数学C|ベクトル 教材
要約
ベクトルを、基本事項と例題で学び、確認問題と50回のドリルで定着させます。
- 推奨学年:高校2〜3年生
- 前提知識:座標、三角比、数学IIの図形と方程式
- 学習時間:本文は数回に分けて読み、ドリルは1回20分を目安にします。
全20単元の一覧
関連ドリル: - 第01回
- 第02回
- 第03回
- 第04回
- 第05回
- 第06回
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- 第49回
- 第50回
1. 成分と演算
ベクトルは向きと大きさを持ちます。成分ごとに和、差、実数倍を行い、大きさは平方和の平方根です。0でないベクトルを大きさで割ると、同じ向きの単位ベクトルになります。
2. 内積と角度
内積は大きさと角度を結ぶ実数です。0でない2ベクトルでは、内積0が垂直の条件になります。成分で計算する方法とcosを使う方法を問題の条件に合わせて選びます。
3. 位置ベクトルと図形
点を原点からの位置ベクトルで表すと、内分点や重心を式へ直せます。三角形の内部は3頂点の係数の和が1、各係数が0以上で表せます。図形条件を係数の条件へ翻訳します。
4. 空間ベクトル
空間では第3成分を加えます。直線は基準点と方向ベクトル、平面は基準点と法線ベクトルで表せます。この教材では方程式への応用として扱い、代入して通過点や交点を確かめます。
5. 例題と解き方
例題1|成分と演算
ベクトルu=(2,1)、v=(1,−2)について2u−vを求めなさい。
各成分を2倍し、対応する成分を引きます。
例題2|大きさと単位ベクトル
u=(6,8)の大きさと同じ向きの単位ベクトルを求めなさい。
大きさは成分の平方和の平方根。uをその大きさで割ると長さ1になります。
例題3|内積
u=(2,1)、v=(1,−2)の内積を求めなさい。
同じ位置の成分の積を足します。内積の結果はベクトルでなく実数です。
例題4|垂直条件
0でないu=(2,1)、v=(1,k)が垂直となるkを求めなさい。
内積ab+bk=0を解きます。b>0なので割ることができます。
例題5|なす角
u=(2,0)、v=(2,2)のなす角θを0≤θ≤πで求めなさい。
cosθ=(u・v)/(|u||v|)=1/√2。指定範囲の角はπ/4です。
例題6|位置ベクトルと内分
A=(2,0)、B=(0,1)を1:2に内分するPの位置ベクトルを求めなさい。
AP:PB=1:2ならP=(2A+B)/3。内分比と係数は逆の対応になります。
例題7|重心
三角形の頂点が(0,0)、(6,0)、(0,3)です。重心の座標を求めなさい。
3頂点の位置ベクトルを足して3で割ります。
例題8|図形の内部条件
三角形OABでA=(2,0)、B=(0,1)、P=sA+tBです。Pが三角形の内部または辺上にあるs,tの条件を求めなさい。
O,A,Bの係数を1−s−t,s,tとすれば、いずれも0以上という条件です。境界も含みます。
例題9|空間ベクトルの内積
u=(2,1,1)、v=(1,−2,2)について、内積とuの大きさを求めなさい。
空間では3成分全ての積を足します。大きさも3成分の平方和から求めます。
例題10|空間の直線
点A=(2,1,1)を通り方向ベクトル(1,2,−1)をもつ直線を媒介変数tで表しなさい。
基準点の位置ベクトルに、方向ベクトルの実数倍を加えます。
例題11|空間の平面
点A=(2,1,1)を通り、法線ベクトル(2,1,1)をもつ平面の方程式を求めなさい。
平面上の変位ベクトルと法線の内積が0になることを使います。
例題12|図形の面積
O=(0,0)、A=(2,0)、B=(1,1)の三角形の面積を求めなさい。
OAを底辺とすると長さa、Bからx軸までの高さc。面積はac/2です。
例題13|球面の方程式
空間で中心A=(2,1,1)、半径3の球面の方程式を求めなさい。
中心からの距離が一定という定義を、空間の3成分を用いて平方にします。
例題14|直線と平面の交点
直線(x,y,z)=(t,2t,1t)と平面x+y+z=4の交点を求めなさい。
直線の座標を平面に代入すると(1+a+b)t=c(1+a+b)。係数が正なのでt=cが唯一の解です。
6. よくある間違いと解く順序
内積の結果は実数です。0ベクトルに角度を定義せず、内分点の係数と空間の第3成分を確認します。
条件と求めるものを整理し、使う公式を選び、計算後に元の条件を満たすか確かめます。証明では理由も書きます。
確認問題
例題を隠して解き、途中式と判断の理由を書きましょう。
問題1|成分と演算
ベクトルu=(8,4)、v=(1,−8)について2u−vを求めなさい。
問題2|垂直条件
0でないu=(2,5)、v=(5,k)が垂直となるkを求めなさい。
問題3|重心
三角形の頂点が(0,0)、(9,0)、(0,15)です。重心の座標を求めなさい。
問題4|空間の直線
点A=(4,5,1)を通り方向ベクトル(1,2,−1)をもつ直線を媒介変数tで表しなさい。
問題5|球面の方程式
空間で中心A=(5,5,1)、半径10の球面の方程式を求めなさい。
解答・解説
解答1|成分と演算
各成分を2倍し、対応する成分を引きます。
解答2|垂直条件
内積ab+bk=0を解きます。b>0なので割ることができます。
解答3|重心
3頂点の位置ベクトルを足して3で割ります。
解答4|空間の直線
基準点の位置ベクトルに、方向ベクトルの実数倍を加えます。
解答5|球面の方程式
中心からの距離が一定という定義を、空間の3成分を用いて平方にします。
まとめ
ベクトルでは、条件を整理して計算や証明の方法を選びます。間違えた知識ポイントを本文で復習してから、対応するドリルを解き直しましょう。