数学C|平面上の曲線と複素数平面 教材

要約

平面上の曲線と複素数平面を、基本事項と例題で学び、確認問題と50回のドリルで定着させます。


1. 2次曲線

放物線は焦点と準線から等距離、楕円は2焦点からの距離の和が一定、双曲線は差の絶対値が一定です。標準形へ直すと中心・軸・焦点を読み取れます。楕円と双曲線で焦点距離の平方の符号が異なります。

\[ y^2=4px,\quad\frac{x^2}{a^2}+\frac{y^2}{b^2}=1\ (c^2=a^2-b^2),\quad\frac{x^2}{a^2}-\frac{y^2}{b^2}=1\ (c^2=a^2+b^2) \]

2. 媒介変数と極座標

x,yを同じ変数tで表すと、動きや範囲を記述できます。消去後もtの範囲による制約を残します。極座標は原点からの距離rと角θで表し、直交座標へ変換できます。

\[ x=r\cos\theta,\quad y=r\sin\theta,\quad x^2+y^2=r^2 \]

3. 複素数平面と回転

a+biを点(a,b)へ対応させると、絶対値は距離、偏角は方向です。複素数の積では絶対値を掛け偏角を足します。中心αの回転では、αを引いて回転してから戻します。

\[ w=\alpha+(z-\alpha)(\cos\theta+i\sin\theta) \]

4. ド・モアブルと軌跡

極形式の累乗は絶対値を累乗し偏角を倍にします。n乗根では偏角に2kπを加えてnで割り、n個の異なる根を列挙します。複素数の差の絶対値は距離、商の偏角は2方向のなす角へ読み替えます。

\[ [r(\cos\theta+i\sin\theta)]^n=r^n(\cos n\theta+i\sin n\theta),\quad|z-\alpha|=R \]

5. 例題と解き方

例題1|放物線

放物線\\(y^2=8x\\)の焦点と準線を求めなさい。

標準形y²=4pxでp=a。焦点(p,0)、準線x=−pです。

\[ \boxed{(2,0),\quad x=-2} \]

例題2|楕円

楕円\\(\frac{x^2}{9}+\frac{y^2}{1}=1\\)の長軸の長さと焦点を求めなさい。

x方向の半径が大きいので長軸はx軸方向。焦点距離は平方の差の平方根です。

\[ \boxed{\text{長軸の長さ}6,\quad(\pm2\sqrt{2},0)} \]

例題3|双曲線

双曲線\\(\frac{x^2}{4}-\frac{y^2}{1}=1\\)の焦点と漸近線を求めなさい。

焦点は半軸の平方の和の平方根。漸近線はy=±(b/a)xです。楕円との符号の違いに注意します。

\[ \boxed{(\pm\sqrt{5},0),\quad y=\pm \frac{1}{2}x} \]

例題4|媒介変数表示

\(x=2\cos t,\ y=1\sin t\)(0≤t<2π)の媒介変数を消去し、曲線全体を表すか述べなさい。

x/a=cos t、y/b=sin tを平方して足します。1周期を動くので楕円全体を表します。

\[ \boxed{\frac{x^2}{4}+\frac{y^2}{1}=1\quad\text{全体を表す}} \]

例題5|媒介変数の範囲

x=t²、y=2t(t≥0)の媒介変数を消去し、範囲も示しなさい。

t=y/aを代入します。t≥0の条件がy≥0となり、放物線の上半分だけを表します。

\[ \boxed{y^2=4x,\quad y\ge0} \]

例題6|極座標

極座標(r,θ)=(4,π/6)の直交座標を求めなさい。

x=r cosθ、y=r sinθを使います。

\[ \boxed{(2\sqrt3,2)} \]

例題7|極方程式

極方程式\(r=4\cos\theta\)を直交座標の式に直し、図形を説明しなさい。r≥0で表される点全体を考えます。

rを掛けてr²=2ar cosθ。x²+y²=2axを平方完成します。原点も元の式で表される点です。

\[ \boxed{(x-2)^2+y^2=4\quad\text{中心}(2,0)\text{、半径}2\text{の円}} \]

例題8|複素数の絶対値と偏角

z=2+2iの絶対値と偏角の主値(−π<arg z≤π)を求めなさい。

第1象限で実部と虚部が等しいので偏角はπ/4。大きさは平方和の平方根です。

\[ \boxed{|z|=2\sqrt2,\quad\arg z=\frac\pi4} \]

例題9|原点中心の回転

z=2+1iを原点の周りに反時計回りに90°回転した点wを求めなさい。

反時計回り90°はiを掛けます。i(a+bi)=−b+aiです。

\[ \boxed{w=-1+2i} \]

例題10|別の点を中心とする回転

z=2+1iを点α=1の周りに反時計回りに90°回転した点wを求めなさい。

中心を原点に移すz−αを回転してから、αを戻すのでw=α+i(z−α)です。

\[ \boxed{w=i} \]

例題11|ド・モアブルの定理

\(z=2(\cos\frac\pi{3}+i\sin\frac\pi{3})\)の3乗を求めなさい。

絶対値は(b+2)乗、偏角は(b+2)倍。偏角πとなるため実数−a^(b+2)です。

\[ \boxed{-8} \]

例題12|複素数のn乗根

\(z^3=8\)の解をすべて極形式で表しなさい。

絶対値はa、偏角は2kπ/(b+2)。異なる解がb+2個あり、円に内接する正多角形の頂点になります。

\[ \boxed{z=2(\cos\frac{2k\pi}{3}+i\sin\frac{2k\pi}{3})\quad(k=0,\ldots,2)} \]

例題13|複素数平面の軌跡

\(|z-(2+1i)|=1\)が表す図形を説明しなさい。

複素数の差の絶対値は2点間の距離です。中心からの距離が一定の点を表します。

\[ \boxed{\text{中心}(2,1)\text{、半径}1\text{の円}} \]

例題14|複素数による垂直条件

点0、z=2+1i、w=−1+2iについて、OZとOWが垂直であることを複素数の商から示しなさい。

w=izなのでw/z=i。商の偏角がπ/2で、0でない2ベクトルのなす角が90°です。

\[ \boxed{\frac wz=i\quad\text{より垂直}} \]

6. よくある間違いと解く順序

焦点距離の和・差、媒介変数の範囲、回転の中心と向き、n乗根の個数を確認します。

条件と求めるものを整理し、使う公式を選び、計算後に元の条件を満たすか確かめます。証明では理由も書きます。

確認問題

例題を隠して解き、途中式と判断の理由を書きましょう。

問題1|放物線

放物線\\(y^2=32x\\)の焦点と準線を求めなさい。

問題2|媒介変数表示

\(x=2\cos t,\ y=5\sin t\)(0≤t<2π)の媒介変数を消去し、曲線全体を表すか述べなさい。

問題3|極方程式

極方程式\(r=6\cos\theta\)を直交座標の式に直し、図形を説明しなさい。r≥0で表される点全体を考えます。

問題4|別の点を中心とする回転

z=4+5iを点α=1の周りに反時計回りに90°回転した点wを求めなさい。

問題5|複素数平面の軌跡

\(|z-(5+5i)|=1\)が表す図形を説明しなさい。

解答・解説

解答1|放物線

標準形y²=4pxでp=a。焦点(p,0)、準線x=−pです。

\[ \boxed{(8,0),\quad x=-8} \]

解答2|媒介変数表示

x/a=cos t、y/b=sin tを平方して足します。1周期を動くので楕円全体を表します。

\[ \boxed{\frac{x^2}{4}+\frac{y^2}{25}=1\quad\text{全体を表す}} \]

解答3|極方程式

rを掛けてr²=2ar cosθ。x²+y²=2axを平方完成します。原点も元の式で表される点です。

\[ \boxed{(x-3)^2+y^2=9\quad\text{中心}(3,0)\text{、半径}3\text{の円}} \]

解答4|別の点を中心とする回転

中心を原点に移すz−αを回転してから、αを戻すのでw=α+i(z−α)です。

\[ \boxed{w=-4+3i} \]

解答5|複素数平面の軌跡

複素数の差の絶対値は2点間の距離です。中心からの距離が一定の点を表します。

\[ \boxed{\text{中心}(5,5)\text{、半径}1\text{の円}} \]

まとめ

平面上の曲線と複素数平面では、条件を整理して計算や証明の方法を選びます。間違えた知識ポイントを本文で復習してから、対応するドリルを解き直しましょう。

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