第22章 標本調査 | 中1から始める数学教材

要約

第22章・中3の先取り編。通常の配当学年は中学3年です。前提は「第7・13章:相対度数・確率」。未習なら先にそこへ戻りましょう。

1. 基本を学ぶ

全体と一部

調べたい集団全体を母集団、そこから取り出した一部を標本といいます。全員・全品を調べるのが全数調査、一部を調べて全体の特徴を推定するのが標本調査です。製品を壊す検査などでは標本調査が役立ちます。

標本の選び方

母集団の各対象が偏りなく選ばれるよう、乱数などを使って無作為に抽出します。友人だけ、希望者だけ、特定の場所にいる人だけを選ぶと偏ることがあります。標本数が多いだけでは選び方の偏りをなくせません。

割合からの推定

標本の割合が母集団でもほぼ同じと考えられるとき、

\[ \text{全体での推定個数}=\text{母集団の大きさ}\times\frac{\text{標本内の該当個数}}{\text{標本の大きさ}} \]

推定値は正確な全数ではなく、およその値です。標本を取り直すと結果が変わることもあります。答えには「約」「推定」を付け、調査の対象と選び方も確認しましょう。

2. 例題で確かめる

ある学校の生徒600人から無作為に60人を選ぶと、18人が徒歩通学でした。全体の徒歩通学者は、

\[ 600\times\frac{18}{60}=180 \]

約180人と推定できます。ただし実際に必ず180人という意味ではありません。

3. 間違えやすい点

標本の選び方を確認し、推定値を正確な人数や個数として扱わないようにします。

確認問題

解答を見る前に、ノートに途中式や理由を書きましょう。

問1

学校の全生徒に健康診断を行う調査は全数調査ですか、標本調査ですか。

問2

1000個から無作為に50個を調べ、2個が不良品でした。全体の不良品数を推定しなさい。

解答・解説

問1

全生徒が対象なので全数調査です。

問2

1000×2÷50=40より約40個です。

まとめ