一次不等式の証明 | 教材(レベル2)
要約
一次不等式の証明では、条件から分かる正・負の量を作り、左辺から右辺を引いた差が 0 以上または 0 以下であることを示す。係数が負のときは、条件の向きが逆に使われることに注意する。
関連ドリル:
1. 基本
たとえば、x>=2 のとき
\[
3x+1\ge 7
\]
を証明したいとする。
このときは、左辺から右辺を引く。
\[
(3x+1)-7=3x-6=3(x-2)
\]
条件 x>=2 より、
\[
x-2\ge 0
\]
である。
また、
\[
3>0
\]
なので、
\[
3(x-2)\ge 0
\]
となる。
したがって、
\[
3x+1\ge 7
\]
が成り立つ。
2. 大切なポイント
一次不等式の証明では、次の流れで考える。
- 証明したい不等式の左辺から右辺を引く
- 条件に出てくる形へ変形する
- 条件から差の符号を判断する
- 差が 0 以上なら
左辺 >= 右辺、差が 0 以下なら左辺 <= 右辺と結論づける
3. 負の係数がある例
x<4 のとき、
\[
-2x+5>-3
\]
を証明する。
左辺から右辺を引く。
\[
(-2x+5)-(-3)=-2x+8=2(4-x)
\]
条件 x<4 より、
\[
4-x>0
\]
である。
また、
\[
2>0
\]
なので、
\[
2(4-x)>0
\]
となる。
したがって、
\[
-2x+5>-3
\]
が成り立つ。
4. 2つの文字を使う例
a>=b のとき、
\[
5a-2\ge 5b-2
\]
を証明する。
左辺から右辺を引く。
\[
(5a-2)-(5b-2)=5a-5b=5(a-b)
\]
条件 a>=b より、
\[
a-b\ge 0
\]
である。
また、
\[
5>0
\]
なので、
\[
5(a-b)\ge 0
\]
となる。
したがって、
\[
5a-2\ge 5b-2
\]
が成り立つ。
5. よくあるまちがい
- 左辺から右辺を引いたあと、条件と関係のない形のまま止まる
x<4からx-4<0は言えても、証明したい差が正か負かを確認しない- 負の係数をかけると不等号の向きが変わる理由を説明しない
>と>=を混同する
6. 確認問題
x<=3 のとき、次の不等式を証明しなさい。
\[
-4x+2\ge -10
\]
7. 解答
左辺から右辺を引く。
\[
(-4x+2)-(-10)=-4x+12=4(3-x)
\]
条件 x<=3 より、
\[
3-x\ge 0
\]
である。
また、
\[
4>0
\]
なので、
\[
4(3-x)\ge 0
\]
となる。
したがって、
\[
-4x+2\ge -10
\]
が成り立つ。
8. まとめ
一次不等式の証明では、左辺から右辺を引き、条件から符号が分かる形へ変形する。差が正か負かを言葉で説明すると、証明として読みやすくなる。