数学II|微分・積分の考え 教材

要約

微分・積分の考えを、基本事項と例題で学び、確認問題と50回のドリルで定着させます。


1. 微分係数と導関数

微分係数は平均変化率の区間を限りなく縮めた値です。点を変数にして各点の微分係数を与える関数が導関数です。数学IIでは多項式を中心に扱い、接線の傾きとして使います。

\[ f'(a)=\lim_{h\to0}\frac{f(a+h)-f(a)}h,\quad(x^n)'=nx^{n-1} \]

2. 接線と増減

接点の座標と微分係数から直線を作ります。導関数が正なら増加、負なら減少です。導関数が0でも、前後の符号が変わらなければ極値とは限りません。閉区間の最大最小では端点も調べます。

\[ y=f'(a)(x-a)+f(a) \]

3. 不定積分と定積分

不定積分は微分すると元へ戻る関数を求める操作で、積分定数を含みます。定積分は原始関数に上端と下端を代入した差です。得た原始関数を微分すれば検算できます。

\[ \int x^n\,dx=\frac{x^{n+1}}{n+1}+C,\quad\int_a^b f(x)\,dx=F(b)-F(a) \]

4. 面積

2曲線間の面積は上の関数−下の関数を積分します。先に交点を求め、上下が変わる場合は区間を分けます。x軸との面積では負の部分の符号を反転させ、正の量として足します。

\[ S=\int_a^b(\text{上の関数}-\text{下の関数})\,dx \]

5. 例題と解き方

例題1|微分係数

\(f(x)=x^2+1x\)のx=2での微分係数を、定義から求めなさい。

(f(2+h)−f(2))/h=5+h。h→0の極限を取ります。

\[ \boxed{5} \]

例題2|導関数

\(f(x)=2x^3-1x^2+1x\)を微分しなさい。

各項に(x^n)'=nx^(n−1)を適用し、係数はそのまま掛けます。

\[ \boxed{f'(x)=6x^2-2x+1} \]

例題3|接線の方程式

\\(y=x^2\\)のx=2での接線を求めなさい。

接点(a,a²)、傾き2aからy−a²=2a(x−a)とします。

\[ \boxed{y=4x-4} \]

例題4|増減と極値

\(f(x)=x^3-12x\)の増減区間と極大・極小値を求めなさい。

f'=3(x−a)(x+a)の符号は正・負・正。符号が変わる−aで極大、aで極小です。

\[ \boxed{x<-2,x>2:\text{増加},\quad-2<x<2:\text{減少};\quad f(-2)=16,\ f(2)=-16} \]

例題5|区間上の最大・最小

\(f(x)=x^3-12x\)を\(0\le x\le 4\)で考え、最大・最小を求めなさい。

区間内の停留点aと端点0,2aを調べます。値は0,−2a³,2a³です。

\[ \boxed{\text{最大値}16\ (x=4),\quad\text{最小値}-16\ (x=2)} \]

例題6|不定積分

\(\int\(2x^2+1x+1\)\,dx\)を求めなさい。

各項の次数を1上げ、その次数で割ります。積分定数Cを忘れません。

\[ \boxed{\frac{2}{3}x^3+\frac{1}{2}x^2+1x+C} \]

例題7|定積分

\(\int_0^2(1x+1)\,dx\)を求めなさい。

原始関数bx²/2+cxに上端a、下端0を代入して差を取ります。

\[ \boxed{4} \]

例題8|曲線とx軸の面積

\(y=2x(1-x)\)とx軸で囲まれる面積を求めなさい。

交点は0,b。その間はy≥0なので、そのまま0からbまで積分します。

\[ \boxed{\frac{1}{3}} \]

例題9|2曲線間の面積

\(y=2x\)と\\(y=x^2\\)で囲まれる面積を求めなさい。

交点はx=0,a。上の直線から下の放物線を引いて積分します。

\[ \boxed{\frac{4}{3}} \]

例題10|符号が変わる面積

直線\(y=x\)、x軸、直線\(x=-2\)、\(x=1\)で囲まれる2部分の面積の合計を求めなさい。

x=0で符号が変わります。負の区間では−x、正の区間ではxを積分して足します。定積分の値そのものとは異なります。

\[ \boxed{\frac{5}{2}} \]

例題11|導関数から関数を決める

\(f\prime(x)=4x+1,\ f(0)=1\)を満たすf(x)を求めなさい。

積分してax²+bx+Cとし、f(0)=cからC=cと決めます。

\[ \boxed{f(x)=2x^2+1x+1} \]

例題12|接線と曲線の面積

\\(y=x^2\\)、そのx=2での接線、y軸で囲まれる面積を求めなさい。

接線はy=2ax−a²。放物線−接線=(x−a)²を0からaまで積分します。

\[ \boxed{\frac{8}{3}} \]

6. よくある間違いと解く順序

接点の座標、極値と最大最小、積分定数、面積での区間分割を確認します。

条件と求めるものを整理し、使う公式を選び、計算後に元の条件を満たすか確かめます。証明では理由も書きます。

確認問題

例題を隠して解き、途中式と判断の理由を書きましょう。

問題1|微分係数

\(f(x)=x^2+4x\)のx=8での微分係数を、定義から求めなさい。

問題2|増減と極値

\(f(x)=x^3-12x\)の増減区間と極大・極小値を求めなさい。

問題3|定積分

\(\int_0^3(5x+1)\,dx\)を求めなさい。

問題4|符号が変わる面積

直線\(y=x\)、x軸、直線\(x=-4\)、\(x=5\)で囲まれる2部分の面積の合計を求めなさい。

問題5|微分係数

\(f(x)=x^2+5x\)のx=5での微分係数を、定義から求めなさい。

解答・解説

解答1|微分係数

(f(8+h)−f(8))/h=20+h。h→0の極限を取ります。

\[ \boxed{20} \]

解答2|増減と極値

f'=3(x−a)(x+a)の符号は正・負・正。符号が変わる−aで極大、aで極小です。

\[ \boxed{x<-2,x>2:\text{増加},\quad-2<x<2:\text{減少};\quad f(-2)=16,\ f(2)=-16} \]

解答3|定積分

原始関数bx²/2+cxに上端a、下端0を代入して差を取ります。

\[ \boxed{\frac{51}{2}} \]

解答4|符号が変わる面積

x=0で符号が変わります。負の区間では−x、正の区間ではxを積分して足します。定積分の値そのものとは異なります。

\[ \boxed{\frac{41}{2}} \]

解答5|微分係数

(f(5+h)−f(5))/h=15+h。h→0の極限を取ります。

\[ \boxed{15} \]

まとめ

微分・積分の考えでは、条件を整理して計算や証明の方法を選びます。間違えた知識ポイントを本文で復習してから、対応するドリルを解き直しましょう。

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