東北大学 理系・数学IIIを含む 数学記述模試 第055回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。応用問題で、場合分け・必要十分条件・証明の記述を重視します。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 三項間漸化式と互いに素の証明(17点)

\[ a_1=1,\ a_2=28,\ a_{n+2}=28a_{n+1}-27a_n \]

とする。

(1)隣り合う項の差に着目して一般項を求めなさい。(5点)

(2)初項から第n項までの和を求めなさい。(5点)

(3)隣り合う2項が常に互いに素であることを証明しなさい。(7点)


第2問 区分求積と和の極限(17点)

正の整数nについて、

\[ A_n=\frac1n\sum_{j=1}^n\sqrt{27+\frac jn} \]

、

\[ B_n=\sum_{j=1}^n\frac1{27n+j} \]

とする。

(1)両方の和を、幅1/nの分割に対応する区分求積の形で説明しなさい。(5点)

(2)Aの数列の極限を求めなさい。(5点)

(3)Bの数列の極限を求めなさい。(7点)


第3問 円の弦と三角形の面積の最大化(17点)

円 \\(x^2+y^2=729\\) の内部の点 \(Q(\frac{27}{2},0)\) を通る直線が、円とA、Bで交わる。

(1)直線が鉛直のとき、2つの交点を求めなさい。(5点)

(2)直線の傾きを実数mとするとき、弦ABの長さを求めなさい。(5点)

(3)鉛直の直線も含め、原点OとA、Bでできる三角形の面積の最大値を求め、等号が成り立つ直線を示しなさい。(7点)


第4問 完全順列の漸化式と固定点(17点)

\(27\) 人が各自の帽子を無作為に1個ずつ受け取る。すべての割当ては同様に確からしい。n人の誰も自分の帽子を受け取らない割当ての個数をD_nとし、\(D_0=1,D_1=0\) とする。

(1)1人目の帽子の行き先に着目し、完全順列の個数の漸化式を導きなさい。(5点)

(2)全員が自分以外の帽子を受け取る確率を求めなさい。(5点)

(3)自分の帽子を受け取った人数の期待値を求めなさい。(7点)


第5問 楕円の接線と切片・回転体(16点)

楕円

\[ \frac{x^2}{2916}+\frac{y^2}{729}=1 \]

の第1象限の点 \(P(54\cos t,27\sin t)\)、\(0<t<\pi/2\) を考える。

(1)この点での接線の方程式を求めなさい。(4点)

(2)接線と2つの座標軸でできる三角形の面積の最小値を求めなさい。(4点)

(3)楕円の内部をx軸の周りに回転させた立体の体積を求めなさい。(8点)


第6問 定義域のある二次関数とパラメータ(16点)

\(0\le x\le 54\) で \(f_t(x)=x^2-2tx+729\) とする。\(t\) は実数である。

(1)最小値を、パラメータの範囲で場合分けして求めなさい。(4点)

(2)定義域内のすべての値で関数値が非負になる条件を求めなさい。(4点)

(3)方程式 \(f_t(x)=0\) が定義域内に異なる2つの解をもつ条件を求めなさい。(8点)


解答・解説

第1問 三項間漸化式と互いに素の証明

(1)

\[ a_{n+2}-a_{n+1}=27(a_{n+1}-a_n) \]

。初めの差は \(27\) なので \(a_{n+1}-a_n=27^n\)。初項に差の和を加える。

\[ \boxed{a_n=\frac{27^n-1}{26}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

一般項を代入して \(1/(27-1)\) をくくり、等比数列の和と定数の和に分ける。

\[ \boxed{S_n=\frac{27(27^n-1)-26n}{676}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

一般項から \(a_{n+1}=27a_n+1\)。2項の公約数はその差 \(a_{n+1}-27a_n=1\) を割る。

\[ \boxed{\gcd(a_n,a_{n+1})=1} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 区分求積と和の極限

(1)

\(A_n\) は \(f(x)=\sqrt{27+x}\)、

\[ B_n=\frac1n\sum_{j=1}^n\frac1{27+j/n} \]

は \(g(x)=1/(27+x)\) の右端の値を用いた和。両方とも区間[0,1]で連続なので定積分に収束する。

\[ \boxed{A_n\to\int_0^1f(x)\,dx,\quad B_n\to\int_0^1g(x)\,dx} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\[ \lim A_n=\int_0^1\sqrt{27+x}\,dx=[\frac23(27+x)^{3/2}]_0^1 \]

。

\[ \boxed{\frac23(56\sqrt{7}-81\sqrt{3})} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\[ \lim B_n=\int_0^1\frac1{27+x}\,dx=[\log(27+x)]_0^1 \]

。

\[ \boxed{\log\frac{28}{27}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 円の弦と三角形の面積の最大化

(1)

\(x=\frac{27}{2}\) を円の式に代入する。\\(y^2=\frac{2187}{4}\\)。

\[ \boxed{(\frac{27}{2},\pm \frac{27}{2}\sqrt{3})} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

直線は \(mx-y-\frac{27}{2}m=0\)。原点からの距離をdとすると \(d^2=\frac{729m^2}{4(1+m^2)}\)。弦の半分と距離と半径で直角三角形を作り、\(AB=2\sqrt{729-d^2}\)。

\[ \boxed{AB=27\sqrt{\frac{4+3m^2}{1+m^2}}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

直線がQを通るので \(0\le d\le27/2\)。面積の2乗は \(d^2(729-d^2)\)。\(s=d^2\) とおくと \(s(729-s)\) は \(0\le s\le729/4\) で増加する。距離が最大となるのは鉛直の直線。

\[ \boxed{\max S=\frac{729}{4}\sqrt{3},\quad x=\frac{27}{2}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 完全順列の漸化式と固定点

(1)

1人目に渡す帽子の元の持ち主をjとする。jの選び方はn-1通り。jが1人目の帽子を受け取る場合は残りn-2人の完全順列。受け取らない場合は、1人目とjの関係を縮めたn-1人の完全順列と1対1に対応する。

\[ \boxed{D_n=(n-1)(D_{n-1}+D_{n-2})\quad(n\ge2)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

初期値から前問の漸化式を順に計算すると

\[ D_{27}=4005791208408693667174771274 \]

。全割当ては \(27!\) 通り。

\[ \boxed{\frac{14006262966463963871240459}{38072970106357874688000000}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

人iが自分の帽子を受け取ったとき1、そうでないとき0の変数をX_iとする。\(E[X_i]=1/27\)。人数はその和であり、独立でなくても期待値は加算できる。

\[ \boxed{1} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 楕円の接線と切片・回転体

(1)

楕円の式を陰関数微分すると \(y'=-x/(4y)\)。Pでの傾きと点を使って接線を整理する。

\[ \boxed{\frac{x\cos t}{54}+\frac{y\sin t}{27}=1} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

切片は \(54/\cos t\)、\(27/\sin t\)。面積は \(729/(\sin t\cos t)\)。\(\sin t\cos t\le1/2\)、等号は \(t=\pi/4\)。

\[ \boxed{S_{\min}=1458,\quad t=\pi/4} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

切り口の半径の2乗は \(729\(1-x^2/2916\)\)。\(-54\le x\le54\) で \\(\pi y^2\\) を積分する。

\[ \boxed{52488\pi} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 定義域のある二次関数とパラメータ

(1)

平方完成すると \(f_t(x)=(x-t)^2+729-t^2\)。頂点が区間の左側・内部・右側にある場合に分ける。

\[ \boxed{\min f_t=\begin{cases}729&t\le0\\729-t^2&0<t<54\\3645-108t&t\ge54\end{cases}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

前問の最小値を0以上にする。内部の場合は \(-27\le t\le 27\) だが \(t>0\) との共通範囲をとる。右側の場合は条件を満たさない。

\[ \boxed{t\le27} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

判別式より \(t>27\) または \(t<-27\)。解の積が正で、区間が非負なので \(t>27\) が必要。頂点が区間内にあり、\(f_t(0)>0\)、\(f_t(54)\ge0\) なら2解とも区間内。右端での値は \(3645-108t\)。

\[ \boxed{27<t\le \frac{135}{4}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。