数学A|数学と人間の活動(整数の性質) 教材

要約

数学と人間の活動(整数の性質)を、基本事項と例題で学び、確認問題と50回のドリルで定着させます。


1. 整数の除法と素因数分解

整数を商と余りへ分け、余りは0以上、除数未満に取ります。素因数分解は整数を素数の積として整理する方法です。約数は各素因数の指数の選び方で数えられます。

\[ N=dq+r\quad(0\le r<d),\quad N=p^aq^b\Rightarrow\text{約数の個数}=(a+1)(b+1) \]

2. 最大公約数と互除法

2数の最大公約数は、一方を他方で割った余りとの最大公約数に等しくなります。割り算を繰り返し、最後の0でない余りを取ります。公倍数との関係も利用できます。

\[ \gcd(A,B)=\gcd(B,A-qB),\quad\gcd(A,B)\operatorname{lcm}(A,B)=AB\quad(A,B>0) \]

3. 1次不定方程式

ax+by=Nで整数解を求めます。最大公約数がNを割り切ることが解の存在条件です。特解を1つ見つけ、互いに素な係数の倍数条件からすべての解を表します。

\[ \gcd(a,b)=1:\quad x=x_0+bt,\quad y=y_0-at\quad(t\in\mathbb Z) \]

4. 記数法と座標

位取り記数法は基数の累乗を使って数を表します。2進法は各桁が0か1で、繰り返し2で割ると変換できます。座標も位置を数の組へ変える工夫で、数量の表現が人間の活動に役立つ例です。

\[ (d_k\cdots d_1d_0)_B=\sum_{j=0}^k d_jB^j\quad(0\le d_j<B) \]

5. ゲーム・パズルと不変量

操作を繰り返しても変わらない量を探すと、達成できるかを判断できます。余りや偶奇はよく使われます。具体的な操作の規則を式に直し、不変である理由を説明します。

\[ N\mapsto N-d\Longrightarrow N\bmod d\text{は変わらない} \]

6. 例題と解き方

例題1|約数と倍数

2と4の最大公約数と最小公倍数を求めなさい。

bとb+1は互いに素なので最大公約数はa。最小公倍数は2数の積÷最大公約数です。

\[ \boxed{\gcd=2,\quad\operatorname{lcm}=4} \]

例題2|素因数分解

12を素因数分解し、正の約数の個数を求めなさい。

約数は2の指数を0〜2、3の指数を0〜1から選ぶので(a+1)(b+1)個です。

\[ \boxed{2^{2}\cdot3^{1},\quad6\text{個}} \]

例題3|ユークリッドの互除法

6と2の最大公約数を、互除法で求めなさい。

6=2×2+2、2=1×2+0。最後の0でない余りは2です。

\[ \boxed{2} \]

例題4|整数の除法

3を2で割った商と余りを求めなさい。余りは0以上2未満とします。

N=aq+r、0≤r<aを満たすように、cがa以上の場合も商へ繰り入れます。

\[ \boxed{q=1,\quad r=1} \]

例題5|1次不定方程式

\(2x+3y=5\)の整数解をすべて求めなさい。

隣り合う係数は互いに素です。特解を引くとa(x−x₀)=−(a+1)(y−y₀)になり、双方の倍数条件から一般解を得ます。

\[ \boxed{x=1+3t,\quad y=1-2t\quad(t\in\mathbb Z)} \]

例題6|記数法:2進法

10進数17を2進法で表しなさい。

2で繰り返し割った余りを逆順に並べます。各桁が2の累乗を表すことでも確認できます。

\[ \boxed{(10001)_2} \]

例題7|記数法:位取り

\((112)_9\)を10進法で表しなさい。

9²+1×9+2と展開します。各桁は0〜8なので9進法の数字として有効です。

\[ \boxed{92} \]

例題8|合同式と余り

\((2x+1)\)でxを3で割った余りが1です。この式を3で割った余りを求めなさい。

xは法c+2で1と合同。代入したa+bをもう一度割って余りを0以上の範囲に直します。

\[ \boxed{0} \]

例題9|整数の性質の証明

任意の整数nで\(n(n+1)+4\)が偶数であることを証明しなさい。

連続する2整数の一方は偶数なので積は偶数。加える2aも偶数で、和も偶数です。

\[ \boxed{\text{偶数}} \]

例題10|座標と位置の表現

格子上で原点から右へ2、上へ1進み、その後左へ1進みます。終点の座標と原点からの距離を求めなさい。

横移動を符号付きで足し、縦座標と組にします。距離は三平方の定理です。

\[ \boxed{(1,1),\quad\sqrt{2}} \]

例題11|ゲームと不変量

石が7個あります。1回の操作で3個取り除きます。最後に0個にできるか、3で割った余りを使って判断しなさい。

3個ずつ減らしても3で割った余りは変わりません。最初の余りは1で、これが0のときに限り0個まで減らせます。

\[ \boxed{\text{できない}} \]

例題12|合同条件を満たす整数

0以上6未満で、2で割ると1余り、3で割ると2余る整数を求めなさい。

どちらの余りも『除数−1』なので、求める数に1を足すと両方の倍数です。互いに素なので最小公倍数a(a+1)を使います。

\[ \boxed{5} \]

7. よくある間違いと解く順序

整数解のパラメータtは整数です。各桁が基数未満か、余りが指定範囲かを確認します。

条件と求めるものを整理し、使う公式を選び、計算後に元の条件を満たすか確かめます。証明では理由も書きます。

確認問題

例題を隠して解き、途中式と判断の理由を書きましょう。

問題1|約数と倍数

32と40の最大公約数と最小公倍数を求めなさい。

問題2|整数の除法

11を2で割った商と余りを求めなさい。余りは0以上2未満とします。

問題3|記数法:位取り

\((153)_9\)を10進法で表しなさい。

問題4|座標と位置の表現

格子上で原点から右へ4、上へ5進み、その後左へ1進みます。終点の座標と原点からの距離を求めなさい。

問題5|約数と倍数

25と30の最大公約数と最小公倍数を求めなさい。

解答・解説

解答1|約数と倍数

bとb+1は互いに素なので最大公約数はa。最小公倍数は2数の積÷最大公約数です。

\[ \boxed{\gcd=8,\quad\operatorname{lcm}=160} \]

解答2|整数の除法

N=aq+r、0≤r<aを満たすように、cがa以上の場合も商へ繰り入れます。

\[ \boxed{q=5,\quad r=1} \]

解答3|記数法:位取り

9²+5×9+3と展開します。各桁は0〜8なので9進法の数字として有効です。

\[ \boxed{129} \]

解答4|座標と位置の表現

横移動を符号付きで足し、縦座標と組にします。距離は三平方の定理です。

\[ \boxed{(3,5),\quad\sqrt{34}} \]

解答5|約数と倍数

bとb+1は互いに素なので最大公約数はa。最小公倍数は2数の積÷最大公約数です。

\[ \boxed{\gcd=5,\quad\operatorname{lcm}=150} \]

まとめ

数学と人間の活動(整数の性質)では、条件を整理して計算や証明の方法を選びます。間違えた知識ポイントを本文で復習してから、対応するドリルを解き直しましょう。

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