順天堂大学 医学部・数学IIIを含む 数学記述模試 第010回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。標準計算と、条件整理・図形の立式・記述の応用を組み合わせます。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 停止する試行と期待値の連立(17点)

表の確率が \(1/30\)、裏の確率が \(29/30\) の硬貨を独立に投げ、初めて表が2回連続したところで止める。試行回数をTとする。

(1)2回目と3回目に初めて止まる確率をそれぞれ求めなさい。(5点)

(2)直前が表でない状態と表の状態について、残りの試行回数の期待値を連立して、Tの期待値を求めなさい。期待値が有限であることは用いてよい。(5点)

(3)表が合計2回出ればよい場合の期待値と比較し、差を求めなさい。(7点)


第2問 直角三角形の三角比と内接円(17点)

直角三角形ABCで角Aが直角、AB=30、AC=60とする。

(1)斜辺BCと角Bの余弦を求めなさい。(5点)

(2)AからBCに下ろした高さを求めなさい。(5点)

(3)内接円の半径を求めなさい。(7点)


第3問 部分分数分解と有限和の評価(17点)

\(a_n=\frac1{(n+30)(n+31)}\) とする。

(1)aₙを2つの分数の差に分解しなさい。(5点)

(2)初項から第n項までの和Sₙを求めなさい。(5点)

(3)\(S_n\ge\frac1{62}\) となる最小の正の整数nを求めなさい。(7点)


第4問 等周条件と三角形の面積(17点)

周の長さが \(180\) の二等辺三角形を考える。等しい2辺の長さをa、底辺の長さをbとする。

(1)底辺をaで表し、三角形が存在するaの範囲を求めなさい。(5点)

(2)面積が最大になる辺の長さと最大面積を求め、最大になる理由を示しなさい。(5点)

(3)面積が最大になる三角形の内接円の半径を求めなさい。(7点)


第5問 複素数の回転と正三角形(16点)

複素数平面で \(A=30,B=30i\) とする。ABを1辺とする正三角形の第3頂点をCとする。

(1)2つの可能な第3頂点を複素数で求めなさい。(4点)

(2)正三角形の面積を求めなさい。(4点)

(3)それぞれの外心の複素数と、共通の外接円の半径を求めなさい。(8点)


第6問 回転軸を変える体積計算(16点)

\(0\le x\le30\) で曲線 \(y=x(30-x)\) とx軸で囲まれる領域をDとする。

(1)Dの面積を求めなさい。(4点)

(2)Dをx軸の周りに1回転してできる立体の体積を求めなさい。(4点)

(3)Dをy軸の周りに1回転してできる立体の体積を、yに垂直な切り口の面積を用いて求めなさい。(8点)


解答・解説

第1問 停止する試行と期待値の連立

(1)

2回で止まる列は表表、3回で初めて止まる列は裏表表だけ。独立性により確率を掛ける。

\[ \boxed{P(T=2)=\frac{1}{900},\quad P(T=3)=\frac{29}{27000}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\(p=1/30,q=1-p\) とする。2状態の期待値をE、Fとすると \(E=1+qE+pF\)、\(F=1+qE\)。代入して \(p^2E=1+p\)。

\[ \boxed{930} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

1回の表までの平均は \(30\) 回なので合計2回の表までの平均は \(60\) 回。連続という条件を課すと期待値は前問の値となる。

\[ \boxed{E_{\text{合計2回}}=60,\quad\text{差}=870} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 直角三角形の三角比と内接円

(1)

三平方の定理で斜辺を求め、角Bの隣辺ABを斜辺で割る。

\[ \boxed{BC=30\sqrt5,\quad\cos B=\frac1{\sqrt5}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

面積は \(900\)。底辺をBCとして面積の等式を立てる。

\[ \boxed{12\sqrt{5}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

内心と各頂点を結ぶと、面積は内接円の半径と半周長の積になる。分母を有理化する。

\[ \boxed{r=15(3-\sqrt5)} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 部分分数分解と有限和の評価

(1)

分子が隣接する分母の差であることを利用する。

\[ \boxed{a_n=\frac1{n+30}-\frac1{n+31}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

隣接する項が打ち消し合い、最初と最後の分数だけが残る。

\[ \boxed{S_n=\frac{n}{31(n+31)}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

前問の和を代入する。分母は正なので両辺に掛けてnの不等式へ直す。

\[ \boxed{31} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 等周条件と三角形の面積

(1)

\(b=180-2a\)。\(b>0\) と三角不等式 \(b<2a\) の両方を満たす必要がある。

\[ \boxed{b=180-2a,\quad 45<a<90} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

底辺を二等分して高さを求めると \(S^2=90(90-a)^2(2a-90)\)。微分すると \((S^2)'=540(90-a)(60-a)\)。存在範囲で \(a=60\) の前は正、後は負。最大は正三角形のとき。

\[ \boxed{a=b=60,\quad S_{\max}=900\sqrt3} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

半周長は \(90\)。内心から3辺に垂線を下ろして分割すると \(S=90r\)。

\[ \boxed{r=10\sqrt{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 複素数の回転と正三角形

(1)

\[ C-A=(B-A)(\cos(\pi/3)\pm i\sin(\pi/3)) \]

。整理すると \(C=(A+B)/2\pm i\sqrt3(B-A)/2\)。両符号が2つの側を表す。

\[ \boxed{C=15(1\pm\sqrt3)(1+i)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

\(|B-A|=30\sqrt2\)。正三角形の面積は辺の2乗の \(\sqrt3/4\) 倍。

\[ \boxed{S=450\sqrt{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

正三角形の外心は重心とも一致するので \((A+B+C)/3\)。半径は辺の長さを \(\sqrt3\) で割る。

\[ \boxed{O_\pm=5(3\pm\sqrt3)(1+i),\quad R=10\sqrt{6}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 回転軸を変える体積計算

(1)

非負の関数の下の面積なので \(S=\int_0^{30}x(30-x)\,dx\)。

\[ \boxed{4500} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

切り口は半径 \(x(30-x)\) の円。

\[ V_x=\pi\int_0^{30}x^2(30-x)^2\,dx \]

。展開して項別に積分する。

\[ \boxed{810000\pi} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

\(0\le y\le900/4\)。左右の境界は \(x_\pm=(30\pm\sqrt{900-4y})/2\)。切り口は環で、面積は

\[ \pi(x_+^2-x_-^2)=30\pi\sqrt{900-4y} \]

。これをyについて積分する。

\[ \boxed{135000\pi} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。