京都大学 理系・数学IIIを含む 数学記述模試 第091回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。応用問題で、場合分け・必要十分条件・証明の記述を重視します。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 三角関数を二次関数に置き換える(17点)

\(0\le\theta\le\pi/2\) で

\[ f(\theta)=\sin\theta+28\cos2\theta \]

とする。

(1)正弦の値を新しい変数にして、二次関数で表しなさい。新しい変数の範囲も書きなさい。(5点)

(2)最大値と最小値、およびそれらをとる条件を求めなさい。(5点)

(3)開区間 \(0<\theta<\pi/2\) で \(f(\theta)=28\) を満たす角がただ1つであることを示し、正弦の値を求めなさい。(7点)


第2問 絶対値を含む面積の最適化(17点)

\(0\le a\le28\) とする。\(0\le x\le28\) で、曲線 \\(y=x^2\\) と直線 \(y=ax\) の間の面積をS(a)とする。

(1)交点で区間を分け、面積をaの式で表しなさい。(5点)

(2)面積が最小になるaを求め、端点との比較を含めて説明しなさい。(5点)

(3)面積の最小値を求めなさい。(7点)


第3問 双曲線の接線と不変な面積(17点)

第1象限の双曲線 \\(xy=784\\) 上の点 \(P(t,784/t)\)、\(t>0\) を考える。

(1)接線の方程式と2つの軸との交点を求めなさい。(5点)

(2)接線と2つの座標軸でできる三角形の面積を求め、接点によらないことを説明しなさい。(5点)

(3)2つの正の切片の和の最小値と、そのときの接点を求めなさい。(7点)


第4問 円の弦と三角形の面積の最大化(17点)

円 \\(x^2+y^2=784\\) の内部の点 \(Q(14,0)\) を通る直線が、円とA、Bで交わる。

(1)直線が鉛直のとき、2つの交点を求めなさい。(5点)

(2)直線の傾きを実数mとするとき、弦ABの長さを求めなさい。(5点)

(3)鉛直の直線も含め、原点OとA、Bでできる三角形の面積の最大値を求め、等号が成り立つ直線を示しなさい。(7点)


第5問 完全順列の漸化式と固定点(16点)

\(28\) 人が各自の帽子を無作為に1個ずつ受け取る。すべての割当ては同様に確からしい。n人の誰も自分の帽子を受け取らない割当ての個数をD_nとし、\(D_0=1,D_1=0\) とする。

(1)1人目の帽子の行き先に着目し、完全順列の個数の漸化式を導きなさい。(4点)

(2)全員が自分以外の帽子を受け取る確率を求めなさい。(4点)

(3)自分の帽子を受け取った人数の期待値を求めなさい。(8点)


第6問 回転軸を変える体積計算(16点)

\(0\le x\le28\) で曲線 \(y=x(28-x)\) とx軸で囲まれる領域をDとする。

(1)Dの面積を求めなさい。(4点)

(2)Dをx軸の周りに1回転してできる立体の体積を求めなさい。(4点)

(3)Dをy軸の周りに1回転してできる立体の体積を、yに垂直な切り口の面積を用いて求めなさい。(8点)


解答・解説

第1問 三角関数を二次関数に置き換える

(1)

\(t=\sin\theta\) とすると \(\cos2\theta=1-2t^2\)。元の角の範囲より \(0\le t\le1\)。

\[ \boxed{f=28+t-56t^2,\quad0\le t\le1} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

平方完成より

\[ f=28+\frac1{224}-56(t-\frac1{112})^2 \]

。頂点は区間内にある。上に凸の放物線なので、最小は両端を比較する。\(f(0)=28\)、\(f(1)=-27\)。

\[ \boxed{\max f=\frac{6273}{224}\ (\sin\theta=\frac1{112}),\quad\min f=-27\ (\theta=\pi/2)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\(t-56t^2=0\) の解は0と \(1/56\)。開区間では0を除く。正弦はこの角の区間で狭義単調増加なので、対応する角もただ1つ。

\[ \boxed{\sin\theta=\frac1{56}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 絶対値を含む面積の最適化

(1)

差は \(x(a-x)\)。\(0\le x\le a\) では直線が上、\(a\le x\le28\) では曲線が上。

\[ S=\int_0^a(ax-x^2)\,dx+\int_a^{28}(x^2-ax)\,dx \]

。

\[ \boxed{S(a)=\frac{a^3}3-392a+\frac{21952}{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\(S'(a)=a^2-392\)。定義域内で \(a=28/\sqrt2\) の前は減少、後は増加する。よって両端よりも小さい。

\[ \boxed{a=14\sqrt{2}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

前問の値を面積の式に代入し、根号を整理して分母を有理化する。

\[ \boxed{S_{\min}=\frac{10976}{3}(2-\sqrt2)} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 双曲線の接線と不変な面積

(1)

\(y=784/x\) を微分して傾きを求める。接線は \(y-784/t=-784(x-t)/t^2\)。

\[ \boxed{\frac xt+\frac{yt}{784}=2,\quad(2t,0),(0,1568/t)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

切片は \(2t\) と \(1568/t\)。その積が \(3136\) で一定なので、面積も一定となる。

\[ \boxed{1568} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

相加相乗平均より \(2t+1568/t\ge112\)。等号は \(t=28\) のとき。

\[ \boxed{\min=112,\quad P=(28,28)} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 円の弦と三角形の面積の最大化

(1)

\(x=14\) を円の式に代入する。\\(y^2=588\\)。

\[ \boxed{(14,\pm 14\sqrt{3})} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

直線は \(mx-y-14m=0\)。原点からの距離をdとすると \(d^2=\frac{784m^2}{4(1+m^2)}\)。弦の半分と距離と半径で直角三角形を作り、\(AB=2\sqrt{784-d^2}\)。

\[ \boxed{AB=28\sqrt{\frac{4+3m^2}{1+m^2}}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

直線がQを通るので \(0\le d\le28/2\)。面積の2乗は \(d^2(784-d^2)\)。\(s=d^2\) とおくと \(s(784-s)\) は \(0\le s\le784/4\) で増加する。距離が最大となるのは鉛直の直線。

\[ \boxed{\max S=196\sqrt{3},\quad x=14} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 完全順列の漸化式と固定点

(1)

1人目に渡す帽子の元の持ち主をjとする。jの選び方はn-1通り。jが1人目の帽子を受け取る場合は残りn-2人の完全順列。受け取らない場合は、1人目とjの関係を縮めたn-1人の完全順列と1対1に対応する。

\[ \boxed{D_n=(n-1)(D_{n-1}+D_{n-2})\quad(n\ge2)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

初期値から前問の漸化式を順に計算すると

\[ D_{28}=112162153835443422680893595673 \]

。全割当ては \(28!\) 通り。

\[ \boxed{\frac{461572649528573755888451011}{1254684545727217532928000000}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

人iが自分の帽子を受け取ったとき1、そうでないとき0の変数をX_iとする。\(E[X_i]=1/28\)。人数はその和であり、独立でなくても期待値は加算できる。

\[ \boxed{1} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 回転軸を変える体積計算

(1)

非負の関数の下の面積なので \(S=\int_0^{28}x(28-x)\,dx\)。

\[ \boxed{\frac{10976}{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

切り口は半径 \(x(28-x)\) の円。

\[ V_x=\pi\int_0^{28}x^2(28-x)^2\,dx \]

。展開して項別に積分する。

\[ \boxed{\frac{8605184}{15}\pi} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

\(0\le y\le784/4\)。左右の境界は \(x_\pm=(28\pm\sqrt{784-4y})/2\)。切り口は環で、面積は

\[ \pi(x_+^2-x_-^2)=28\pi\sqrt{784-4y} \]

。これをyについて積分する。

\[ \boxed{\frac{307328}{3}\pi} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。