金沢大学 文系・数学IIまで 数学記述模試 第051回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。標準計算と、条件整理・図形の立式・記述の応用を組み合わせます。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

前の回 · 全100回の出題内容 · 次の回 · 大学別の一覧


問題

第1問 三次方程式の実数解の個数(25点)

実数 \(a\) に対し、方程式 \(x^3-300x=a\) を考える。

(1)左辺の関数の極大値と極小値を求めなさい。(7点)

(2)異なる3つの実数解をもつための必要十分条件を求め、理由を説明しなさい。(7点)

(3)異なる実数解がちょうど2つとなる場合のパラメータと、そのときの解をすべて求めなさい。(11点)


第2問 重解を使う三次曲線の面積(25点)

曲線 \(y=f(x)=x^3-300x\) の \(x=10\) における接線をlとする。

(1)接線と曲線のすべての交点を求めなさい。重解の意味も説明しなさい。(7点)

(2)曲線と接線で囲まれた有限部分の面積を求めなさい。(7点)

(3)その部分のうち、横座標が非負である部分の面積が全体に占める割合を求めなさい。(11点)


第3問 停止する試行と期待値の連立(25点)

表の確率が \(1/10\)、裏の確率が \(9/10\) の硬貨を独立に投げ、初めて表が2回連続したところで止める。試行回数をTとする。

(1)2回目と3回目に初めて止まる確率をそれぞれ求めなさい。(7点)

(2)直前が表でない状態と表の状態について、残りの試行回数の期待値を連立して、Tの期待値を求めなさい。期待値が有限であることは用いてよい。(7点)

(3)表が合計2回出ればよい場合の期待値と比較し、差を求めなさい。(11点)


第4問 円の弦と三角形の面積の最大化(25点)

円 \\(x^2+y^2=100\\) の内部の点 \(Q(5,0)\) を通る直線が、円とA、Bで交わる。

(1)直線が鉛直のとき、2つの交点を求めなさい。(7点)

(2)直線の傾きを実数mとするとき、弦ABの長さを求めなさい。(7点)

(3)鉛直の直線も含め、原点OとA、Bでできる三角形の面積の最大値を求め、等号が成り立つ直線を示しなさい。(11点)


解答・解説

第1問 三次方程式の実数解の個数

(1)

\(f'(x)=3(x-10)(x+10)\)。増減は順に増加・減少・増加なので、\(x=-10\) で極大、\(x=10\) で極小となる。

\[ \boxed{\text{極大値 }2000,\quad\text{極小値 }-2000} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(2)

水平線が3つの単調な部分にそれぞれ1回交わる条件は、高さが極小値より大きく極大値より小さいことである。端点では接して重解をもつため除く。

\[ \boxed{-2000<a<2000} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(3)

\(a=2000\) では \(f(x)-a=(x-20)(x+10)^2\)。\(a=-2000\) では \(f(x)-a=(x+20)(x-10)^2\)。

\[ \boxed{a=2000:x=-10,20;\quad a=-2000:x=-20,10} \]

採点の目安:考え方と立式に5点、結論と条件の確認に6点。

第2問 重解を使う三次曲線の面積

(1)

\(f'(10)=0\) なので \(l:y=-2000\)。差は \((x-10)^2(x+20)\)。接点の横座標は2重の根となる。

\[ \boxed{(-20,-2000),\quad(10,-2000)} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(2)

区間 \([-20,10]\) では差は非負。

\[ S=\int_{-20}^{10}(x^3-300x+2000)\,dx \]

。原始関数は \\(x^4/4-150x^2+2000x\\)。

\[ \boxed{67500} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(3)

非負の横座標の部分は

\[ \int_0^{10}(f(x)+2000)\,dx=7500 \]

。全体の面積で割る。

\[ \boxed{\frac19} \]

採点の目安:考え方と立式に5点、結論と条件の確認に6点。

第3問 停止する試行と期待値の連立

(1)

2回で止まる列は表表、3回で初めて止まる列は裏表表だけ。独立性により確率を掛ける。

\[ \boxed{P(T=2)=\frac{1}{100},\quad P(T=3)=\frac{9}{1000}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(2)

\(p=1/10,q=1-p\) とする。2状態の期待値をE、Fとすると \(E=1+qE+pF\)、\(F=1+qE\)。代入して \(p^2E=1+p\)。

\[ \boxed{110} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(3)

1回の表までの平均は \(10\) 回なので合計2回の表までの平均は \(20\) 回。連続という条件を課すと期待値は前問の値となる。

\[ \boxed{E_{\text{合計2回}}=20,\quad\text{差}=90} \]

採点の目安:考え方と立式に5点、結論と条件の確認に6点。

第4問 円の弦と三角形の面積の最大化

(1)

\(x=5\) を円の式に代入する。\\(y^2=75\\)。

\[ \boxed{(5,\pm 5\sqrt{3})} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(2)

直線は \(mx-y-5m=0\)。原点からの距離をdとすると \(d^2=\frac{100m^2}{4(1+m^2)}\)。弦の半分と距離と半径で直角三角形を作り、\(AB=2\sqrt{100-d^2}\)。

\[ \boxed{AB=10\sqrt{\frac{4+3m^2}{1+m^2}}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(3)

直線がQを通るので \(0\le d\le10/2\)。面積の2乗は \(d^2(100-d^2)\)。\(s=d^2\) とおくと \(s(100-s)\) は \(0\le s\le100/4\) で増加する。距離が最大となるのは鉛直の直線。

\[ \boxed{\max S=25\sqrt{3},\quad x=5} \]

採点の目安:考え方と立式に5点、結論と条件の確認に6点。