慶應義塾大学 医学部 数学記述模試 第065回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。応用問題で、場合分け・必要十分条件・証明の記述を重視します。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 重解を使う三次曲線の面積(17点)

曲線 \(y=f(x)=x^3-48x\) の \(x=4\) における接線をlとする。

(1)接線と曲線のすべての交点を求めなさい。重解の意味も説明しなさい。(5点)

(2)曲線と接線で囲まれた有限部分の面積を求めなさい。(5点)

(3)その部分のうち、横座標が非負である部分の面積が全体に占める割合を求めなさい。(7点)


第2問 線分上の点と内積・最大最小(17点)

\(O(0,0),B(8,0),C(0,4)\) とする。Pは線分BC上を動く。

(1)Pを1つの実数パラメータで表し、その範囲を示しなさい。(5点)

(2)距離OPが最小になる点と最小距離を求めなさい。垂直性も確認しなさい。(5点)

(3)Pから2つの座標軸に垂線を下ろして作る長方形の面積の最大値を求めなさい。(7点)


第3問 剰余定理と三次式の因数分解(17点)

\(P(x)=x^3+ax+b\) とし、\(P(4)=0\)、\(P(-4)=128\) とする。

(1)a,bを求めなさい。(5点)

(2)P(x)=0の解をすべて求めなさい。(5点)

(3)P(x)を \(x-8\) で割った余りを求めなさい。(7点)


第4問 双曲線の接線と不変な面積(17点)

第1象限の双曲線 \\(xy=16\\) 上の点 \(P(t,16/t)\)、\(t>0\) を考える。

(1)接線の方程式と2つの軸との交点を求めなさい。(5点)

(2)接線と2つの座標軸でできる三角形の面積を求め、接点によらないことを説明しなさい。(5点)

(3)2つの正の切片の和の最小値と、そのときの接点を求めなさい。(7点)


第5問 停止する試行と期待値の連立(16点)

表の確率が \(1/4\)、裏の確率が \(3/4\) の硬貨を独立に投げ、初めて表が2回連続したところで止める。試行回数をTとする。

(1)2回目と3回目に初めて止まる確率をそれぞれ求めなさい。(4点)

(2)直前が表でない状態と表の状態について、残りの試行回数の期待値を連立して、Tの期待値を求めなさい。期待値が有限であることは用いてよい。(4点)

(3)表が合計2回出ればよい場合の期待値と比較し、差を求めなさい。(8点)


第6問 指数関数の最大値と積分の極限(16点)

\(x\ge0\) で \(f(x)=xe^{-4x}\) とする。

(1)増減を調べ、最大値とそれをとる横座標を求めなさい。(4点)

(2)\(a>0\) として \(\int_0^a f(x)\,dx\) を求めなさい。(4点)

(3)前問の定積分で上端を限りなく大きくしたときの極限値を求めなさい。(8点)


解答・解説

第1問 重解を使う三次曲線の面積

(1)

\(f'(4)=0\) なので \(l:y=-128\)。差は \((x-4)^2(x+8)\)。接点の横座標は2重の根となる。

\[ \boxed{(-8,-128),\quad(4,-128)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

区間 \([-8,4]\) では差は非負。

\[ S=\int_{-8}^{4}(x^3-48x+128)\,dx \]

。原始関数は \\(x^4/4-24x^2+128x\\)。

\[ \boxed{1728} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

非負の横座標の部分は \(\int_0^{4}(f(x)+128)\,dx=192\)。全体の面積で割る。

\[ \boxed{\frac19} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 線分上の点と内積・最大最小

(1)

\(P=(1-t)B+tC\) とおく。線分上なので \(0\le t\le1\)。

\[ \boxed{P=(8(1-t),4t),\quad0\le t\le1} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\[ OP^2=16(5t^2-8t+4)=516(t-4/5)^2+416/5 \]

。最小のtは区間内にあり、\(\overrightarrow{BC}=(-8,4)\) とOPの内積は0。

\[ \boxed{P=(\frac{8}{5},\frac{16}{5}),\quad\min OP=\frac{8}{5}\sqrt{5}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

長方形の面積は \(32t(1-t)=8-32(t-1/2)^2\)。端点では面積0、内部の頂点で最大。

\[ \boxed{\max S=8,\quad P=(4,2)} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 剰余定理と三次式の因数分解

(1)

2つの条件を代入してa,bの連立一次方程式を解く。

\[ \boxed{a=-32,\quad b=64} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\(P(x)=(x-4)\(x^2+4x-16\)\)。残った二次方程式に解の公式を使う。

\[ \boxed{x=4,2(-1\pm\sqrt5)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

一次式で割った余りは、その一次式の零点での多項式の値に等しい。

\[ \boxed{320} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 双曲線の接線と不変な面積

(1)

\(y=16/x\) を微分して傾きを求める。接線は \(y-16/t=-16(x-t)/t^2\)。

\[ \boxed{\frac xt+\frac{yt}{16}=2,\quad(2t,0),(0,32/t)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

切片は \(2t\) と \(32/t\)。その積が \(64\) で一定なので、面積も一定となる。

\[ \boxed{32} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

相加相乗平均より \(2t+32/t\ge16\)。等号は \(t=4\) のとき。

\[ \boxed{\min=16,\quad P=(4,4)} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 停止する試行と期待値の連立

(1)

2回で止まる列は表表、3回で初めて止まる列は裏表表だけ。独立性により確率を掛ける。

\[ \boxed{P(T=2)=\frac{1}{16},\quad P(T=3)=\frac{3}{64}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

\(p=1/4,q=1-p\) とする。2状態の期待値をE、Fとすると \(E=1+qE+pF\)、\(F=1+qE\)。代入して \(p^2E=1+p\)。

\[ \boxed{20} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

1回の表までの平均は \(4\) 回なので合計2回の表までの平均は \(8\) 回。連続という条件を課すと期待値は前問の値となる。

\[ \boxed{E_{\text{合計2回}}=8,\quad\text{差}=12} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 指数関数の最大値と積分の極限

(1)

\(f'(x)=e^{-4x}(1-4x)\)。指数因子は正なので \(x=1/4\) の前は増加、後は減少。

\[ \boxed{x=\frac1{4},\quad\max f=\frac1{4e}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

部分積分する。原始関数は \(-\frac{4x+1}{16}e^{-4x}\) であり、微分でも確認できる。

\[ \boxed{\frac{1-(4a+1)e^{-4a}}{16}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

\(e^{-4a}\) と \(ae^{-4a}\) はともに0に収束する。前問の式で残る定数項をとる。

\[ \boxed{\frac{1}{16}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。