金沢大学 文系・数学IIまで 数学記述模試 第089回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。標準計算と、条件整理・図形の立式・記述の応用を組み合わせます。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 絶対値の和と場合分け(25点)

\(f(x)=|x-18|+|x+18|\) とする。

(1)絶対値を外し、区間で場合分けして表しなさい。(7点)

(2)最小値と、その値をとるすべてのxを求めなさい。(7点)

(3)不等式 \(f(x)\le 54\) を解きなさい。(11点)


第2問 重解を使う三次曲線の面積(25点)

曲線 \(y=f(x)=x^3-972x\) の \(x=18\) における接線をlとする。

(1)接線と曲線のすべての交点を求めなさい。重解の意味も説明しなさい。(7点)

(2)曲線と接線で囲まれた有限部分の面積を求めなさい。(7点)

(3)その部分のうち、横座標が非負である部分の面積が全体に占める割合を求めなさい。(11点)


第3問 停止する試行と期待値の連立(25点)

表の確率が \(1/18\)、裏の確率が \(17/18\) の硬貨を独立に投げ、初めて表が2回連続したところで止める。試行回数をTとする。

(1)2回目と3回目に初めて止まる確率をそれぞれ求めなさい。(7点)

(2)直前が表でない状態と表の状態について、残りの試行回数の期待値を連立して、Tの期待値を求めなさい。期待値が有限であることは用いてよい。(7点)

(3)表が合計2回出ればよい場合の期待値と比較し、差を求めなさい。(11点)


第4問 放物線の接線と囲まれた面積(25点)

放物線 \\(y=x^2\\) と、点 \(P(0,-324)\) を考える。

(1)この点を通る放物線の接線をすべて求めなさい。(7点)

(2)2つの接点と点Pでできる三角形の面積を求めなさい。(7点)

(3)放物線と2本の接線で囲まれた部分の面積を求めなさい。(11点)


解答・解説

第1問 絶対値の和と場合分け

(1)

符号が変わる点は \(-18,18\)。各区間でそれぞれの絶対値の中身の符号を調べる。

\[ \boxed{f(x)=\begin{cases}-2x&x<-18\\36&-18\le x\le18\\2x&x>18\end{cases}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(2)

中央の区間では一定で、その外側では端点から離れるほど増加する。

\[ \boxed{\min f=36,\quad -18\le x\le18} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(3)

左右の外側で \(-2x\le 54\)、\(2x\le 54\)。中央の区間はすべて条件を満たす。

\[ \boxed{-27\le x\le 27} \]

採点の目安:考え方と立式に5点、結論と条件の確認に6点。

第2問 重解を使う三次曲線の面積

(1)

\(f'(18)=0\) なので \(l:y=-11664\)。差は \((x-18)^2(x+36)\)。接点の横座標は2重の根となる。

\[ \boxed{(-36,-11664),\quad(18,-11664)} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(2)

区間 \([-36,18]\) では差は非負。

\[ S=\int_{-36}^{18}(x^3-972x+11664)\,dx \]

。原始関数は \\(x^4/4-486x^2+11664x\\)。

\[ \boxed{708588} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(3)

非負の横座標の部分は

\[ \int_0^{18}(f(x)+11664)\,dx=78732 \]

。全体の面積で割る。

\[ \boxed{\frac19} \]

採点の目安:考え方と立式に5点、結論と条件の確認に6点。

第3問 停止する試行と期待値の連立

(1)

2回で止まる列は表表、3回で初めて止まる列は裏表表だけ。独立性により確率を掛ける。

\[ \boxed{P(T=2)=\frac{1}{324},\quad P(T=3)=\frac{17}{5832}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(2)

\(p=1/18,q=1-p\) とする。2状態の期待値をE、Fとすると \(E=1+qE+pF\)、\(F=1+qE\)。代入して \(p^2E=1+p\)。

\[ \boxed{342} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(3)

1回の表までの平均は \(18\) 回なので合計2回の表までの平均は \(36\) 回。連続という条件を課すと期待値は前問の値となる。

\[ \boxed{E_{\text{合計2回}}=36,\quad\text{差}=306} \]

採点の目安:考え方と立式に5点、結論と条件の確認に6点。

第4問 放物線の接線と囲まれた面積

(1)

接点の横座標を \(t\) とすると接線は \(y=2tx-t^2\)。Pを通る条件から \(t^2=324\)。

\[ \boxed{y=36x-324,\quad y=-36x-324} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(2)

接点は \((\pm18,324)\)。底辺の長さは \(36\)、Pから底辺までの高さは \(648\)。

\[ \boxed{11664} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(3)

左右の対称性を使う。右半分では放物線が接線の上にあり、差は \((x-18)^2\)。したがって \(S=2\int_0^{18}(x-18)^2\,dx\)。

\[ \boxed{3888} \]

採点の目安:考え方と立式に5点、結論と条件の確認に6点。