高校2・3年生の全学年復習|数学A 教材
要約
場合の数・確率・期待値・図形の性質・数学と人間の活動を、基本事項と例題で復習します。高校1〜3年の学習内容を科目別に整理したシリーズです。
- 推奨学年:高校2〜3年生
- 前提知識:数学Ⅰの集合、分数計算、三角形と円の基本
- 到達目標:順列と組合せの選択、条件付き確率、図形の比、整数と記数法
- 学習時間の目安:本文45〜60分、確認問題15分
対応ドリル20問 / 全体の学習ガイド
1. 場合の数
順序を区別するなら順列、区別しないなら組合せです。どの結果も重複なく数えられているかを確認します。
例題:5人から代表2人を選ぶ方法は₅C₂=10通り、委員長と副委員長を1人ずつ選ぶ方法は₅P₂=20通りです。役職があると順序を区別します。
「少なくとも1つ」は、全体から「1つもない」を引く余事象の考え方が便利です。
2. 確率・条件付き確率・期待値
どの結果も同様に確からしいとき、確率は条件を満たす場合の数を全場合の数で割って求めます。独立な試行では同時に起こる確率を掛けます。戻さずに取り出す操作は一般に独立ではありません。
例題:公平なさいころで「偶数が出た」と分かったとき、4以上である確率は、対象を{2,4,6}に絞って2/3です。先に条件を反映して分母を決めます。
例題:100円を確率1/4で受け取り、それ以外は0円のくじの受取額の期待値は25円です。参加費30円なら利益の期待値は−5円です。期待値は毎回受け取る金額を表すものではありません。
3. 図形の性質
三角形ABCでAから辺BCへ角の二等分線ADを引くと、BD:DC=AB:ACです。重心は各中線を頂点側から2:1に分けます。内心は3辺までの距離が等しく、外心は3頂点までの距離が等しい点です。
例題:AB=6、AC=9、BC=10ならBD:DC=2:3なのでBD=4、DC=6です。図を描くときはDをBC上に置き、AとDを結びます。
円に内接する四角形の向かい合う角の和は180°です。円外の点Pから引いた接線PTと、円をA、Bの順に横切る直線について、PT²=PA・PBが成り立ちます。
三角形の辺BC、CA、ABの内部にそれぞれD、E、Fを置きます。AD、BE、CFが1点で交わる条件は、チェバの定理より次の式です。
メネラウスの定理では、3点が一直線上にある条件を比の積で扱います。延長上の点を含むので、図と辺の位置を必ず確認します。
4. 数学と人間の活動:整数・記数法・経路
整数の性質は周期や分割に使えます。ユークリッドの互除法では、割る数と余りの最大公約数を順に求めます。
例題:84=30×2+24、30=24+6、24=6×4より、84と30の最大公約数は6です。
2進法は位の重みが1、2、4、8、…です。(1011)₂=8+2+1=11です。時刻や曜日は余りで整理できます。たとえば17日後の曜日は17を7で割った余り3を使い、3日後と同じになります。
格子状の道で右へ3回、上へ2回だけ進む最短経路は、5回のうち上に進む位置を2つ選ぶので₅C₂=10通りです。数学で表すと、実際の道の長さを個別に足さなくても数えられます。
5. よくある間違いと解く順序
- 確率の計算前に、順序を区別するか、取り出したものを戻すかを書きます。
- 条件付き確率では条件に合う結果だけを新しい全体とします。
- 図形の比では、同じ頂点・同じ辺に対応する比をそろえます。
確認問題
例題を隠して解き、理由や途中式も書きましょう。
確認1
6人から委員長と副委員長を1人ずつ選ぶ方法は何通りですか。
確認2
公平な硬貨を2回投げ、少なくとも1回表が出る確率を求めなさい。
確認3
10進法の14を2進法で表しなさい。
解答・解説
確認1
答え:30通り
役職を区別するので6×5=30です。
確認2
答え:\(3/4\)
両方裏の確率1/4を1から引きます。
確認3
答え:\((1110)_2\)
14=8+4+2です。
まとめ
数学Aでは、順列と組合せの選択、条件付き確率、図形の比、整数と記数法を、問題の条件に合わせて使います。確認問題で迷った箇所を読み直してから、対応ドリルへ進みましょう。