慶應義塾大学 経済学部・A方式 数学記述模試 第028回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。応用問題で、場合分け・必要十分条件・証明の記述を重視します。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

前の回 · 全100回の出題内容 · 次の回 · 大学別の一覧


問題

第1問 反復試行と条件付き確率(25点)

公平な硬貨を29回投げる。表の回数をXとする。

(1)表がちょうど2回出る確率を求めなさい。(7点)

(2)表が少なくとも1回出る確率を求めなさい。(7点)

(3)表が少なくとも1回出たという条件で、ちょうど2回出た確率を求めなさい。(11点)


第2問 放物線の接線と囲まれた面積(25点)

放物線 \\(y=x^2\\) と、点 \(P(0,-841)\) を考える。

(1)この点を通る放物線の接線をすべて求めなさい。(7点)

(2)2つの接点と点Pでできる三角形の面積を求めなさい。(7点)

(3)放物線と2本の接線で囲まれた部分の面積を求めなさい。(11点)


第3問 重解を使う三次曲線の面積(25点)

曲線 \(y=f(x)=x^3-2523x\) の \(x=29\) における接線をlとする。

(1)接線と曲線のすべての交点を求めなさい。重解の意味も説明しなさい。(7点)

(2)曲線と接線で囲まれた有限部分の面積を求めなさい。(7点)

(3)その部分のうち、横座標が非負である部分の面積が全体に占める割合を求めなさい。(11点)


第4問 三次方程式の実数解の個数(25点)

実数 \(a\) に対し、方程式 \(x^3-2523x=a\) を考える。

(1)左辺の関数の極大値と極小値を求めなさい。(7点)

(2)異なる3つの実数解をもつための必要十分条件を求め、理由を説明しなさい。(7点)

(3)異なる実数解がちょうど2つとなる場合のパラメータと、そのときの解をすべて求めなさい。(11点)


解答・解説

第1問 反復試行と条件付き確率

(1)

表が出る2回を選ぶ方法は \(29\) 個の位置から2個選ぶ組合せ。各列の確率は同じ。

\[ \boxed{\frac{203}{268435456}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(2)

余事象はすべて裏である1列。全体からこの確率を引く。

\[ \boxed{\frac{536870911}{536870912}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(3)

ちょうど2回表が出る事象は条件の事象に含まれるので、前2問の確率の比をとる。

\[ \boxed{\frac{406}{536870911}} \]

採点の目安:考え方と立式に5点、結論と条件の確認に6点。

第2問 放物線の接線と囲まれた面積

(1)

接点の横座標を \(t\) とすると接線は \(y=2tx-t^2\)。Pを通る条件から \(t^2=841\)。

\[ \boxed{y=58x-841,\quad y=-58x-841} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(2)

接点は \((\pm29,841)\)。底辺の長さは \(58\)、Pから底辺までの高さは \(1682\)。

\[ \boxed{48778} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(3)

左右の対称性を使う。右半分では放物線が接線の上にあり、差は \((x-29)^2\)。したがって \(S=2\int_0^{29}(x-29)^2\,dx\)。

\[ \boxed{\frac{48778}{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に5点、結論と条件の確認に6点。

第3問 重解を使う三次曲線の面積

(1)

\(f'(29)=0\) なので \(l:y=-48778\)。差は \((x-29)^2(x+58)\)。接点の横座標は2重の根となる。

\[ \boxed{(-58,-48778),\quad(29,-48778)} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(2)

区間 \([-58,29]\) では差は非負。

\[ S=\int_{-58}^{29}(x^3-2523x+48778)\,dx \]

。原始関数は

\[ x^4/4-\frac{2523}{2}x^2+48778x \]

。

\[ \boxed{\frac{19096587}{4}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(3)

非負の横座標の部分は

\[ \int_0^{29}(f(x)+48778)\,dx=\frac{2121843}{4} \]

。全体の面積で割る。

\[ \boxed{\frac19} \]

採点の目安:考え方と立式に5点、結論と条件の確認に6点。

第4問 三次方程式の実数解の個数

(1)

\(f'(x)=3(x-29)(x+29)\)。増減は順に増加・減少・増加なので、\(x=-29\) で極大、\(x=29\) で極小となる。

\[ \boxed{\text{極大値 }48778,\quad\text{極小値 }-48778} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(2)

水平線が3つの単調な部分にそれぞれ1回交わる条件は、高さが極小値より大きく極大値より小さいことである。端点では接して重解をもつため除く。

\[ \boxed{-48778<a<48778} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(3)

\(a=48778\) では \(f(x)-a=(x-58)(x+29)^2\)。\(a=-48778\) では \(f(x)-a=(x+58)(x-29)^2\)。

\[ \boxed{a=48778:x=-29,58;\quad a=-48778:x=-58,29} \]

採点の目安:考え方と立式に5点、結論と条件の確認に6点。