千葉大学 理系・数学IIIを含む 数学記述模試 第089回
この回のテストポイント
- 第1問:空間の垂線と四面体
- 第2問:回転軸を変える体積計算
- 第3問:停止する試行と期待値の連立
- 第4問:複素数の距離条件と逆数の軌跡
- 第5問:部分分数分解と有限和の評価
- 第6問:絶対値の和と場合分け
試験の条件と取り組み方
この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。
大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。標準計算と、条件整理・図形の立式・記述の応用を組み合わせます。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。
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問題
第1問 空間の垂線と四面体(17点)
空間で
を考える。
(1)平面ABC上の点の座標が満たす方程式を求めなさい。(5点)
(2)Oから平面ABCに下ろした垂線の足Hと距離OHを求めなさい。(5点)
(3)四面体OABCの体積を2通りに表し、三角形ABCの面積を求めなさい。(7点)
第2問 回転軸を変える体積計算(17点)
\(0\le x\le22\) で曲線 \(y=x(22-x)\) とx軸で囲まれる領域をDとする。
(1)Dの面積を求めなさい。(5点)
(2)Dをx軸の周りに1回転してできる立体の体積を求めなさい。(5点)
(3)Dをy軸の周りに1回転してできる立体の体積を、yに垂直な切り口の面積を用いて求めなさい。(7点)
第3問 停止する試行と期待値の連立(17点)
表の確率が \(1/22\)、裏の確率が \(21/22\) の硬貨を独立に投げ、初めて表が2回連続したところで止める。試行回数をTとする。
(1)2回目と3回目に初めて止まる確率をそれぞれ求めなさい。(5点)
(2)直前が表でない状態と表の状態について、残りの試行回数の期待値を連立して、Tの期待値を求めなさい。期待値が有限であることは用いてよい。(5点)
(3)表が合計2回出ればよい場合の期待値と比較し、差を求めなさい。(7点)
第4問 複素数の距離条件と逆数の軌跡(17点)
複素数zが \(|z-22|=2|z+22|\) を満たす。
(1)実部と虚部を使って軌跡の方程式を求め、中心と半径を示しなさい。(5点)
(2)絶対値の最大値と最小値、およびそれらをとる複素数を求めなさい。(5点)
(3)逆数w=1/zの軌跡も求めなさい。逆数が定義できる理由を述べなさい。(7点)
第5問 部分分数分解と有限和の評価(16点)
\(a_n=\frac1{(n+22)(n+23)}\) とする。
(1)aₙを2つの分数の差に分解しなさい。(4点)
(2)初項から第n項までの和Sₙを求めなさい。(4点)
(3)\(S_n\ge\frac1{46}\) となる最小の正の整数nを求めなさい。(8点)
第6問 絶対値の和と場合分け(16点)
\(f(x)=|x-22|+|x+22|\) とする。
(1)絶対値を外し、区間で場合分けして表しなさい。(4点)
(2)最小値と、その値をとるすべてのxを求めなさい。(4点)
(3)不等式 \(f(x)\le 66\) を解きなさい。(8点)
解答・解説
第1問 空間の垂線と四面体
(1)
平面の方程式を \(ux+vy+wz=c\) とおき、3点を代入する。係数は共通倍してよい。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
法線ベクトルは \((6,3,2)\) なので \(H=s(6,3,2)\)。平面の式への代入で \(49s=132\)。距離は \(7s\)。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
底面OABの面積は \(484\)、Cからこの底面までの高さは \(66\) なので体積は \(10648\)。一方、ABCを底面とすると \(V=S_{ABC}\cdot OH/3\)。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第2問 回転軸を変える体積計算
(1)
非負の関数の下の面積なので \(S=\int_0^{22}x(22-x)\,dx\)。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
切り口は半径 \(x(22-x)\) の円。
。展開して項別に積分する。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
\(0\le y\le484/4\)。左右の境界は \(x_\pm=(22\pm\sqrt{484-4y})/2\)。切り口は環で、面積は
。これをyについて積分する。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第3問 停止する試行と期待値の連立
(1)
2回で止まる列は表表、3回で初めて止まる列は裏表表だけ。独立性により確率を掛ける。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
\(p=1/22,q=1-p\) とする。2状態の期待値をE、Fとすると \(E=1+qE+pF\)、\(F=1+qE\)。代入して \(p^2E=1+p\)。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
1回の表までの平均は \(22\) 回なので合計2回の表までの平均は \(44\) 回。連続という条件を課すと期待値は前問の値となる。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第4問 複素数の距離条件と逆数の軌跡
(1)
\(z=x+iy\) として2乗すると \((x-22)^2+y^2=4((x+22)^2+y^2)\)。平方完成して円の式に直す。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
原点から中心までの距離は \(110/3\)、半径は \(88/3\)。円は原点を含まない。原点と中心を結ぶ直線上の2点で距離の極値をとる。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
前問の最小値が正なので逆数をとれる。条件を \(|1-22w|=2|1+22w|\) に直し、同様に平方完成する。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第5問 部分分数分解と有限和の評価
(1)
分子が隣接する分母の差であることを利用する。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(2)
隣接する項が打ち消し合い、最初と最後の分数だけが残る。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(3)
前問の和を代入する。分母は正なので両辺に掛けてnの不等式へ直す。
採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。
第6問 絶対値の和と場合分け
(1)
符号が変わる点は \(-22,22\)。各区間でそれぞれの絶対値の中身の符号を調べる。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(2)
中央の区間では一定で、その外側では端点から離れるほど増加する。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(3)
左右の外側で \(-2x\le 66\)、\(2x\le 66\)。中央の区間はすべて条件を満たす。
採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。