大阪公立大学 理系・数学IIIを含む 数学記述模試 第058回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。標準計算と、条件整理・図形の立式・記述の応用を組み合わせます。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 回転軸を変える体積計算(17点)

\(0\le x\le30\) で曲線 \(y=x(30-x)\) とx軸で囲まれる領域をDとする。

(1)Dの面積を求めなさい。(5点)

(2)Dをx軸の周りに1回転してできる立体の体積を求めなさい。(5点)

(3)Dをy軸の周りに1回転してできる立体の体積を、yに垂直な切り口の面積を用いて求めなさい。(7点)


第2問 抽出方法と条件付き確率(17点)

袋に赤玉 \(30\) 個、青玉 \(60\) 個が入っている。すべての玉は同様に確からしく選ばれる。

(1)戻さずに2個取り出すとき、両方が赤玉である確率を求めなさい。(5点)

(2)戻さずに2個取り出し、少なくとも1個は赤玉だったと分かった。両方が赤玉である条件付き確率を求めなさい。(5点)

(3)今度は1個目を戻してから2個目を取り出す。同じ条件付き確率を求め、前問の値と比較しなさい。(7点)


第3問 部分分数分解と有限和の評価(17点)

\(a_n=\frac1{(n+30)(n+31)}\) とする。

(1)aₙを2つの分数の差に分解しなさい。(5点)

(2)初項から第n項までの和Sₙを求めなさい。(5点)

(3)\(S_n\ge\frac1{62}\) となる最小の正の整数nを求めなさい。(7点)


第4問 線分上の点と内積・最大最小(17点)

\(O(0,0),B(60,0),C(0,30)\) とする。Pは線分BC上を動く。

(1)Pを1つの実数パラメータで表し、その範囲を示しなさい。(5点)

(2)距離OPが最小になる点と最小距離を求めなさい。垂直性も確認しなさい。(5点)

(3)Pから2つの座標軸に垂線を下ろして作る長方形の面積の最大値を求めなさい。(7点)


第5問 1の累乗根と積・距離の和(16点)

方程式 \(z^30=1\) の相異なる解を \(z_0,z_1,\ldots,z_{29}\) とし、\(z_0=1\) とする。

(1)解を三角関数で表し、解の和を求めなさい。(4点)

(2)\(\sum_{j=0}^{29}|z_j-1|^2\) を求めなさい。(4点)

(3)\(\prod_{j=1}^{29}(1-z_j)\) を求めなさい。(8点)


第6問 データの変換と分散(16点)

5個のデータは \(28,29,30,31,32\) である。分散は偏差の2乗の平均で定義する。各データxをy=2x+3に変換する。

(1)元のデータの平均・分散を求めなさい。(4点)

(2)変換後の平均・分散を求めなさい。(4点)

(3)元のデータと変換後のデータの相関係数を求め、符号の理由を説明しなさい。(8点)


解答・解説

第1問 回転軸を変える体積計算

(1)

非負の関数の下の面積なので \(S=\int_0^{30}x(30-x)\,dx\)。

\[ \boxed{4500} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

切り口は半径 \(x(30-x)\) の円。

\[ V_x=\pi\int_0^{30}x^2(30-x)^2\,dx \]

。展開して項別に積分する。

\[ \boxed{810000\pi} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\(0\le y\le900/4\)。左右の境界は \(x_\pm=(30\pm\sqrt{900-4y})/2\)。切り口は環で、面積は

\[ \pi(x_+^2-x_-^2)=30\pi\sqrt{900-4y} \]

。これをyについて積分する。

\[ \boxed{135000\pi} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 抽出方法と条件付き確率

(1)

最初の赤の確率は1/3、2個目は \((30-1)/(90-1)\)。順序を区別しない組合せによる数え方でも一致する。

\[ \boxed{\frac{29}{267}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

少なくとも1個が赤という確率は \(1-\frac{60(60-1)}{90(90-1)}\)。両方が赤という確率をこれで割る。

\[ \boxed{\frac{29}{149}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

復元抽出では各回の赤の確率が1/3で独立。両方赤は1/9、少なくとも1個赤は5/9。比較には \(5(30-1)<150-1\) を用いる。

\[ \boxed{\frac15>\frac{29}{149}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 部分分数分解と有限和の評価

(1)

分子が隣接する分母の差であることを利用する。

\[ \boxed{a_n=\frac1{n+30}-\frac1{n+31}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

隣接する項が打ち消し合い、最初と最後の分数だけが残る。

\[ \boxed{S_n=\frac{n}{31(n+31)}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

前問の和を代入する。分母は正なので両辺に掛けてnの不等式へ直す。

\[ \boxed{31} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 線分上の点と内積・最大最小

(1)

\(P=(1-t)B+tC\) とおく。線分上なので \(0\le t\le1\)。

\[ \boxed{P=(60(1-t),30t),\quad0\le t\le1} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\[ OP^2=900(5t^2-8t+4)=5900(t-4/5)^2+4900/5 \]

。最小のtは区間内にあり、\(\overrightarrow{BC}=(-60,30)\) とOPの内積は0。

\[ \boxed{P=(12,24),\quad\min OP=12\sqrt{5}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

長方形の面積は \(1800t(1-t)=450-1800(t-1/2)^2\)。端点では面積0、内部の頂点で最大。

\[ \boxed{\max S=450,\quad P=(30,15)} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 1の累乗根と積・距離の和

(1)

単位円を \(30\) 等分する点が解。等比数列の和、または多項式の \(z^{29}\) の係数から解の和が0と分かる。

\[ \boxed{z_j=\cos\frac{2\pi j}{30}+i\sin\frac{2\pi j}{30},\quad\sum z_j=0} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

\(|z_j|=1\) なので

\[ |z_j-1|^2=2-2\operatorname{Re}z_j \]

。前問の和を使う。

\[ \boxed{60} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

\[ z^30-1=(z-1)\prod_{j=1}^{29}(z-z_j) \]

。\(z-1\) で割ると左辺は \(1+z+\cdots+z^{29}\)。多項式の恒等式にz=1を代入する。

\[ \boxed{30} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 データの変換と分散

(1)

平均は中央の \(30\)。偏差は −2,−1,0,1,2 なので2乗和を5で割る。

\[ \boxed{\bar x=30,\quad V_x=2} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

平均は同じ一次式で変換され、各偏差は2倍になる。偏差の2乗の平均は4倍になる。

\[ \boxed{\bar y=63,\quad V_y=8} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

共分散は元の分散の2倍。標準偏差の積も元の分散の2倍であり、正の傾きの完全な直線関係となる。

\[ \boxed{r=1} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。