二次不等式の証明 | 教材(レベル3)

要約

係数が分数になる二次式や、判別式を使う二次不等式を扱う。平方完成で最小値を読み取り、必要に応じて判別式 D<0 とつなげて説明する。

関連ドリル:


1. 分数係数の平方完成

次の不等式を証明する。

\[ x^2-x+1>0 \]

平方完成すると、

\[ x^2-x+1=\left(x-\frac12\right)^2+\frac34 \]

ここで、

\[ \left(x-\frac12\right)^2\ge 0 \]

なので、

\[ \left(x-\frac12\right)^2+\frac34\ge \frac34>0 \]

である。

よって、

\[ x^2-x+1>0 \]

が成り立つ。


2. 判別式とのつながり

二次式

\[ ax^2+bx+c \]

a>0 かつ判別式 D=b^2-4ac<0 のとき、この二次式は常に正である。

ただし、証明としては平方完成で

\[ ax^2+bx+c=a\left(x+\frac{b}{2a}\right)^2+\frac{4ac-b^2}{4a} \]

と書くと根拠がはっきりする。

a>0 かつ D<0 なら、

\[ 4ac-b^2>0 \]

なので、右辺は正になる。


3. よくあるまちがい


4. 確認問題

任意の実数 x について、次の不等式を証明しなさい。

\[ x^2+3x+3>0 \]

5. 解答

平方完成する。

\[ x^2+3x+3=\left(x+\frac32\right)^2+\frac34 \]

ここで、

\[ \left(x+\frac32\right)^2\ge 0 \]

なので、

\[ \left(x+\frac32\right)^2+\frac34\ge \frac34>0 \]

である。

したがって、

\[ x^2+3x+3>0 \]

が成り立つ。


6. まとめ

分数係数が出る平方完成では、頂点の位置と残る定数を丁寧に計算する。判別式を使う場合も、最後は平方完成の形で正になる理由を説明できるようにする。