東北大学 理系・数学IIIを含む 数学記述模試 第011回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。応用問題で、場合分け・必要十分条件・証明の記述を重視します。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 固定点を引く漸化式と重み付きの和(17点)

\(a_1=20,\ a_{n+1}=2a_n+20\) で定まる数列を考える。

(1)適当な定数を加えて等比数列を作り、一般項を求めなさい。(5点)

(2)初項から第n項までの和を求めなさい。(5点)

(3)\(\sum_{j=1}^n a_j/2^j\) を求めなさい。(7点)


第2問 回転軸を変える体積計算(17点)

\(0\le x\le20\) で曲線 \(y=x(20-x)\) とx軸で囲まれる領域をDとする。

(1)Dの面積を求めなさい。(5点)

(2)Dをx軸の周りに1回転してできる立体の体積を求めなさい。(5点)

(3)Dをy軸の周りに1回転してできる立体の体積を、yに垂直な切り口の面積を用いて求めなさい。(7点)


第3問 放物線の接線と囲まれた面積(17点)

放物線 \\(y=x^2\\) と、点 \(P(0,-400)\) を考える。

(1)この点を通る放物線の接線をすべて求めなさい。(5点)

(2)2つの接点と点Pでできる三角形の面積を求めなさい。(5点)

(3)放物線と2本の接線で囲まれた部分の面積を求めなさい。(7点)


第4問 完全順列の漸化式と固定点(17点)

\(20\) 人が各自の帽子を無作為に1個ずつ受け取る。すべての割当ては同様に確からしい。n人の誰も自分の帽子を受け取らない割当ての個数をD_nとし、\(D_0=1,D_1=0\) とする。

(1)1人目の帽子の行き先に着目し、完全順列の個数の漸化式を導きなさい。(5点)

(2)全員が自分以外の帽子を受け取る確率を求めなさい。(5点)

(3)自分の帽子を受け取った人数の期待値を求めなさい。(7点)


第5問 楕円の接線と切片・回転体(16点)

楕円

\[ \frac{x^2}{1600}+\frac{y^2}{400}=1 \]

の第1象限の点 \(P(40\cos t,20\sin t)\)、\(0<t<\pi/2\) を考える。

(1)この点での接線の方程式を求めなさい。(4点)

(2)接線と2つの座標軸でできる三角形の面積の最小値を求めなさい。(4点)

(3)楕円の内部をx軸の周りに回転させた立体の体積を求めなさい。(8点)


第6問 三次方程式の実数解の個数(16点)

実数 \(a\) に対し、方程式 \(x^3-1200x=a\) を考える。

(1)左辺の関数の極大値と極小値を求めなさい。(4点)

(2)異なる3つの実数解をもつための必要十分条件を求め、理由を説明しなさい。(4点)

(3)異なる実数解がちょうど2つとなる場合のパラメータと、そのときの解をすべて求めなさい。(8点)


解答・解説

第1問 固定点を引く漸化式と重み付きの和

(1)

\(a_{n+1}+20=2(a_n+20)\) なので \(a_n+20=40\cdot2^{n-1}\)。

\[ \boxed{a_n=20(2^n-1)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

一般項を代入し、\(\sum_{j=1}^n2^j=2^{n+1}-2\) を使う。

\[ \boxed{S_n=20(2^{n+1}-n-2)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\(a_j/2^j=20(1-2^{-j})\)。\(\sum_{j=1}^n2^{-j}=1-2^{-n}\) を差し引く。

\[ \boxed{20(n-1+2^{-n})} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 回転軸を変える体積計算

(1)

非負の関数の下の面積なので \(S=\int_0^{20}x(20-x)\,dx\)。

\[ \boxed{\frac{4000}{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

切り口は半径 \(x(20-x)\) の円。

\[ V_x=\pi\int_0^{20}x^2(20-x)^2\,dx \]

。展開して項別に積分する。

\[ \boxed{\frac{320000}{3}\pi} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\(0\le y\le400/4\)。左右の境界は \(x_\pm=(20\pm\sqrt{400-4y})/2\)。切り口は環で、面積は

\[ \pi(x_+^2-x_-^2)=20\pi\sqrt{400-4y} \]

。これをyについて積分する。

\[ \boxed{\frac{80000}{3}\pi} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 放物線の接線と囲まれた面積

(1)

接点の横座標を \(t\) とすると接線は \(y=2tx-t^2\)。Pを通る条件から \(t^2=400\)。

\[ \boxed{y=40x-400,\quad y=-40x-400} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

接点は \((\pm20,400)\)。底辺の長さは \(40\)、Pから底辺までの高さは \(800\)。

\[ \boxed{16000} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

左右の対称性を使う。右半分では放物線が接線の上にあり、差は \((x-20)^2\)。したがって \(S=2\int_0^{20}(x-20)^2\,dx\)。

\[ \boxed{\frac{16000}{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 完全順列の漸化式と固定点

(1)

1人目に渡す帽子の元の持ち主をjとする。jの選び方はn-1通り。jが1人目の帽子を受け取る場合は残りn-2人の完全順列。受け取らない場合は、1人目とjの関係を縮めたn-1人の完全順列と1対1に対応する。

\[ \boxed{D_n=(n-1)(D_{n-1}+D_{n-2})\quad(n\ge2)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

初期値から前問の漸化式を順に計算すると \(D_{20}=895014631192902121\)。全割当ては \(20!\) 通り。

\[ \boxed{\frac{4282366656425369}{11640679464960000}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

人iが自分の帽子を受け取ったとき1、そうでないとき0の変数をX_iとする。\(E[X_i]=1/20\)。人数はその和であり、独立でなくても期待値は加算できる。

\[ \boxed{1} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 楕円の接線と切片・回転体

(1)

楕円の式を陰関数微分すると \(y'=-x/(4y)\)。Pでの傾きと点を使って接線を整理する。

\[ \boxed{\frac{x\cos t}{40}+\frac{y\sin t}{20}=1} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

切片は \(40/\cos t\)、\(20/\sin t\)。面積は \(400/(\sin t\cos t)\)。\(\sin t\cos t\le1/2\)、等号は \(t=\pi/4\)。

\[ \boxed{S_{\min}=800,\quad t=\pi/4} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

切り口の半径の2乗は \(400\(1-x^2/1600\)\)。\(-40\le x\le40\) で \\(\pi y^2\\) を積分する。

\[ \boxed{\frac{64000}{3}\pi} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 三次方程式の実数解の個数

(1)

\(f'(x)=3(x-20)(x+20)\)。増減は順に増加・減少・増加なので、\(x=-20\) で極大、\(x=20\) で極小となる。

\[ \boxed{\text{極大値 }16000,\quad\text{極小値 }-16000} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

水平線が3つの単調な部分にそれぞれ1回交わる条件は、高さが極小値より大きく極大値より小さいことである。端点では接して重解をもつため除く。

\[ \boxed{-16000<a<16000} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

\(a=16000\) では \(f(x)-a=(x-40)(x+20)^2\)。\(a=-16000\) では \(f(x)-a=(x+40)(x-20)^2\)。

\[ \boxed{a=16000:x=-20,40;\quad a=-16000:x=-40,20} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。