早稲田大学 基幹・創造・先進理工学部 数学記述模試 第055回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。応用問題で、場合分け・必要十分条件・証明の記述を重視します。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 三角関数を二次関数に置き換える(17点)

\(0\le\theta\le\pi/2\) で

\[ f(\theta)=\sin\theta+24\cos2\theta \]

とする。

(1)正弦の値を新しい変数にして、二次関数で表しなさい。新しい変数の範囲も書きなさい。(5点)

(2)最大値と最小値、およびそれらをとる条件を求めなさい。(5点)

(3)開区間 \(0<\theta<\pi/2\) で \(f(\theta)=24\) を満たす角がただ1つであることを示し、正弦の値を求めなさい。(7点)


第2問 停止する試行と期待値の連立(17点)

表の確率が \(1/24\)、裏の確率が \(23/24\) の硬貨を独立に投げ、初めて表が2回連続したところで止める。試行回数をTとする。

(1)2回目と3回目に初めて止まる確率をそれぞれ求めなさい。(5点)

(2)直前が表でない状態と表の状態について、残りの試行回数の期待値を連立して、Tの期待値を求めなさい。期待値が有限であることは用いてよい。(5点)

(3)表が合計2回出ればよい場合の期待値と比較し、差を求めなさい。(7点)


第3問 円の弦と三角形の面積の最大化(17点)

円 \\(x^2+y^2=576\\) の内部の点 \(Q(12,0)\) を通る直線が、円とA、Bで交わる。

(1)直線が鉛直のとき、2つの交点を求めなさい。(5点)

(2)直線の傾きを実数mとするとき、弦ABの長さを求めなさい。(5点)

(3)鉛直の直線も含め、原点OとA、Bでできる三角形の面積の最大値を求め、等号が成り立つ直線を示しなさい。(7点)


第4問 絶対値を含む面積の最適化(17点)

\(0\le a\le24\) とする。\(0\le x\le24\) で、曲線 \\(y=x^2\\) と直線 \(y=ax\) の間の面積をS(a)とする。

(1)交点で区間を分け、面積をaの式で表しなさい。(5点)

(2)面積が最小になるaを求め、端点との比較を含めて説明しなさい。(5点)

(3)面積の最小値を求めなさい。(7点)


第5問 対数の評価と部分積分(16点)

自然対数を用いる。\(1\le x\le24\) において \(f(x)=(\log x)/x\) を考える。

(1)すべての \(x>0\) で \(\log x\le x-1\) を示し、等号条件を述べなさい。(4点)

(2)定義域内での関数の最大値と、それをとる値を求めなさい。(4点)

(3)

\[ \int_1^{24}\frac{\log x}{x^2}\,dx \]

を求めなさい。(8点)


第6問 複素数の回転と正三角形(16点)

複素数平面で \(A=24,B=24i\) とする。ABを1辺とする正三角形の第3頂点をCとする。

(1)2つの可能な第3頂点を複素数で求めなさい。(4点)

(2)正三角形の面積を求めなさい。(4点)

(3)それぞれの外心の複素数と、共通の外接円の半径を求めなさい。(8点)


解答・解説

第1問 三角関数を二次関数に置き換える

(1)

\(t=\sin\theta\) とすると \(\cos2\theta=1-2t^2\)。元の角の範囲より \(0\le t\le1\)。

\[ \boxed{f=24+t-48t^2,\quad0\le t\le1} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

平方完成より

\[ f=24+\frac1{192}-48(t-\frac1{96})^2 \]

。頂点は区間内にある。上に凸の放物線なので、最小は両端を比較する。\(f(0)=24\)、\(f(1)=-23\)。

\[ \boxed{\max f=\frac{4609}{192}\ (\sin\theta=\frac1{96}),\quad\min f=-23\ (\theta=\pi/2)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\(t-48t^2=0\) の解は0と \(1/48\)。開区間では0を除く。正弦はこの角の区間で狭義単調増加なので、対応する角もただ1つ。

\[ \boxed{\sin\theta=\frac1{48}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 停止する試行と期待値の連立

(1)

2回で止まる列は表表、3回で初めて止まる列は裏表表だけ。独立性により確率を掛ける。

\[ \boxed{P(T=2)=\frac{1}{576},\quad P(T=3)=\frac{23}{13824}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\(p=1/24,q=1-p\) とする。2状態の期待値をE、Fとすると \(E=1+qE+pF\)、\(F=1+qE\)。代入して \(p^2E=1+p\)。

\[ \boxed{600} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

1回の表までの平均は \(24\) 回なので合計2回の表までの平均は \(48\) 回。連続という条件を課すと期待値は前問の値となる。

\[ \boxed{E_{\text{合計2回}}=48,\quad\text{差}=552} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 円の弦と三角形の面積の最大化

(1)

\(x=12\) を円の式に代入する。\\(y^2=432\\)。

\[ \boxed{(12,\pm 12\sqrt{3})} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

直線は \(mx-y-12m=0\)。原点からの距離をdとすると \(d^2=\frac{576m^2}{4(1+m^2)}\)。弦の半分と距離と半径で直角三角形を作り、\(AB=2\sqrt{576-d^2}\)。

\[ \boxed{AB=24\sqrt{\frac{4+3m^2}{1+m^2}}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

直線がQを通るので \(0\le d\le24/2\)。面積の2乗は \(d^2(576-d^2)\)。\(s=d^2\) とおくと \(s(576-s)\) は \(0\le s\le576/4\) で増加する。距離が最大となるのは鉛直の直線。

\[ \boxed{\max S=144\sqrt{3},\quad x=12} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 絶対値を含む面積の最適化

(1)

差は \(x(a-x)\)。\(0\le x\le a\) では直線が上、\(a\le x\le24\) では曲線が上。

\[ S=\int_0^a(ax-x^2)\,dx+\int_a^{24}(x^2-ax)\,dx \]

。

\[ \boxed{S(a)=\frac{a^3}3-288a+4608} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\(S'(a)=a^2-288\)。定義域内で \(a=24/\sqrt2\) の前は減少、後は増加する。よって両端よりも小さい。

\[ \boxed{a=12\sqrt{2}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

前問の値を面積の式に代入し、根号を整理して分母を有理化する。

\[ \boxed{S_{\min}=2304(2-\sqrt2)} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 対数の評価と部分積分

(1)

\(g(x)=x-1-\log x\) とおく。\(g'(x)=(x-1)/x\) より1の前で減少、後で増加。最小値は \(g(1)=0\)。

\[ \boxed{\log x\le x-1,\quad\text{等号は }x=1} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

\(f'(x)=(1-\log x)/x^2\)。\(1<e<24\) なので、定義域内でeの前は増加、後は減少。

\[ \boxed{\max f=\frac1e,\quad x=e} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

部分積分により原始関数は \(-(\log x+1)/x\)。上下端を代入する。

\[ \boxed{1-\frac{\log24+1}{24}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 複素数の回転と正三角形

(1)

\[ C-A=(B-A)(\cos(\pi/3)\pm i\sin(\pi/3)) \]

。整理すると \(C=(A+B)/2\pm i\sqrt3(B-A)/2\)。両符号が2つの側を表す。

\[ \boxed{C=12(1\pm\sqrt3)(1+i)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

\(|B-A|=24\sqrt2\)。正三角形の面積は辺の2乗の \(\sqrt3/4\) 倍。

\[ \boxed{S=288\sqrt{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

正三角形の外心は重心とも一致するので \((A+B+C)/3\)。半径は辺の長さを \(\sqrt3\) で割る。

\[ \boxed{O_\pm=4(3\pm\sqrt3)(1+i),\quad R=8\sqrt{6}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。