京都大学 理系・数学IIIを含む 数学記述模試 第052回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。応用問題で、場合分け・必要十分条件・証明の記述を重視します。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 対数方程式の存在条件(17点)

\(\log_2 x+\log_2(8-x)=a\) を考える。\(a\) は実数である。

(1)真数条件を示し、実数解が存在するための必要十分条件を求めなさい。(5点)

(2)実数解の個数を場合分けして求めなさい。(5点)

(3)\(a=\log_2 12\) のとき、すべての解を求めなさい。(7点)


第2問 重解を使う三次曲線の面積(17点)

曲線 \(y=f(x)=x^3-192x\) の \(x=8\) における接線をlとする。

(1)接線と曲線のすべての交点を求めなさい。重解の意味も説明しなさい。(5点)

(2)曲線と接線で囲まれた有限部分の面積を求めなさい。(5点)

(3)その部分のうち、横座標が非負である部分の面積が全体に占める割合を求めなさい。(7点)


第3問 複素数の距離条件と逆数の軌跡(17点)

複素数zが \(|z-8|=2|z+8|\) を満たす。

(1)実部と虚部を使って軌跡の方程式を求め、中心と半径を示しなさい。(5点)

(2)絶対値の最大値と最小値、およびそれらをとる複素数を求めなさい。(5点)

(3)逆数w=1/zの軌跡も求めなさい。逆数が定義できる理由を述べなさい。(7点)


第4問 等周条件と三角形の面積(17点)

周の長さが \(48\) の二等辺三角形を考える。等しい2辺の長さをa、底辺の長さをbとする。

(1)底辺をaで表し、三角形が存在するaの範囲を求めなさい。(5点)

(2)面積が最大になる辺の長さと最大面積を求め、最大になる理由を示しなさい。(5点)

(3)面積が最大になる三角形の内接円の半径を求めなさい。(7点)


第5問 反復試行と条件付き確率(16点)

公平な硬貨を8回投げる。表の回数をXとする。

(1)表がちょうど2回出る確率を求めなさい。(4点)

(2)表が少なくとも1回出る確率を求めなさい。(4点)

(3)表が少なくとも1回出たという条件で、ちょうど2回出た確率を求めなさい。(8点)


第6問 指数関数の最大値と積分の極限(16点)

\(x\ge0\) で \(f(x)=xe^{-8x}\) とする。

(1)増減を調べ、最大値とそれをとる横座標を求めなさい。(4点)

(2)\(a>0\) として \(\int_0^a f(x)\,dx\) を求めなさい。(4点)

(3)前問の定積分で上端を限りなく大きくしたときの極限値を求めなさい。(8点)


解答・解説

第1問 対数方程式の存在条件

(1)

真数条件は \(0<x<8\)。\(x(8-x)=64/4-(x-8/2)^2\) なので、この積の値域は \((0,64/4]\)。対数の底が1より大きいことを使う。

\[ \boxed{0<x<8,\quad a\le\log_2 16} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

積が最大値より小さい正の値なら頂点の左右に1解ずつ、最大値なら頂点に1解、それを超えれば解はない。対数の真数条件も満たす。

\[ \boxed{a<\log_2 16:2\text{個};\quad a=\log_2 16:1\text{個};\quad a>\log_2 16:0\text{個}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\(x(8-x)=12\) を解く。2つの解の和は \(8\)、積は右辺。得られた解が真数条件に入ることを確認する。

\[ \boxed{x=2,\ 6} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 重解を使う三次曲線の面積

(1)

\(f'(8)=0\) なので \(l:y=-1024\)。差は \((x-8)^2(x+16)\)。接点の横座標は2重の根となる。

\[ \boxed{(-16,-1024),\quad(8,-1024)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

区間 \([-16,8]\) では差は非負。

\[ S=\int_{-16}^{8}(x^3-192x+1024)\,dx \]

。原始関数は \\(x^4/4-96x^2+1024x\\)。

\[ \boxed{27648} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

非負の横座標の部分は

\[ \int_0^{8}(f(x)+1024)\,dx=3072 \]

。全体の面積で割る。

\[ \boxed{\frac19} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 複素数の距離条件と逆数の軌跡

(1)

\(z=x+iy\) として2乗すると \((x-8)^2+y^2=4((x+8)^2+y^2)\)。平方完成して円の式に直す。

\[ \boxed{(x+\frac{40}{3})^2+y^2=\frac{1024}{9}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

原点から中心までの距離は \(40/3\)、半径は \(32/3\)。円は原点を含まない。原点と中心を結ぶ直線上の2点で距離の極値をとる。

\[ \boxed{\max|z|=24\ (z=-24),\quad\min|z|=\frac{8}{3}\ (z=-\frac{8}{3})} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

前問の最小値が正なので逆数をとれる。条件を \(|1-8w|=2|1+8w|\) に直し、同様に平方完成する。

\[ \boxed{(\operatorname{Re}w+\frac{5}{24})^2+(\operatorname{Im}w)^2=\frac{1}{36}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 等周条件と三角形の面積

(1)

\(b=48-2a\)。\(b>0\) と三角不等式 \(b<2a\) の両方を満たす必要がある。

\[ \boxed{b=48-2a,\quad 12<a<24} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

底辺を二等分して高さを求めると \(S^2=24(24-a)^2(2a-24)\)。微分すると \((S^2)'=144(24-a)(16-a)\)。存在範囲で \(a=16\) の前は正、後は負。最大は正三角形のとき。

\[ \boxed{a=b=16,\quad S_{\max}=64\sqrt3} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

半周長は \(24\)。内心から3辺に垂線を下ろして分割すると \(S=24r\)。

\[ \boxed{r=\frac{8}{3}\sqrt{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 反復試行と条件付き確率

(1)

表が出る2回を選ぶ方法は \(8\) 個の位置から2個選ぶ組合せ。各列の確率は同じ。

\[ \boxed{\frac{7}{64}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

余事象はすべて裏である1列。全体からこの確率を引く。

\[ \boxed{\frac{255}{256}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

ちょうど2回表が出る事象は条件の事象に含まれるので、前2問の確率の比をとる。

\[ \boxed{\frac{28}{255}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 指数関数の最大値と積分の極限

(1)

\(f'(x)=e^{-8x}(1-8x)\)。指数因子は正なので \(x=1/8\) の前は増加、後は減少。

\[ \boxed{x=\frac1{8},\quad\max f=\frac1{8e}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

部分積分する。原始関数は \(-\frac{8x+1}{64}e^{-8x}\) であり、微分でも確認できる。

\[ \boxed{\frac{1-(8a+1)e^{-8a}}{64}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

\(e^{-8a}\) と \(ae^{-8a}\) はともに0に収束する。前問の式で残る定数項をとる。

\[ \boxed{\frac{1}{64}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。