数学I|集合と命題 教材
要約
集合と命題を、基本事項と例題で学び、確認問題と50回のドリルで定着させます。
- 推奨学年:高校1年生
- 前提知識:数の範囲、方程式・不等式
- 学習時間:本文は数回に分けて読み、ドリルは1回20分を目安にします。
全20単元の一覧
関連ドリル: - 第01回
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1. 集合の演算
共通部分は両方に属する要素、和集合は一方以上に属する要素です。補集合は全体集合に属し、元の集合に属さない要素です。補集合を扱う前に全体集合を指定します。
2. 命題と条件
真偽が決まる文が命題です。条件pからqが導けるとき、pはqの十分条件、qはpの必要条件です。両方向が成立すると必要十分条件です。pを満たす集合がqを満たす集合に含まれると考えると整理できます。
3. 逆・裏・対偶と否定
pならqの逆はqならp、裏はpでないならqでない、対偶はqでないならpでないです。元の命題と対偶の真偽は一致します。『かつ』の否定は『または』へ、『すべて』の否定は『ある』へ変わります。
4. 証明の選び方
直接証明では仮定から結論を順に導きます。対偶の方が扱いやすいなら対偶を証明し、背理法では結論を否定して矛盾を導きます。全称命題が偽であることは、条件を満たさない反例1つで示せます。
5. 例題と解き方
例題1|集合の共通部分
A=\(\{1,2,3\}\)、B=\(\{2,3,4,5,6\}\)の共通部分を求めなさい。
AにもBにも含まれる要素だけを列挙します。
例題2|集合の和集合
A=\(\{1,2,3\}\)、B=\(\{2,3,4,5,6\}\)の和集合を求めなさい。
少なくとも一方に含まれる要素を、重複させずに列挙します。
例題3|補集合
全体集合U=\(\{1,2,3,4,5,6\}\)、A=\(\{1,2,3\}\)のとき、Aの補集合を求めなさい。
全体集合からAの要素を除きます。全体集合の指定が必要です。
例題4|ド・モルガンの法則
全体集合U=\(\{1,2,3,4,5,6\}\)、A=\(\{1,2,3\}\)、B=\(\{2,3,4,5,6\}\)のとき、\(\overline{A\cap B}\)を求めなさい。
共通部分を先に求め、その補集合を取ります。Aの補集合とBの補集合の和集合に一致します。
例題5|必要条件・十分条件
実数xについて、p:x=2、q:\\(x^2=4\\)。pはqの必要条件、十分条件、必要十分条件のどれですか。
pならqですが、x=−2でもqが成立するため、qからpは導けません。
例題6|逆と対偶
命題「整数nが4の倍数ならばnは2の倍数」の逆と対偶を書き、真偽を判定しなさい。
逆は「2の倍数なら4の倍数」で、n=2が反例。対偶は「2の倍数でなければ4の倍数ではない」。元の命題が真なので対偶も真です。
例題7|反例
「すべての実数xで\\(x^2\ge 2x\\)」が偽であることを反例で示しなさい。
x=2/2なら左辺は4/4、右辺は4/2。左辺の方が小さくなります。
例題8|条件の否定
実数xの条件「\(2<x<3\)」の否定を書きなさい。
『かつ』の否定は『または』です。端点も否定の範囲に含まれます。
例題9|対偶による証明
整数nについて「\(n^2\)が2の倍数でないならnは2の倍数でない」を証明しなさい。
対偶は「nが2の倍数ならn²も2の倍数」。n=2kとするとn²=2(2k²)となります。
例題10|背理法
\(\sqrt2+2\)が無理数であることを、√2が無理数であることを使って証明しなさい。
√2+2が有理数と仮定すると、そこから整数2を引いた√2も有理数となり、既知の事実と矛盾します。
例題11|全称・存在命題
次の命題の真偽を判定:①すべての実数xで\\(x^2+2>0\\)。②ある実数xで\\(x^2+2=0\\)。
実数の平方は0以上で、2>0なのでx²+2は常に正です。
例題12|集合と条件の関係
p:\(x>3\)、q:\(x>2\)。pとqの必要・十分関係を、集合の包含を使って説明しなさい。
pを満たす集合(3,∞)はqを満たす集合(2,∞)に含まれます。逆はx=2+1/2が反例です。
6. よくある間違いと解く順序
逆が真とは限りません。反例は元の条件を満たしているか、否定に等号が必要かを確認します。
条件と求めるものを整理し、使う公式を選び、計算後に元の条件を満たすか確かめます。証明では理由も書きます。
確認問題
例題を隠して解き、途中式と判断の理由を書きましょう。
問題1|集合の共通部分
A=\(\{1,2,3,4,5,6,7,8,9\}\)、B=\(\{5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15\}\)の共通部分を求めなさい。
問題2|ド・モルガンの法則
全体集合U=\(\{1,2,3,4,5,6,7,8,9,10\}\)、A=\(\{1,2,3\}\)、B=\(\{6,7,8,9,10\}\)のとき、\(\overline{A\cap B}\)を求めなさい。
問題3|反例
「すべての実数xで\\(x^2\ge 3x\\)」が偽であることを反例で示しなさい。
問題4|背理法
\(\sqrt2+4\)が無理数であることを、√2が無理数であることを使って証明しなさい。
問題5|集合の共通部分
A=\(\{1,2,3,4,5,6\}\)、B=\(\{6,7,8,9,10,11,12,13\}\)の共通部分を求めなさい。
解答・解説
解答1|集合の共通部分
AにもBにも含まれる要素だけを列挙します。
解答2|ド・モルガンの法則
共通部分を先に求め、その補集合を取ります。Aの補集合とBの補集合の和集合に一致します。
解答3|反例
x=3/2なら左辺は9/4、右辺は9/2。左辺の方が小さくなります。
解答4|背理法
√2+4が有理数と仮定すると、そこから整数4を引いた√2も有理数となり、既知の事実と矛盾します。
解答5|集合の共通部分
AにもBにも含まれる要素だけを列挙します。
まとめ
集合と命題では、条件を整理して計算や証明の方法を選びます。間違えた知識ポイントを本文で復習してから、対応するドリルを解き直しましょう。