早稲田大学 基幹・創造・先進理工学部 数学記述模試 第064回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。応用問題で、場合分け・必要十分条件・証明の記述を重視します。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 対数方程式の存在条件(17点)

\(\log_2 x+\log_2(3-x)=a\) を考える。\(a\) は実数である。

(1)真数条件を示し、実数解が存在するための必要十分条件を求めなさい。(5点)

(2)実数解の個数を場合分けして求めなさい。(5点)

(3)\(a=\log_2 \frac{27}{16}\) のとき、すべての解を求めなさい。(7点)


第2問 反復試行と条件付き確率(17点)

公平な硬貨を3回投げる。表の回数をXとする。

(1)表がちょうど2回出る確率を求めなさい。(5点)

(2)表が少なくとも1回出る確率を求めなさい。(5点)

(3)表が少なくとも1回出たという条件で、ちょうど2回出た確率を求めなさい。(7点)


第3問 円の弦と三角形の面積の最大化(17点)

円 \\(x^2+y^2=9\\) の内部の点 \(Q(\frac{3}{2},0)\) を通る直線が、円とA、Bで交わる。

(1)直線が鉛直のとき、2つの交点を求めなさい。(5点)

(2)直線の傾きを実数mとするとき、弦ABの長さを求めなさい。(5点)

(3)鉛直の直線も含め、原点OとA、Bでできる三角形の面積の最大値を求め、等号が成り立つ直線を示しなさい。(7点)


第4問 重解を使う三次曲線の面積(17点)

曲線 \(y=f(x)=x^3-27x\) の \(x=3\) における接線をlとする。

(1)接線と曲線のすべての交点を求めなさい。重解の意味も説明しなさい。(5点)

(2)曲線と接線で囲まれた有限部分の面積を求めなさい。(5点)

(3)その部分のうち、横座標が非負である部分の面積が全体に占める割合を求めなさい。(7点)


第5問 対数の評価と部分積分(16点)

自然対数を用いる。\(1\le x\le3\) において \(f(x)=(\log x)/x\) を考える。

(1)すべての \(x>0\) で \(\log x\le x-1\) を示し、等号条件を述べなさい。(4点)

(2)定義域内での関数の最大値と、それをとる値を求めなさい。(4点)

(3)

\[ \int_1^{3}\frac{\log x}{x^2}\,dx \]

を求めなさい。(8点)


第6問 複素数の距離条件と逆数の軌跡(16点)

複素数zが \(|z-3|=2|z+3|\) を満たす。

(1)実部と虚部を使って軌跡の方程式を求め、中心と半径を示しなさい。(4点)

(2)絶対値の最大値と最小値、およびそれらをとる複素数を求めなさい。(4点)

(3)逆数w=1/zの軌跡も求めなさい。逆数が定義できる理由を述べなさい。(8点)


解答・解説

第1問 対数方程式の存在条件

(1)

真数条件は \(0<x<3\)。\(x(3-x)=9/4-(x-3/2)^2\) なので、この積の値域は \((0,9/4]\)。対数の底が1より大きいことを使う。

\[ \boxed{0<x<3,\quad a\le\log_2 \frac{9}{4}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

積が最大値より小さい正の値なら頂点の左右に1解ずつ、最大値なら頂点に1解、それを超えれば解はない。対数の真数条件も満たす。

\[ \boxed{a<\log_2 \frac{9}{4}:2\text{個};\quad a=\log_2 \frac{9}{4}:1\text{個};\quad a>\log_2 \frac{9}{4}:0\text{個}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\(x(3-x)=\frac{27}{16}\) を解く。2つの解の和は \(3\)、積は右辺。得られた解が真数条件に入ることを確認する。

\[ \boxed{x=\frac{3}{4},\ \frac{9}{4}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 反復試行と条件付き確率

(1)

表が出る2回を選ぶ方法は \(3\) 個の位置から2個選ぶ組合せ。各列の確率は同じ。

\[ \boxed{\frac{3}{8}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

余事象はすべて裏である1列。全体からこの確率を引く。

\[ \boxed{\frac{7}{8}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

ちょうど2回表が出る事象は条件の事象に含まれるので、前2問の確率の比をとる。

\[ \boxed{\frac{3}{7}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 円の弦と三角形の面積の最大化

(1)

\(x=\frac{3}{2}\) を円の式に代入する。\\(y^2=\frac{27}{4}\\)。

\[ \boxed{(\frac{3}{2},\pm \frac{3}{2}\sqrt{3})} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

直線は \(mx-y-\frac{3}{2}m=0\)。原点からの距離をdとすると \(d^2=\frac{9m^2}{4(1+m^2)}\)。弦の半分と距離と半径で直角三角形を作り、\(AB=2\sqrt{9-d^2}\)。

\[ \boxed{AB=3\sqrt{\frac{4+3m^2}{1+m^2}}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

直線がQを通るので \(0\le d\le3/2\)。面積の2乗は \(d^2(9-d^2)\)。\(s=d^2\) とおくと \(s(9-s)\) は \(0\le s\le9/4\) で増加する。距離が最大となるのは鉛直の直線。

\[ \boxed{\max S=\frac{9}{4}\sqrt{3},\quad x=\frac{3}{2}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 重解を使う三次曲線の面積

(1)

\(f'(3)=0\) なので \(l:y=-54\)。差は \((x-3)^2(x+6)\)。接点の横座標は2重の根となる。

\[ \boxed{(-6,-54),\quad(3,-54)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

区間 \([-6,3]\) では差は非負。

\[ S=\int_{-6}^{3}(x^3-27x+54)\,dx \]

。原始関数は \\(x^4/4-\frac{27}{2}x^2+54x\\)。

\[ \boxed{\frac{2187}{4}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

非負の横座標の部分は

\[ \int_0^{3}(f(x)+54)\,dx=\frac{243}{4} \]

。全体の面積で割る。

\[ \boxed{\frac19} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 対数の評価と部分積分

(1)

\(g(x)=x-1-\log x\) とおく。\(g'(x)=(x-1)/x\) より1の前で減少、後で増加。最小値は \(g(1)=0\)。

\[ \boxed{\log x\le x-1,\quad\text{等号は }x=1} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

\(f'(x)=(1-\log x)/x^2\)。\(1<e<3\) なので、定義域内でeの前は増加、後は減少。

\[ \boxed{\max f=\frac1e,\quad x=e} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

部分積分により原始関数は \(-(\log x+1)/x\)。上下端を代入する。

\[ \boxed{1-\frac{\log3+1}{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 複素数の距離条件と逆数の軌跡

(1)

\(z=x+iy\) として2乗すると \((x-3)^2+y^2=4((x+3)^2+y^2)\)。平方完成して円の式に直す。

\[ \boxed{(x+5)^2+y^2=16} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

原点から中心までの距離は \(15/3\)、半径は \(12/3\)。円は原点を含まない。原点と中心を結ぶ直線上の2点で距離の極値をとる。

\[ \boxed{\max|z|=9\ (z=-9),\quad\min|z|=1\ (z=-1)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

前問の最小値が正なので逆数をとれる。条件を \(|1-3w|=2|1+3w|\) に直し、同様に平方完成する。

\[ \boxed{(\operatorname{Re}w+\frac{5}{9})^2+(\operatorname{Im}w)^2=\frac{16}{81}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。