早稲田大学 教育学部・文系数学 数学記述模試 第050回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。応用問題で、場合分け・必要十分条件・証明の記述を重視します。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 等周条件と三角形の面積(25点)

周の長さが \(114\) の二等辺三角形を考える。等しい2辺の長さをa、底辺の長さをbとする。

(1)底辺をaで表し、三角形が存在するaの範囲を求めなさい。(7点)

(2)面積が最大になる辺の長さと最大面積を求め、最大になる理由を示しなさい。(7点)

(3)面積が最大になる三角形の内接円の半径を求めなさい。(11点)


第2問 固定点を引く漸化式と重み付きの和(25点)

\(a_1=19,\ a_{n+1}=2a_n+19\) で定まる数列を考える。

(1)適当な定数を加えて等比数列を作り、一般項を求めなさい。(7点)

(2)初項から第n項までの和を求めなさい。(7点)

(3)\(\sum_{j=1}^n a_j/2^j\) を求めなさい。(11点)


第3問 停止する試行と期待値の連立(25点)

表の確率が \(1/19\)、裏の確率が \(18/19\) の硬貨を独立に投げ、初めて表が2回連続したところで止める。試行回数をTとする。

(1)2回目と3回目に初めて止まる確率をそれぞれ求めなさい。(7点)

(2)直前が表でない状態と表の状態について、残りの試行回数の期待値を連立して、Tの期待値を求めなさい。期待値が有限であることは用いてよい。(7点)

(3)表が合計2回出ればよい場合の期待値と比較し、差を求めなさい。(11点)


第4問 対数方程式の存在条件(25点)

\(\log_2 x+\log_2(19-x)=a\) を考える。\(a\) は実数である。

(1)真数条件を示し、実数解が存在するための必要十分条件を求めなさい。(7点)

(2)実数解の個数を場合分けして求めなさい。(7点)

(3)\(a=\log_2 \frac{1083}{16}\) のとき、すべての解を求めなさい。(11点)


解答・解説

第1問 等周条件と三角形の面積

(1)

\(b=114-2a\)。\(b>0\) と三角不等式 \(b<2a\) の両方を満たす必要がある。

\[ \boxed{b=114-2a,\quad \frac{57}{2}<a<57} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(2)

底辺を二等分して高さを求めると \(S^2=57(57-a)^2(2a-57)\)。微分すると \((S^2)'=342(57-a)(38-a)\)。存在範囲で \(a=38\) の前は正、後は負。最大は正三角形のとき。

\[ \boxed{a=b=38,\quad S_{\max}=361\sqrt3} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(3)

半周長は \(57\)。内心から3辺に垂線を下ろして分割すると \(S=57r\)。

\[ \boxed{r=\frac{19}{3}\sqrt{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に5点、結論と条件の確認に6点。

第2問 固定点を引く漸化式と重み付きの和

(1)

\(a_{n+1}+19=2(a_n+19)\) なので \(a_n+19=38\cdot2^{n-1}\)。

\[ \boxed{a_n=19(2^n-1)} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(2)

一般項を代入し、\(\sum_{j=1}^n2^j=2^{n+1}-2\) を使う。

\[ \boxed{S_n=19(2^{n+1}-n-2)} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(3)

\(a_j/2^j=19(1-2^{-j})\)。\(\sum_{j=1}^n2^{-j}=1-2^{-n}\) を差し引く。

\[ \boxed{19(n-1+2^{-n})} \]

採点の目安:考え方と立式に5点、結論と条件の確認に6点。

第3問 停止する試行と期待値の連立

(1)

2回で止まる列は表表、3回で初めて止まる列は裏表表だけ。独立性により確率を掛ける。

\[ \boxed{P(T=2)=\frac{1}{361},\quad P(T=3)=\frac{18}{6859}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(2)

\(p=1/19,q=1-p\) とする。2状態の期待値をE、Fとすると \(E=1+qE+pF\)、\(F=1+qE\)。代入して \(p^2E=1+p\)。

\[ \boxed{380} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(3)

1回の表までの平均は \(19\) 回なので合計2回の表までの平均は \(38\) 回。連続という条件を課すと期待値は前問の値となる。

\[ \boxed{E_{\text{合計2回}}=38,\quad\text{差}=342} \]

採点の目安:考え方と立式に5点、結論と条件の確認に6点。

第4問 対数方程式の存在条件

(1)

真数条件は \(0<x<19\)。\(x(19-x)=361/4-(x-19/2)^2\) なので、この積の値域は \((0,361/4]\)。対数の底が1より大きいことを使う。

\[ \boxed{0<x<19,\quad a\le\log_2 \frac{361}{4}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(2)

積が最大値より小さい正の値なら頂点の左右に1解ずつ、最大値なら頂点に1解、それを超えれば解はない。対数の真数条件も満たす。

\[ \boxed{a<\log_2 \frac{361}{4}:2\text{個};\quad a=\log_2 \frac{361}{4}:1\text{個};\quad a>\log_2 \frac{361}{4}:0\text{個}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(3)

\(x(19-x)=\frac{1083}{16}\) を解く。2つの解の和は \(19\)、積は右辺。得られた解が真数条件に入ることを確認する。

\[ \boxed{x=\frac{19}{4},\ \frac{57}{4}} \]

採点の目安:考え方と立式に5点、結論と条件の確認に6点。