数学B|数学と社会生活 教材
要約
数学と社会生活を、基本事項と例題で学び、確認問題と50回のドリルで定着させます。
- 推奨学年:高校2年生
- 前提知識:比例・反比例、数列、割合、統計
- 学習時間:本文は数回に分けて読み、ドリルは1回20分を目安にします。
全20単元の一覧
関連ドリル: - 第01回
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1. 現実をモデルにする
問題の目的を決め、変数と単位をそろえ、必要な仮定を置きます。固定費と変動費などを式へ表し、整数や非負の制約も残します。計算結果を現実へ戻して意味を確認します。
2. 金利・変化・比較
単利は元金に対して利息、複利は利息を含む残高に対して利息が付きます。値上げと値下げでは基準額が変わります。料金比較は不等式で境界を求め、回数が整数ならその制約を反映します。
3. 資料からの予測
標本比率から全体を推計したり、移動平均で短期の変動をならしたりします。計算値には標本誤差やモデルの誤差が含まれ、実際の個数は丸め方も必要です。推計と確定値を区別します。
4. モデルを評価する
線形・反比例・指数モデルにはそれぞれ前提があります。観測期間外への外挿、負の人口など意味を失う値、作業の分担の限界を調べます。解決後に仮定やデータを見直すことも数学的な活動です。
5. 例題と解き方
例題1|料金のモデル化
基本料金100円、1回ごと20円のサービスを4回使います。料金の式と金額を求めなさい。
固定費と回数に比例する部分を分けて足します。nの単位は回数です。
例題2|損益分岐点
固定費2000円、1個当たり変動費100円、販売価格300円です。利益が0以上となる最少販売個数を求めなさい。
利益=(価格−変動費)×個数−固定費。0以上の不等式を立て、整数の個数に直します。
例題3|単利
元金20000円を年利1%の単利で3年預けます。税・手数料を無視して元利合計を求めなさい。
単利は毎年元金に対してのみ利息が付きます。P(1+rn)を使います。
例題4|複利
元金20000円を年利1%、年1回の複利で2年預けます。税・手数料を無視し、途中で丸めず元利合計を求めなさい。
1年ごとに元利合計を(1+r)倍するのでP(1+r)²です。単利との違いを確認します。
例題5|比較と意思決定
プランAは基本料200円・1回10円、Bは基本料0円・1回30円です。Aの方が安くなる整数の利用回数を求めなさい。
a×100+b×10n<(a+b)×10nを整理するとn>10。nは0以上の整数なので11回以上です。
例題6|比例モデルと予測
2人で作業すると2分かかりました。仕事量が一定で、人数に反比例して時間が変わると仮定します。4人では何分と予測しますか。仮定の限界も述べなさい。
人数が2倍なら時間は半分です。ただし分担できない工程や連絡の時間があると、反比例は成り立たないことがあります。
例題7|指数的な変化
人数200人の集団が、毎年20%ずつ増えると仮定します。3年後の人数を丸めずに計算し、人数としての扱いを説明しなさい。
N₃=N₀(1.2)³。モデルの計算値は整数とは限らず、実際の人数に使うときは別途丸め方を決めます。
例題8|移動平均
売上が3日順に200円、300円、400円でした。3日移動平均を求め、元のデータとの違いを述べなさい。
3日の和を3で割ります。平均化すると短期の変動が滑らかになりますが、各日の変化は見えにくくなります。
例題9|割合の基準
価格2000円を5%値上げし、その後同じ率だけ値下げします。最終価格を求めなさい。
値上げ後の価格が値下げの基準になります。P(1+r)(1−r)=P(1−r²)で、元には戻りません。
例題10|モデルの妥当性
資料から『人口N(t)=2000−10t』という年tの線形モデルを作りました。すべての将来の年に使えますか。理由を書きなさい。
十分先では人口が負になるため、現実の意味を失います。観測期間や政策など前提を確認し、適用範囲を限定します。
例題11|資源配分
材料20kgがあります。製品1個に1kg使うとき、作れる最大の個数と残る材料を求めなさい。
資源÷1個当たり必要量の整数部分が個数です。端数からもう1個は作れないので切り捨てます。
例題12|標本からの推計
無作為に調べた40人のうち10人がバス利用者でした。全体1000人に同じ比率を仮定した利用者数の推計と、注意点を書きなさい。
標本比率は1/4なので母集団数へ掛けます。これは推計値で、抽出の偏りや標本誤差を考慮する必要があります。
6. よくある間違いと解く順序
率を小数に直し、基準額、時間単位、整数制約、モデルの適用範囲を確認します。
条件と求めるものを整理し、使う公式を選び、計算後に元の条件を満たすか確かめます。証明では理由も書きます。
確認問題
例題を隠して解き、途中式と判断の理由を書きましょう。
問題1|料金のモデル化
基本料金400円、1回ごと80円のサービスを4回使います。料金の式と金額を求めなさい。
問題2|複利
元金20000円を年利5%、年1回の複利で2年預けます。税・手数料を無視し、途中で丸めず元利合計を求めなさい。
問題3|指数的な変化
人数300人の集団が、毎年20%ずつ増えると仮定します。3年後の人数を丸めずに計算し、人数としての扱いを説明しなさい。
問題4|モデルの妥当性
資料から『人口N(t)=4000−50t』という年tの線形モデルを作りました。すべての将来の年に使えますか。理由を書きなさい。
問題5|料金のモデル化
基本料金500円、1回ごと50円のサービスを4回使います。料金の式と金額を求めなさい。
解答・解説
解答1|料金のモデル化
固定費と回数に比例する部分を分けて足します。nの単位は回数です。
解答2|複利
1年ごとに元利合計を(1+r)倍するのでP(1+r)²です。単利との違いを確認します。
解答3|指数的な変化
N₃=N₀(1.2)³。モデルの計算値は整数とは限らず、実際の人数に使うときは別途丸め方を決めます。
解答4|モデルの妥当性
十分先では人口が負になるため、現実の意味を失います。観測期間や政策など前提を確認し、適用範囲を限定します。
解答5|料金のモデル化
固定費と回数に比例する部分を分けて足します。nの単位は回数です。
まとめ
数学と社会生活では、条件を整理して計算や証明の方法を選びます。間違えた知識ポイントを本文で復習してから、対応するドリルを解き直しましょう。