京都大学 理系・数学IIIを含む 数学記述模試 第012回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。応用問題で、場合分け・必要十分条件・証明の記述を重視します。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 対数方程式の存在条件(17点)

\(\log_2 x+\log_2(29-x)=a\) を考える。\(a\) は実数である。

(1)真数条件を示し、実数解が存在するための必要十分条件を求めなさい。(5点)

(2)実数解の個数を場合分けして求めなさい。(5点)

(3)\(a=\log_2 \frac{2523}{16}\) のとき、すべての解を求めなさい。(7点)


第2問 固定点を引く漸化式と重み付きの和(17点)

\(a_1=29,\ a_{n+1}=2a_n+29\) で定まる数列を考える。

(1)適当な定数を加えて等比数列を作り、一般項を求めなさい。(5点)

(2)初項から第n項までの和を求めなさい。(5点)

(3)\(\sum_{j=1}^n a_j/2^j\) を求めなさい。(7点)


第3問 複素数の回転と正三角形(17点)

複素数平面で \(A=29,B=29i\) とする。ABを1辺とする正三角形の第3頂点をCとする。

(1)2つの可能な第3頂点を複素数で求めなさい。(5点)

(2)正三角形の面積を求めなさい。(5点)

(3)それぞれの外心の複素数と、共通の外接円の半径を求めなさい。(7点)


第4問 等周条件と三角形の面積(17点)

周の長さが \(174\) の二等辺三角形を考える。等しい2辺の長さをa、底辺の長さをbとする。

(1)底辺をaで表し、三角形が存在するaの範囲を求めなさい。(5点)

(2)面積が最大になる辺の長さと最大面積を求め、最大になる理由を示しなさい。(5点)

(3)面積が最大になる三角形の内接円の半径を求めなさい。(7点)


第5問 反復試行と条件付き確率(16点)

公平な硬貨を29回投げる。表の回数をXとする。

(1)表がちょうど2回出る確率を求めなさい。(4点)

(2)表が少なくとも1回出る確率を求めなさい。(4点)

(3)表が少なくとも1回出たという条件で、ちょうど2回出た確率を求めなさい。(8点)


第6問 回転軸を変える体積計算(16点)

\(0\le x\le29\) で曲線 \(y=x(29-x)\) とx軸で囲まれる領域をDとする。

(1)Dの面積を求めなさい。(4点)

(2)Dをx軸の周りに1回転してできる立体の体積を求めなさい。(4点)

(3)Dをy軸の周りに1回転してできる立体の体積を、yに垂直な切り口の面積を用いて求めなさい。(8点)


解答・解説

第1問 対数方程式の存在条件

(1)

真数条件は \(0<x<29\)。\(x(29-x)=841/4-(x-29/2)^2\) なので、この積の値域は \((0,841/4]\)。対数の底が1より大きいことを使う。

\[ \boxed{0<x<29,\quad a\le\log_2 \frac{841}{4}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

積が最大値より小さい正の値なら頂点の左右に1解ずつ、最大値なら頂点に1解、それを超えれば解はない。対数の真数条件も満たす。

\[ \boxed{a<\log_2 \frac{841}{4}:2\text{個};\quad a=\log_2 \frac{841}{4}:1\text{個};\quad a>\log_2 \frac{841}{4}:0\text{個}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\(x(29-x)=\frac{2523}{16}\) を解く。2つの解の和は \(29\)、積は右辺。得られた解が真数条件に入ることを確認する。

\[ \boxed{x=\frac{29}{4},\ \frac{87}{4}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 固定点を引く漸化式と重み付きの和

(1)

\(a_{n+1}+29=2(a_n+29)\) なので \(a_n+29=58\cdot2^{n-1}\)。

\[ \boxed{a_n=29(2^n-1)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

一般項を代入し、\(\sum_{j=1}^n2^j=2^{n+1}-2\) を使う。

\[ \boxed{S_n=29(2^{n+1}-n-2)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\(a_j/2^j=29(1-2^{-j})\)。\(\sum_{j=1}^n2^{-j}=1-2^{-n}\) を差し引く。

\[ \boxed{29(n-1+2^{-n})} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 複素数の回転と正三角形

(1)

\[ C-A=(B-A)(\cos(\pi/3)\pm i\sin(\pi/3)) \]

。整理すると \(C=(A+B)/2\pm i\sqrt3(B-A)/2\)。両符号が2つの側を表す。

\[ \boxed{C=\frac{29}{2}(1\pm\sqrt3)(1+i)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\(|B-A|=29\sqrt2\)。正三角形の面積は辺の2乗の \(\sqrt3/4\) 倍。

\[ \boxed{S=\frac{841}{2}\sqrt{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

正三角形の外心は重心とも一致するので \((A+B+C)/3\)。半径は辺の長さを \(\sqrt3\) で割る。

\[ \boxed{O_\pm=\frac{29}{6}(3\pm\sqrt3)(1+i),\quad R=\frac{29}{3}\sqrt{6}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 等周条件と三角形の面積

(1)

\(b=174-2a\)。\(b>0\) と三角不等式 \(b<2a\) の両方を満たす必要がある。

\[ \boxed{b=174-2a,\quad \frac{87}{2}<a<87} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

底辺を二等分して高さを求めると \(S^2=87(87-a)^2(2a-87)\)。微分すると \((S^2)'=522(87-a)(58-a)\)。存在範囲で \(a=58\) の前は正、後は負。最大は正三角形のとき。

\[ \boxed{a=b=58,\quad S_{\max}=841\sqrt3} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

半周長は \(87\)。内心から3辺に垂線を下ろして分割すると \(S=87r\)。

\[ \boxed{r=\frac{29}{3}\sqrt{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 反復試行と条件付き確率

(1)

表が出る2回を選ぶ方法は \(29\) 個の位置から2個選ぶ組合せ。各列の確率は同じ。

\[ \boxed{\frac{203}{268435456}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

余事象はすべて裏である1列。全体からこの確率を引く。

\[ \boxed{\frac{536870911}{536870912}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

ちょうど2回表が出る事象は条件の事象に含まれるので、前2問の確率の比をとる。

\[ \boxed{\frac{406}{536870911}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 回転軸を変える体積計算

(1)

非負の関数の下の面積なので \(S=\int_0^{29}x(29-x)\,dx\)。

\[ \boxed{\frac{24389}{6}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

切り口は半径 \(x(29-x)\) の円。

\[ V_x=\pi\int_0^{29}x^2(29-x)^2\,dx \]

。展開して項別に積分する。

\[ \boxed{\frac{20511149}{30}\pi} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

\(0\le y\le841/4\)。左右の境界は \(x_\pm=(29\pm\sqrt{841-4y})/2\)。切り口は環で、面積は

\[ \pi(x_+^2-x_-^2)=29\pi\sqrt{841-4y} \]

。これをyについて積分する。

\[ \boxed{\frac{707281}{6}\pi} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。