早稲田大学 基幹・創造・先進理工学部 数学記述模試 第051回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。応用問題で、場合分け・必要十分条件・証明の記述を重視します。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 三次方程式の実数解の個数(17点)

実数 \(a\) に対し、方程式 \(x^3-1728x=a\) を考える。

(1)左辺の関数の極大値と極小値を求めなさい。(5点)

(2)異なる3つの実数解をもつための必要十分条件を求め、理由を説明しなさい。(5点)

(3)異なる実数解がちょうど2つとなる場合のパラメータと、そのときの解をすべて求めなさい。(7点)


第2問 反復試行と条件付き確率(17点)

公平な硬貨を24回投げる。表の回数をXとする。

(1)表がちょうど2回出る確率を求めなさい。(5点)

(2)表が少なくとも1回出る確率を求めなさい。(5点)

(3)表が少なくとも1回出たという条件で、ちょうど2回出た確率を求めなさい。(7点)


第3問 等周条件と三角形の面積(17点)

周の長さが \(144\) の二等辺三角形を考える。等しい2辺の長さをa、底辺の長さをbとする。

(1)底辺をaで表し、三角形が存在するaの範囲を求めなさい。(5点)

(2)面積が最大になる辺の長さと最大面積を求め、最大になる理由を示しなさい。(5点)

(3)面積が最大になる三角形の内接円の半径を求めなさい。(7点)


第4問 逆数で線形化し差を足す(17点)

\[ a_1=1/24,\ a_{n+1}=a_n/(1+a_n) \]

で数列を定める。

(1)すべての項が正であることを確認し、一般項を求めなさい。(5点)

(2)\(\sum_{j=1}^n a_ja_{j+1}\) を求めなさい。(5点)

(3)\(\prod_{j=1}^n(1+a_j)\) を求めなさい。(7点)


第5問 三角関数の積分漸化式(16点)

\[ I_n=\int_0^{\pi/2}\sin^n x\,dx \]

とする。\(n\) は0以上の整数である。

(1)部分積分により、次数を2つ下げる漸化式を導きなさい。(4点)

(2)\(I_{48}\) を求めなさい。(4点)

(3)\(I_{49}\) を求めなさい。(8点)


第6問 楕円の接線と切片・回転体(16点)

楕円

\[ \frac{x^2}{2304}+\frac{y^2}{576}=1 \]

の第1象限の点 \(P(48\cos t,24\sin t)\)、\(0<t<\pi/2\) を考える。

(1)この点での接線の方程式を求めなさい。(4点)

(2)接線と2つの座標軸でできる三角形の面積の最小値を求めなさい。(4点)

(3)楕円の内部をx軸の周りに回転させた立体の体積を求めなさい。(8点)


解答・解説

第1問 三次方程式の実数解の個数

(1)

\(f'(x)=3(x-24)(x+24)\)。増減は順に増加・減少・増加なので、\(x=-24\) で極大、\(x=24\) で極小となる。

\[ \boxed{\text{極大値 }27648,\quad\text{極小値 }-27648} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

水平線が3つの単調な部分にそれぞれ1回交わる条件は、高さが極小値より大きく極大値より小さいことである。端点では接して重解をもつため除く。

\[ \boxed{-27648<a<27648} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\(a=27648\) では \(f(x)-a=(x-48)(x+24)^2\)。\(a=-27648\) では \(f(x)-a=(x+48)(x-24)^2\)。

\[ \boxed{a=27648:x=-24,48;\quad a=-27648:x=-48,24} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 反復試行と条件付き確率

(1)

表が出る2回を選ぶ方法は \(24\) 個の位置から2個選ぶ組合せ。各列の確率は同じ。

\[ \boxed{\frac{69}{4194304}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

余事象はすべて裏である1列。全体からこの確率を引く。

\[ \boxed{\frac{16777215}{16777216}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

ちょうど2回表が出る事象は条件の事象に含まれるので、前2問の確率の比をとる。

\[ \boxed{\frac{92}{5592405}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 等周条件と三角形の面積

(1)

\(b=144-2a\)。\(b>0\) と三角不等式 \(b<2a\) の両方を満たす必要がある。

\[ \boxed{b=144-2a,\quad 36<a<72} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

底辺を二等分して高さを求めると \(S^2=72(72-a)^2(2a-72)\)。微分すると \((S^2)'=432(72-a)(48-a)\)。存在範囲で \(a=48\) の前は正、後は負。最大は正三角形のとき。

\[ \boxed{a=b=48,\quad S_{\max}=576\sqrt3} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

半周長は \(72\)。内心から3辺に垂線を下ろして分割すると \(S=72r\)。

\[ \boxed{r=8\sqrt{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 逆数で線形化し差を足す

(1)

初項が正で、正の項から次の正の項が作られるので帰納的にすべて正。逆数をとると \(1/a_{n+1}=1/a_n+1\)。

\[ \boxed{a_n=\frac1{n+23}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

漸化式から

\[ a_j-a_{j+1}=a_j^2/(1+a_j)=a_ja_{j+1} \]

。和をとると中間の項が消える。

\[ \boxed{\frac1{24}-\frac1{n+24}=\frac{n}{24(n+24)}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

漸化式を変形すると \(1+a_j=a_j/a_{j+1}\)。積では中間の項が約分される。

\[ \boxed{\frac{n+24}{24}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 三角関数の積分漸化式

(1)

\(n\ge2\) とする。\(\sin^{n-1}x\) と \(\sin x\) に分けて部分積分すると、境界項は0で

\[ I_n=(n-1)\int\sin^{n-2}x\cos^2x\,dx=(n-1)(I_{n-2}-I_n) \]

。

\[ \boxed{I_n=\frac{n-1}nI_{n-2}\quad(n\ge2)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

\(I_0=\pi/2\) から漸化式を \(24\) 回使う。偶数の積と奇数の積を整理すると

\[ I_{2m}=\binom{2m}{m}\pi/(2\cdot4^m) \]

。

\[ \boxed{\frac{8061900920775}{140737488355328}\pi} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

\(I_1=1\) から漸化式を \(24\) 回使う。\(I_{2m+1}=4^m(m!)^2/(2m+1)!\)。

\[ \boxed{\frac{70368744177664}{395033145117975}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 楕円の接線と切片・回転体

(1)

楕円の式を陰関数微分すると \(y'=-x/(4y)\)。Pでの傾きと点を使って接線を整理する。

\[ \boxed{\frac{x\cos t}{48}+\frac{y\sin t}{24}=1} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

切片は \(48/\cos t\)、\(24/\sin t\)。面積は \(576/(\sin t\cos t)\)。\(\sin t\cos t\le1/2\)、等号は \(t=\pi/4\)。

\[ \boxed{S_{\min}=1152,\quad t=\pi/4} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

切り口の半径の2乗は \(576\(1-x^2/2304\)\)。\(-48\le x\le48\) で \\(\pi y^2\\) を積分する。

\[ \boxed{36864\pi} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。