大阪大学 理系・数学IIIを含む 数学記述模試 第009回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。応用問題で、場合分け・必要十分条件・証明の記述を重視します。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 回転軸を変える体積計算(17点)

\(0\le x\le32\) で曲線 \(y=x(32-x)\) とx軸で囲まれる領域をDとする。

(1)Dの面積を求めなさい。(5点)

(2)Dをx軸の周りに1回転してできる立体の体積を求めなさい。(5点)

(3)Dをy軸の周りに1回転してできる立体の体積を、yに垂直な切り口の面積を用いて求めなさい。(7点)


第2問 円の弦と三角形の面積の最大化(17点)

円 \\(x^2+y^2=1024\\) の内部の点 \(Q(16,0)\) を通る直線が、円とA、Bで交わる。

(1)直線が鉛直のとき、2つの交点を求めなさい。(5点)

(2)直線の傾きを実数mとするとき、弦ABの長さを求めなさい。(5点)

(3)鉛直の直線も含め、原点OとA、Bでできる三角形の面積の最大値を求め、等号が成り立つ直線を示しなさい。(7点)


第3問 三角関数を二次関数に置き換える(17点)

\(0\le\theta\le\pi/2\) で

\[ f(\theta)=\sin\theta+32\cos2\theta \]

とする。

(1)正弦の値を新しい変数にして、二次関数で表しなさい。新しい変数の範囲も書きなさい。(5点)

(2)最大値と最小値、およびそれらをとる条件を求めなさい。(5点)

(3)開区間 \(0<\theta<\pi/2\) で \(f(\theta)=32\) を満たす角がただ1つであることを示し、正弦の値を求めなさい。(7点)


第4問 重解を使う三次曲線の面積(17点)

曲線 \(y=f(x)=x^3-3072x\) の \(x=32\) における接線をlとする。

(1)接線と曲線のすべての交点を求めなさい。重解の意味も説明しなさい。(5点)

(2)曲線と接線で囲まれた有限部分の面積を求めなさい。(5点)

(3)その部分のうち、横座標が非負である部分の面積が全体に占める割合を求めなさい。(7点)


第5問 複素数の距離条件と逆数の軌跡(16点)

複素数zが \(|z-32|=2|z+32|\) を満たす。

(1)実部と虚部を使って軌跡の方程式を求め、中心と半径を示しなさい。(4点)

(2)絶対値の最大値と最小値、およびそれらをとる複素数を求めなさい。(4点)

(3)逆数w=1/zの軌跡も求めなさい。逆数が定義できる理由を述べなさい。(8点)


第6問 反復試行と条件付き確率(16点)

公平な硬貨を32回投げる。表の回数をXとする。

(1)表がちょうど2回出る確率を求めなさい。(4点)

(2)表が少なくとも1回出る確率を求めなさい。(4点)

(3)表が少なくとも1回出たという条件で、ちょうど2回出た確率を求めなさい。(8点)


解答・解説

第1問 回転軸を変える体積計算

(1)

非負の関数の下の面積なので \(S=\int_0^{32}x(32-x)\,dx\)。

\[ \boxed{\frac{16384}{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

切り口は半径 \(x(32-x)\) の円。

\[ V_x=\pi\int_0^{32}x^2(32-x)^2\,dx \]

。展開して項別に積分する。

\[ \boxed{\frac{16777216}{15}\pi} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\(0\le y\le1024/4\)。左右の境界は

\[ x_\pm=(32\pm\sqrt{1024-4y})/2 \]

。切り口は環で、面積は

\[ \pi(x_+^2-x_-^2)=32\pi\sqrt{1024-4y} \]

。これをyについて積分する。

\[ \boxed{\frac{524288}{3}\pi} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 円の弦と三角形の面積の最大化

(1)

\(x=16\) を円の式に代入する。\\(y^2=768\\)。

\[ \boxed{(16,\pm 16\sqrt{3})} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

直線は \(mx-y-16m=0\)。原点からの距離をdとすると \(d^2=\frac{1024m^2}{4(1+m^2)}\)。弦の半分と距離と半径で直角三角形を作り、\(AB=2\sqrt{1024-d^2}\)。

\[ \boxed{AB=32\sqrt{\frac{4+3m^2}{1+m^2}}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

直線がQを通るので \(0\le d\le32/2\)。面積の2乗は \(d^2(1024-d^2)\)。\(s=d^2\) とおくと \(s(1024-s)\) は \(0\le s\le1024/4\) で増加する。距離が最大となるのは鉛直の直線。

\[ \boxed{\max S=256\sqrt{3},\quad x=16} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 三角関数を二次関数に置き換える

(1)

\(t=\sin\theta\) とすると \(\cos2\theta=1-2t^2\)。元の角の範囲より \(0\le t\le1\)。

\[ \boxed{f=32+t-64t^2,\quad0\le t\le1} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

平方完成より

\[ f=32+\frac1{256}-64(t-\frac1{128})^2 \]

。頂点は区間内にある。上に凸の放物線なので、最小は両端を比較する。\(f(0)=32\)、\(f(1)=-31\)。

\[ \boxed{\max f=\frac{8193}{256}\ (\sin\theta=\frac1{128}),\quad\min f=-31\ (\theta=\pi/2)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\(t-64t^2=0\) の解は0と \(1/64\)。開区間では0を除く。正弦はこの角の区間で狭義単調増加なので、対応する角もただ1つ。

\[ \boxed{\sin\theta=\frac1{64}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 重解を使う三次曲線の面積

(1)

\(f'(32)=0\) なので \(l:y=-65536\)。差は \((x-32)^2(x+64)\)。接点の横座標は2重の根となる。

\[ \boxed{(-64,-65536),\quad(32,-65536)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

区間 \([-64,32]\) では差は非負。

\[ S=\int_{-64}^{32}(x^3-3072x+65536)\,dx \]

。原始関数は \\(x^4/4-1536x^2+65536x\\)。

\[ \boxed{7077888} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

非負の横座標の部分は

\[ \int_0^{32}(f(x)+65536)\,dx=786432 \]

。全体の面積で割る。

\[ \boxed{\frac19} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 複素数の距離条件と逆数の軌跡

(1)

\(z=x+iy\) として2乗すると \((x-32)^2+y^2=4((x+32)^2+y^2)\)。平方完成して円の式に直す。

\[ \boxed{(x+\frac{160}{3})^2+y^2=\frac{16384}{9}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

原点から中心までの距離は \(160/3\)、半径は \(128/3\)。円は原点を含まない。原点と中心を結ぶ直線上の2点で距離の極値をとる。

\[ \boxed{\max|z|=96\ (z=-96),\quad\min|z|=\frac{32}{3}\ (z=-\frac{32}{3})} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

前問の最小値が正なので逆数をとれる。条件を \(|1-32w|=2|1+32w|\) に直し、同様に平方完成する。

\[ \boxed{(\operatorname{Re}w+\frac{5}{96})^2+(\operatorname{Im}w)^2=\frac{1}{576}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 反復試行と条件付き確率

(1)

表が出る2回を選ぶ方法は \(32\) 個の位置から2個選ぶ組合せ。各列の確率は同じ。

\[ \boxed{\frac{31}{268435456}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

余事象はすべて裏である1列。全体からこの確率を引く。

\[ \boxed{\frac{4294967295}{4294967296}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

ちょうど2回表が出る事象は条件の事象に含まれるので、前2問の確率の比をとる。

\[ \boxed{\frac{496}{4294967295}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。