早稲田大学 基幹・創造・先進理工学部 数学記述模試 第029回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。応用問題で、場合分け・必要十分条件・証明の記述を重視します。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 対数方程式の存在条件(17点)

\(\log_2 x+\log_2(11-x)=a\) を考える。\(a\) は実数である。

(1)真数条件を示し、実数解が存在するための必要十分条件を求めなさい。(5点)

(2)実数解の個数を場合分けして求めなさい。(5点)

(3)\(a=\log_2 \frac{363}{16}\) のとき、すべての解を求めなさい。(7点)


第2問 反復試行と条件付き確率(17点)

公平な硬貨を11回投げる。表の回数をXとする。

(1)表がちょうど2回出る確率を求めなさい。(5点)

(2)表が少なくとも1回出る確率を求めなさい。(5点)

(3)表が少なくとも1回出たという条件で、ちょうど2回出た確率を求めなさい。(7点)


第3問 円の弦と三角形の面積の最大化(17点)

円 \\(x^2+y^2=121\\) の内部の点 \(Q(\frac{11}{2},0)\) を通る直線が、円とA、Bで交わる。

(1)直線が鉛直のとき、2つの交点を求めなさい。(5点)

(2)直線の傾きを実数mとするとき、弦ABの長さを求めなさい。(5点)

(3)鉛直の直線も含め、原点OとA、Bでできる三角形の面積の最大値を求め、等号が成り立つ直線を示しなさい。(7点)


第4問 重解を使う三次曲線の面積(17点)

曲線 \(y=f(x)=x^3-363x\) の \(x=11\) における接線をlとする。

(1)接線と曲線のすべての交点を求めなさい。重解の意味も説明しなさい。(5点)

(2)曲線と接線で囲まれた有限部分の面積を求めなさい。(5点)

(3)その部分のうち、横座標が非負である部分の面積が全体に占める割合を求めなさい。(7点)


第5問 指数関数の最大値と積分の極限(16点)

\(x\ge0\) で \(f(x)=xe^{-11x}\) とする。

(1)増減を調べ、最大値とそれをとる横座標を求めなさい。(4点)

(2)\(a>0\) として \(\int_0^a f(x)\,dx\) を求めなさい。(4点)

(3)前問の定積分で上端を限りなく大きくしたときの極限値を求めなさい。(8点)


第6問 1の累乗根と積・距離の和(16点)

方程式 \(z^11=1\) の相異なる解を \(z_0,z_1,\ldots,z_{10}\) とし、\(z_0=1\) とする。

(1)解を三角関数で表し、解の和を求めなさい。(4点)

(2)\(\sum_{j=0}^{10}|z_j-1|^2\) を求めなさい。(4点)

(3)\(\prod_{j=1}^{10}(1-z_j)\) を求めなさい。(8点)


解答・解説

第1問 対数方程式の存在条件

(1)

真数条件は \(0<x<11\)。\(x(11-x)=121/4-(x-11/2)^2\) なので、この積の値域は \((0,121/4]\)。対数の底が1より大きいことを使う。

\[ \boxed{0<x<11,\quad a\le\log_2 \frac{121}{4}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

積が最大値より小さい正の値なら頂点の左右に1解ずつ、最大値なら頂点に1解、それを超えれば解はない。対数の真数条件も満たす。

\[ \boxed{a<\log_2 \frac{121}{4}:2\text{個};\quad a=\log_2 \frac{121}{4}:1\text{個};\quad a>\log_2 \frac{121}{4}:0\text{個}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\(x(11-x)=\frac{363}{16}\) を解く。2つの解の和は \(11\)、積は右辺。得られた解が真数条件に入ることを確認する。

\[ \boxed{x=\frac{11}{4},\ \frac{33}{4}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 反復試行と条件付き確率

(1)

表が出る2回を選ぶ方法は \(11\) 個の位置から2個選ぶ組合せ。各列の確率は同じ。

\[ \boxed{\frac{55}{2048}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

余事象はすべて裏である1列。全体からこの確率を引く。

\[ \boxed{\frac{2047}{2048}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

ちょうど2回表が出る事象は条件の事象に含まれるので、前2問の確率の比をとる。

\[ \boxed{\frac{55}{2047}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 円の弦と三角形の面積の最大化

(1)

\(x=\frac{11}{2}\) を円の式に代入する。\\(y^2=\frac{363}{4}\\)。

\[ \boxed{(\frac{11}{2},\pm \frac{11}{2}\sqrt{3})} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

直線は \(mx-y-\frac{11}{2}m=0\)。原点からの距離をdとすると \(d^2=\frac{121m^2}{4(1+m^2)}\)。弦の半分と距離と半径で直角三角形を作り、\(AB=2\sqrt{121-d^2}\)。

\[ \boxed{AB=11\sqrt{\frac{4+3m^2}{1+m^2}}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

直線がQを通るので \(0\le d\le11/2\)。面積の2乗は \(d^2(121-d^2)\)。\(s=d^2\) とおくと \(s(121-s)\) は \(0\le s\le121/4\) で増加する。距離が最大となるのは鉛直の直線。

\[ \boxed{\max S=\frac{121}{4}\sqrt{3},\quad x=\frac{11}{2}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 重解を使う三次曲線の面積

(1)

\(f'(11)=0\) なので \(l:y=-2662\)。差は \((x-11)^2(x+22)\)。接点の横座標は2重の根となる。

\[ \boxed{(-22,-2662),\quad(11,-2662)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

区間 \([-22,11]\) では差は非負。

\[ S=\int_{-22}^{11}(x^3-363x+2662)\,dx \]

。原始関数は \\(x^4/4-\frac{363}{2}x^2+2662x\\)。

\[ \boxed{\frac{395307}{4}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

非負の横座標の部分は

\[ \int_0^{11}(f(x)+2662)\,dx=\frac{43923}{4} \]

。全体の面積で割る。

\[ \boxed{\frac19} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 指数関数の最大値と積分の極限

(1)

\(f'(x)=e^{-11x}(1-11x)\)。指数因子は正なので \(x=1/11\) の前は増加、後は減少。

\[ \boxed{x=\frac1{11},\quad\max f=\frac1{11e}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

部分積分する。原始関数は \(-\frac{11x+1}{121}e^{-11x}\) であり、微分でも確認できる。

\[ \boxed{\frac{1-(11a+1)e^{-11a}}{121}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

\(e^{-11a}\) と \(ae^{-11a}\) はともに0に収束する。前問の式で残る定数項をとる。

\[ \boxed{\frac{1}{121}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 1の累乗根と積・距離の和

(1)

単位円を \(11\) 等分する点が解。等比数列の和、または多項式の \(z^{10}\) の係数から解の和が0と分かる。

\[ \boxed{z_j=\cos\frac{2\pi j}{11}+i\sin\frac{2\pi j}{11},\quad\sum z_j=0} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

\(|z_j|=1\) なので

\[ |z_j-1|^2=2-2\operatorname{Re}z_j \]

。前問の和を使う。

\[ \boxed{22} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

\[ z^11-1=(z-1)\prod_{j=1}^{10}(z-z_j) \]

。\(z-1\) で割ると左辺は \(1+z+\cdots+z^{10}\)。多項式の恒等式にz=1を代入する。

\[ \boxed{11} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。