関西学院大学 理系・数学IIIを含む 数学記述模試 第099回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。標準計算と、条件整理・図形の立式・記述の応用を組み合わせます。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 1の累乗根と積・距離の和(17点)

方程式 \(z^5=1\) の相異なる解を \(z_0,z_1,\ldots,z_{4}\) とし、\(z_0=1\) とする。

(1)解を三角関数で表し、解の和を求めなさい。(5点)

(2)\(\sum_{j=0}^{4}|z_j-1|^2\) を求めなさい。(5点)

(3)\(\prod_{j=1}^{4}(1-z_j)\) を求めなさい。(7点)


第2問 停止する試行と期待値の連立(17点)

表の確率が \(1/5\)、裏の確率が \(4/5\) の硬貨を独立に投げ、初めて表が2回連続したところで止める。試行回数をTとする。

(1)2回目と3回目に初めて止まる確率をそれぞれ求めなさい。(5点)

(2)直前が表でない状態と表の状態について、残りの試行回数の期待値を連立して、Tの期待値を求めなさい。期待値が有限であることは用いてよい。(5点)

(3)表が合計2回出ればよい場合の期待値と比較し、差を求めなさい。(7点)


第3問 固定点を引く漸化式と重み付きの和(17点)

\(a_1=5,\ a_{n+1}=2a_n+5\) で定まる数列を考える。

(1)適当な定数を加えて等比数列を作り、一般項を求めなさい。(5点)

(2)初項から第n項までの和を求めなさい。(5点)

(3)\(\sum_{j=1}^n a_j/2^j\) を求めなさい。(7点)


第4問 絶対値の和と場合分け(17点)

\(f(x)=|x-5|+|x+5|\) とする。

(1)絶対値を外し、区間で場合分けして表しなさい。(5点)

(2)最小値と、その値をとるすべてのxを求めなさい。(5点)

(3)不等式 \(f(x)\le 15\) を解きなさい。(7点)


第5問 放物線の接線と囲まれた面積(16点)

放物線 \\(y=x^2\\) と、点 \(P(0,-25)\) を考える。

(1)この点を通る放物線の接線をすべて求めなさい。(4点)

(2)2つの接点と点Pでできる三角形の面積を求めなさい。(4点)

(3)放物線と2本の接線で囲まれた部分の面積を求めなさい。(8点)


第6問 指数関数の最大値と積分の極限(16点)

\(x\ge0\) で \(f(x)=xe^{-5x}\) とする。

(1)増減を調べ、最大値とそれをとる横座標を求めなさい。(4点)

(2)\(a>0\) として \(\int_0^a f(x)\,dx\) を求めなさい。(4点)

(3)前問の定積分で上端を限りなく大きくしたときの極限値を求めなさい。(8点)


解答・解説

第1問 1の累乗根と積・距離の和

(1)

単位円を \(5\) 等分する点が解。等比数列の和、または多項式の \(z^{4}\) の係数から解の和が0と分かる。

\[ \boxed{z_j=\cos\frac{2\pi j}{5}+i\sin\frac{2\pi j}{5},\quad\sum z_j=0} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\(|z_j|=1\) なので

\[ |z_j-1|^2=2-2\operatorname{Re}z_j \]

。前問の和を使う。

\[ \boxed{10} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\[ z^5-1=(z-1)\prod_{j=1}^{4}(z-z_j) \]

。\(z-1\) で割ると左辺は \(1+z+\cdots+z^{4}\)。多項式の恒等式にz=1を代入する。

\[ \boxed{5} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 停止する試行と期待値の連立

(1)

2回で止まる列は表表、3回で初めて止まる列は裏表表だけ。独立性により確率を掛ける。

\[ \boxed{P(T=2)=\frac{1}{25},\quad P(T=3)=\frac{4}{125}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\(p=1/5,q=1-p\) とする。2状態の期待値をE、Fとすると \(E=1+qE+pF\)、\(F=1+qE\)。代入して \(p^2E=1+p\)。

\[ \boxed{30} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

1回の表までの平均は \(5\) 回なので合計2回の表までの平均は \(10\) 回。連続という条件を課すと期待値は前問の値となる。

\[ \boxed{E_{\text{合計2回}}=10,\quad\text{差}=20} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 固定点を引く漸化式と重み付きの和

(1)

\(a_{n+1}+5=2(a_n+5)\) なので \(a_n+5=10\cdot2^{n-1}\)。

\[ \boxed{a_n=5(2^n-1)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

一般項を代入し、\(\sum_{j=1}^n2^j=2^{n+1}-2\) を使う。

\[ \boxed{S_n=5(2^{n+1}-n-2)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\(a_j/2^j=5(1-2^{-j})\)。\(\sum_{j=1}^n2^{-j}=1-2^{-n}\) を差し引く。

\[ \boxed{5(n-1+2^{-n})} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 絶対値の和と場合分け

(1)

符号が変わる点は \(-5,5\)。各区間でそれぞれの絶対値の中身の符号を調べる。

\[ \boxed{f(x)=\begin{cases}-2x&x<-5\\10&-5\le x\le5\\2x&x>5\end{cases}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

中央の区間では一定で、その外側では端点から離れるほど増加する。

\[ \boxed{\min f=10,\quad -5\le x\le5} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

左右の外側で \(-2x\le 15\)、\(2x\le 15\)。中央の区間はすべて条件を満たす。

\[ \boxed{-\frac{15}{2}\le x\le \frac{15}{2}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 放物線の接線と囲まれた面積

(1)

接点の横座標を \(t\) とすると接線は \(y=2tx-t^2\)。Pを通る条件から \(t^2=25\)。

\[ \boxed{y=10x-25,\quad y=-10x-25} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

接点は \((\pm5,25)\)。底辺の長さは \(10\)、Pから底辺までの高さは \(50\)。

\[ \boxed{250} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

左右の対称性を使う。右半分では放物線が接線の上にあり、差は \((x-5)^2\)。したがって \(S=2\int_0^{5}(x-5)^2\,dx\)。

\[ \boxed{\frac{250}{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 指数関数の最大値と積分の極限

(1)

\(f'(x)=e^{-5x}(1-5x)\)。指数因子は正なので \(x=1/5\) の前は増加、後は減少。

\[ \boxed{x=\frac1{5},\quad\max f=\frac1{5e}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

部分積分する。原始関数は \(-\frac{5x+1}{25}e^{-5x}\) であり、微分でも確認できる。

\[ \boxed{\frac{1-(5a+1)e^{-5a}}{25}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

\(e^{-5a}\) と \(ae^{-5a}\) はともに0に収束する。前問の式で残る定数項をとる。

\[ \boxed{\frac{1}{25}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。