分母有理化 | 教材(レベル3)
要約
分母有理化とは、分母にある平方根をなくして、分母を整数や有理数にする変形である。分母が1つの平方根のときは同じ平方根をかけ、分母が和や差の形のときは共役な式をかける。
関連ドリル:
1. 基本
分母に平方根がある式は、値としては正しくても、答えでは分母から平方根をなくして書くことが多い。
\[
\frac{1}{\sqrt{2}}
\]
は、分母と分子に同じ
\[
\sqrt{2}
\]
をかける。
\[
\frac{1}{\sqrt{2}} \times \frac{\sqrt{2}}{\sqrt{2}} = \frac{\sqrt{2}}{2}
\]
分母と分子に同じ数をかけているので、式の値は変わらない。
2. 大切なポイント
- 分母が
\sqrt{a}のときは、分母と分子に\sqrt{a}をかける - 分母が
a\sqrt{b}のときは、分母と分子に\sqrt{b}をかける - 分母が
a+\sqrt{b}やa-\sqrt{b}のときは、共役な式をかける - 最後に約分や平方根の整理をする
3. 分母が1つの平方根の例
次の式を有理化する。
\[
\frac{5}{\sqrt{3}}
\]
分母と分子に
\[
\sqrt{3}
\]
をかける。
\[
\frac{5}{\sqrt{3}} = \frac{5\sqrt{3}}{3}
\]
答えは
\[
\frac{5\sqrt{3}}{3}
\]
である。
4. 分母に係数がある例
次の式を有理化する。
\[
\frac{6}{2\sqrt{5}}
\]
分母と分子に
\[
\sqrt{5}
\]
をかける。
\[
\frac{6}{2\sqrt{5}} = \frac{6\sqrt{5}}{2\cdot 5} = \frac{6\sqrt{5}}{10} = \frac{3\sqrt{5}}{5}
\]
最後に約分することを忘れない。
5. 共役な式を使う有理化
分母が和や差の形のときは、共役な式をかける。
\[
(a+\sqrt{b})(a-\sqrt{b})=a^2-b
\]
たとえば、
\[
\frac{1}{2+\sqrt{3}}
\]
では、分母と分子に
\[
2-\sqrt{3}
\]
をかける。
\[
\frac{1}{2+\sqrt{3}} \times \frac{2-\sqrt{3}}{2-\sqrt{3}} = \frac{2-\sqrt{3}}{(2+\sqrt{3})(2-\sqrt{3})}
\]
\[
\frac{2-\sqrt{3}}{4-3} = 2-\sqrt{3}
\]
6. よくある間違い
- 分母だけに平方根をかけてしまう
\sqrt{a}\times\sqrt{a}=aを忘れる2+\sqrt{3}に対して、同じ2+\sqrt{3}をかけてしまう- 最後の約分を忘れる
\sqrt{12}=2\sqrt{3}のような平方根の整理を忘れる
7. 確認問題
次の式の分母を有理化しなさい。
(1)
\[
\frac{3}{\sqrt{2}}
\]
(2)
\[
\frac{4}{3\sqrt{5}}
\]
(3)
\[
\frac{1}{3-\sqrt{2}}
\]
8. 解答
(1)
\[
\frac{3}{\sqrt{2}} = \frac{3\sqrt{2}}{2}
\]
(2)
\[
\frac{4}{3\sqrt{5}} = \frac{4\sqrt{5}}{15}
\]
(3)
\[
\frac{1}{3-\sqrt{2}} = \frac{3+\sqrt{2}}{(3-\sqrt{2})(3+\sqrt{2})} = \frac{3+\sqrt{2}}{7}
\]
9. まとめ
分母有理化では、分母の平方根をなくすために、分母と分子に同じ式をかける。単項の平方根なら同じ平方根、和や差なら共役な式を使う。最後は約分と平方根の整理まで確認しよう。