東北大学 理系・数学IIIを含む 数学記述模試 第054回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。応用問題で、場合分け・必要十分条件・証明の記述を重視します。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 逆数で線形化し差を足す(17点)

\[ a_1=1/27,\ a_{n+1}=a_n/(1+a_n) \]

で数列を定める。

(1)すべての項が正であることを確認し、一般項を求めなさい。(5点)

(2)\(\sum_{j=1}^n a_ja_{j+1}\) を求めなさい。(5点)

(3)\(\prod_{j=1}^n(1+a_j)\) を求めなさい。(7点)


第2問 対数の評価と部分積分(17点)

自然対数を用いる。\(1\le x\le27\) において \(f(x)=(\log x)/x\) を考える。

(1)すべての \(x>0\) で \(\log x\le x-1\) を示し、等号条件を述べなさい。(5点)

(2)定義域内での関数の最大値と、それをとる値を求めなさい。(5点)

(3)

\[ \int_1^{27}\frac{\log x}{x^2}\,dx \]

を求めなさい。(7点)


第3問 等周条件と三角形の面積(17点)

周の長さが \(162\) の二等辺三角形を考える。等しい2辺の長さをa、底辺の長さをbとする。

(1)底辺をaで表し、三角形が存在するaの範囲を求めなさい。(5点)

(2)面積が最大になる辺の長さと最大面積を求め、最大になる理由を示しなさい。(5点)

(3)面積が最大になる三角形の内接円の半径を求めなさい。(7点)


第4問 停止する試行と期待値の連立(17点)

表の確率が \(1/27\)、裏の確率が \(26/27\) の硬貨を独立に投げ、初めて表が2回連続したところで止める。試行回数をTとする。

(1)2回目と3回目に初めて止まる確率をそれぞれ求めなさい。(5点)

(2)直前が表でない状態と表の状態について、残りの試行回数の期待値を連立して、Tの期待値を求めなさい。期待値が有限であることは用いてよい。(5点)

(3)表が合計2回出ればよい場合の期待値と比較し、差を求めなさい。(7点)


第5問 1の累乗根と積・距離の和(16点)

方程式 \(z^27=1\) の相異なる解を \(z_0,z_1,\ldots,z_{26}\) とし、\(z_0=1\) とする。

(1)解を三角関数で表し、解の和を求めなさい。(4点)

(2)\(\sum_{j=0}^{26}|z_j-1|^2\) を求めなさい。(4点)

(3)\(\prod_{j=1}^{26}(1-z_j)\) を求めなさい。(8点)


第6問 三角関数を二次関数に置き換える(16点)

\(0\le\theta\le\pi/2\) で

\[ f(\theta)=\sin\theta+27\cos2\theta \]

とする。

(1)正弦の値を新しい変数にして、二次関数で表しなさい。新しい変数の範囲も書きなさい。(4点)

(2)最大値と最小値、およびそれらをとる条件を求めなさい。(4点)

(3)開区間 \(0<\theta<\pi/2\) で \(f(\theta)=27\) を満たす角がただ1つであることを示し、正弦の値を求めなさい。(8点)


解答・解説

第1問 逆数で線形化し差を足す

(1)

初項が正で、正の項から次の正の項が作られるので帰納的にすべて正。逆数をとると \(1/a_{n+1}=1/a_n+1\)。

\[ \boxed{a_n=\frac1{n+26}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

漸化式から

\[ a_j-a_{j+1}=a_j^2/(1+a_j)=a_ja_{j+1} \]

。和をとると中間の項が消える。

\[ \boxed{\frac1{27}-\frac1{n+27}=\frac{n}{27(n+27)}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

漸化式を変形すると \(1+a_j=a_j/a_{j+1}\)。積では中間の項が約分される。

\[ \boxed{\frac{n+27}{27}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 対数の評価と部分積分

(1)

\(g(x)=x-1-\log x\) とおく。\(g'(x)=(x-1)/x\) より1の前で減少、後で増加。最小値は \(g(1)=0\)。

\[ \boxed{\log x\le x-1,\quad\text{等号は }x=1} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\(f'(x)=(1-\log x)/x^2\)。\(1<e<27\) なので、定義域内でeの前は増加、後は減少。

\[ \boxed{\max f=\frac1e,\quad x=e} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

部分積分により原始関数は \(-(\log x+1)/x\)。上下端を代入する。

\[ \boxed{1-\frac{\log27+1}{27}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 等周条件と三角形の面積

(1)

\(b=162-2a\)。\(b>0\) と三角不等式 \(b<2a\) の両方を満たす必要がある。

\[ \boxed{b=162-2a,\quad \frac{81}{2}<a<81} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

底辺を二等分して高さを求めると \(S^2=81(81-a)^2(2a-81)\)。微分すると \((S^2)'=486(81-a)(54-a)\)。存在範囲で \(a=54\) の前は正、後は負。最大は正三角形のとき。

\[ \boxed{a=b=54,\quad S_{\max}=729\sqrt3} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

半周長は \(81\)。内心から3辺に垂線を下ろして分割すると \(S=81r\)。

\[ \boxed{r=9\sqrt{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 停止する試行と期待値の連立

(1)

2回で止まる列は表表、3回で初めて止まる列は裏表表だけ。独立性により確率を掛ける。

\[ \boxed{P(T=2)=\frac{1}{729},\quad P(T=3)=\frac{26}{19683}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\(p=1/27,q=1-p\) とする。2状態の期待値をE、Fとすると \(E=1+qE+pF\)、\(F=1+qE\)。代入して \(p^2E=1+p\)。

\[ \boxed{756} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

1回の表までの平均は \(27\) 回なので合計2回の表までの平均は \(54\) 回。連続という条件を課すと期待値は前問の値となる。

\[ \boxed{E_{\text{合計2回}}=54,\quad\text{差}=702} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 1の累乗根と積・距離の和

(1)

単位円を \(27\) 等分する点が解。等比数列の和、または多項式の \(z^{26}\) の係数から解の和が0と分かる。

\[ \boxed{z_j=\cos\frac{2\pi j}{27}+i\sin\frac{2\pi j}{27},\quad\sum z_j=0} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

\(|z_j|=1\) なので

\[ |z_j-1|^2=2-2\operatorname{Re}z_j \]

。前問の和を使う。

\[ \boxed{54} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

\[ z^27-1=(z-1)\prod_{j=1}^{26}(z-z_j) \]

。\(z-1\) で割ると左辺は \(1+z+\cdots+z^{26}\)。多項式の恒等式にz=1を代入する。

\[ \boxed{27} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 三角関数を二次関数に置き換える

(1)

\(t=\sin\theta\) とすると \(\cos2\theta=1-2t^2\)。元の角の範囲より \(0\le t\le1\)。

\[ \boxed{f=27+t-54t^2,\quad0\le t\le1} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

平方完成より

\[ f=27+\frac1{216}-54(t-\frac1{108})^2 \]

。頂点は区間内にある。上に凸の放物線なので、最小は両端を比較する。\(f(0)=27\)、\(f(1)=-26\)。

\[ \boxed{\max f=\frac{5833}{216}\ (\sin\theta=\frac1{108}),\quad\min f=-26\ (\theta=\pi/2)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

\(t-54t^2=0\) の解は0と \(1/54\)。開区間では0を除く。正弦はこの角の区間で狭義単調増加なので、対応する角もただ1つ。

\[ \boxed{\sin\theta=\frac1{54}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。