東京大学 前期・文科 数学記述模試 第041回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学II(全範囲)/数学A(全範囲)/数学B(数列・統計的な推測)/数学C(ベクトル)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

時間・配点・範囲は2027年度の公式選抜要項を確認しています(確認日:2026-10-03)。大問数と記述形式は公開試験(2026年度)を参考にした演習設計です。小問配点は本模試の採点基準です。

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問題

第1問 三次方程式の実数解の個数(20点)

実数 \(a\) に対し、方程式 \(x^3-363x=a\) を考える。

(1)左辺の関数の極大値と極小値を求めなさい。(6点)

(2)異なる3つの実数解をもつための必要十分条件を求め、理由を説明しなさい。(6点)

(3)異なる実数解がちょうど2つとなる場合のパラメータと、そのときの解をすべて求めなさい。(8点)


第2問 放物線の接線と囲まれた面積(20点)

放物線 \\(y=x^2\\) と、点 \(P(0,-121)\) を考える。

(1)この点を通る放物線の接線をすべて求めなさい。(6点)

(2)2つの接点と点Pでできる三角形の面積を求めなさい。(6点)

(3)放物線と2本の接線で囲まれた部分の面積を求めなさい。(8点)


第3問 抽出方法と条件付き確率(20点)

袋に赤玉 \(11\) 個、青玉 \(22\) 個が入っている。すべての玉は同様に確からしく選ばれる。

(1)戻さずに2個取り出すとき、両方が赤玉である確率を求めなさい。(6点)

(2)戻さずに2個取り出し、少なくとも1個は赤玉だったと分かった。両方が赤玉である条件付き確率を求めなさい。(6点)

(3)今度は1個目を戻してから2個目を取り出す。同じ条件付き確率を求め、前問の値と比較しなさい。(8点)


第4問 重解を使う三次曲線の面積(20点)

曲線 \(y=f(x)=x^3-363x\) の \(x=11\) における接線をlとする。

(1)接線と曲線のすべての交点を求めなさい。重解の意味も説明しなさい。(6点)

(2)曲線と接線で囲まれた有限部分の面積を求めなさい。(6点)

(3)その部分のうち、横座標が非負である部分の面積が全体に占める割合を求めなさい。(8点)


解答・解説

第1問 三次方程式の実数解の個数

(1)

\(f'(x)=3(x-11)(x+11)\)。増減は順に増加・減少・増加なので、\(x=-11\) で極大、\(x=11\) で極小となる。

\[ \boxed{\text{極大値 }2662,\quad\text{極小値 }-2662} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に3点。

(2)

水平線が3つの単調な部分にそれぞれ1回交わる条件は、高さが極小値より大きく極大値より小さいことである。端点では接して重解をもつため除く。

\[ \boxed{-2662<a<2662} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\(a=2662\) では \(f(x)-a=(x-22)(x+11)^2\)。\(a=-2662\) では \(f(x)-a=(x+22)(x-11)^2\)。

\[ \boxed{a=2662:x=-11,22;\quad a=-2662:x=-22,11} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第2問 放物線の接線と囲まれた面積

(1)

接点の横座標を \(t\) とすると接線は \(y=2tx-t^2\)。Pを通る条件から \(t^2=121\)。

\[ \boxed{y=22x-121,\quad y=-22x-121} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に3点。

(2)

接点は \((\pm11,121)\)。底辺の長さは \(22\)、Pから底辺までの高さは \(242\)。

\[ \boxed{2662} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に3点。

(3)

左右の対称性を使う。右半分では放物線が接線の上にあり、差は \((x-11)^2\)。したがって \(S=2\int_0^{11}(x-11)^2\,dx\)。

\[ \boxed{\frac{2662}{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第3問 抽出方法と条件付き確率

(1)

最初の赤の確率は1/3、2個目は \((11-1)/(33-1)\)。順序を区別しない組合せによる数え方でも一致する。

\[ \boxed{\frac{5}{48}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に3点。

(2)

少なくとも1個が赤という確率は \(1-\frac{22(22-1)}{33(33-1)}\)。両方が赤という確率をこれで割る。

\[ \boxed{\frac{5}{27}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に3点。

(3)

復元抽出では各回の赤の確率が1/3で独立。両方赤は1/9、少なくとも1個赤は5/9。比較には \(5(11-1)<55-1\) を用いる。

\[ \boxed{\frac15>\frac{5}{27}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第4問 重解を使う三次曲線の面積

(1)

\(f'(11)=0\) なので \(l:y=-2662\)。差は \((x-11)^2(x+22)\)。接点の横座標は2重の根となる。

\[ \boxed{(-22,-2662),\quad(11,-2662)} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に3点。

(2)

区間 \([-22,11]\) では差は非負。

\[ S=\int_{-22}^{11}(x^3-363x+2662)\,dx \]

。原始関数は \\(x^4/4-\frac{363}{2}x^2+2662x\\)。

\[ \boxed{\frac{395307}{4}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に3点。

(3)

非負の横座標の部分は

\[ \int_0^{11}(f(x)+2662)\,dx=\frac{43923}{4} \]

。全体の面積で割る。

\[ \boxed{\frac19} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。