の個数÷全体の個数です。
例題7|独立な試行
赤玉3個、青玉3個の袋から1個取り出して戻す操作を2回行います。2回とも赤の確率を求めなさい。
玉を戻すので2回の試行は独立。1回の赤の確率を2乗します。
例題8|反復試行
成功確率\(\frac{1}{2}\)の独立な試行を4回行います。ちょうど2回成功する確率を求めなさい。
成功する2回の位置を組合せで選び、各並びの確率p²(1−p)^(n−2)を掛けます。
例題9|条件付き確率
公平なさいころを1回投げ、目が2以上だったと分かりました。その目が偶数である条件付き確率を求めなさい。
条件に合う目だけを標本空間にし、その中の偶数の個数を数えます。
例題10|期待値
公平なコイン1回で表なら200円、裏なら100円を受け取ります。受取額の期待値を求めなさい。
各受取額にその確率1/2を掛けて足します。期待値は毎回得られる額とは限りません。
例題11|余事象
成功確率\(\frac{1}{2}\)の独立な試行を3回行います。少なくとも1回成功する確率を求めなさい。
『少なくとも1回』の余事象は『全て失敗』。1から失敗確率の積を引きます。
例題12|非復元抽出
赤玉3個、青玉3個から、戻さず2個取り出します。2個とも赤の確率を求めなさい。
順序を区別せず赤2個の組合せを全体2個の組合せで割ります。2回目の全体数は1減る点にも注意します。
例題13|ベイズの考え方
箱Aは赤2個・青1個、箱Bは赤1個・青2個です。等確率で箱を選び1個取り出すと赤でした。箱Aを選んだ条件付き確率を求めなさい。
P(Aかつ赤)=(1/2)a/(a+b)、P(赤)=1/2。前者を後者で割ります。
例題14|期待値と費用
当たり確率\(\frac{1}{2}\)のくじの賞金が600円、外れは0円です。参加費310円を引いた利益の期待値を求めなさい。
賞金の期待値は300円。参加費を引くと−10円です。
6. よくある間違いと解く順序
順列と組合せ、復元抽出と非復元抽出、期待値と実際の結果を区別します。
条件と求めるものを整理し、使う公式を選び、計算後に元の条件を満たすか確かめます。証明では理由も書きます。
確認問題
例題を隠して解き、途中式と判断の理由を書きましょう。
問題1|集合の要素の個数
生徒100人が少なくとも一方の講座を受講。英語80人、数学36人です。両方を受講する人数を求めなさい。
問題2|円順列
異なる4人が円卓に座る方法は何通りですか。回転で重なる配置は同じ、鏡像は別とします。
問題3|独立な試行
赤玉4個、青玉7個の袋から1個取り出して戻す操作を2回行います。2回とも赤の確率を求めなさい。
問題4|期待値
公平なコイン1回で表なら400円、裏なら500円を受け取ります。受取額の期待値を求めなさい。
問題5|ベイズの考え方
箱Aは赤5個・青5個、箱Bは赤5個・青5個です。等確率で箱を選び1個取り出すと赤でした。箱Aを選んだ条件付き確率を求めなさい。
解答・解説
解答1|集合の要素の個数
n(A∪B)=n(A)+n(B)−n(A∩B)を変形します。
解答2|円順列
1人の位置を固定すると、残りの人を並べる順列になります。
解答3|独立な試行
玉を戻すので2回の試行は独立。1回の赤の確率を2乗します。
解答4|期待値
各受取額にその確率1/2を掛けて足します。期待値は毎回得られる額とは限りません。
解答5|ベイズの考え方
P(Aかつ赤)=(1/2)a/(a+b)、P(赤)=1/2。前者を後者で割ります。
まとめ
場合の数と確率では、条件を整理して計算や証明の方法を選びます。間違えた知識ポイントを本文で復習してから、対応するドリルを解き直しましょう。