東京大学 前期・文科 数学記述模試 第078回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学II(全範囲)/数学A(全範囲)/数学B(数列・統計的な推測)/数学C(ベクトル)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

時間・配点・範囲は2027年度の公式選抜要項を確認しています(確認日:2026-10-03)。大問数と記述形式は公開試験(2026年度)を参考にした演習設計です。小問配点は本模試の採点基準です。

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問題

第1問 整数条件を積に直す(20点)

正の整数 \(x,y\) が \\(xy+17x+17y=867\\) を満たす。

(1)左辺に適当な数を加え、2つの整数の積として表しなさい。(6点)

(2)条件を満たすすべての組を、ただし同時に交換した組は同一とし、小さい成分を先に書いて求めなさい。(6点)

(3)順序を区別する組の個数を求めなさい。(8点)


第2問 線分上の点と内積・最大最小(20点)

\(O(0,0),B(34,0),C(0,17)\) とする。Pは線分BC上を動く。

(1)Pを1つの実数パラメータで表し、その範囲を示しなさい。(6点)

(2)距離OPが最小になる点と最小距離を求めなさい。垂直性も確認しなさい。(6点)

(3)Pから2つの座標軸に垂線を下ろして作る長方形の面積の最大値を求めなさい。(8点)


第3問 反射による経路の数え上げ(20点)

数直線上の点を原点から動かす。毎回、左右それぞれ確率1/2で1だけ進み、独立に \(34\) 回動かす。

(1)最後に原点に戻る移動列の数を求めなさい。(6点)

(2)最後に原点に戻り、途中で一度も負の位置に達しない移動列の数を求めなさい。負の位置に初めて達するまでの移動を反転する方法で説明しなさい。(6点)

(3)最後に原点に戻ったという条件のもとで、一度も負の位置に達していない確率を求めなさい。(8点)


第4問 三項間漸化式と互いに素の証明(20点)

\[ a_1=1,\ a_2=18,\ a_{n+2}=18a_{n+1}-17a_n \]

とする。

(1)隣り合う項の差に着目して一般項を求めなさい。(6点)

(2)初項から第n項までの和を求めなさい。(6点)

(3)隣り合う2項が常に互いに素であることを証明しなさい。(8点)


解答・解説

第1問 整数条件を積に直す

(1)

両辺に \(289\) を加えると \((x+17)(y+17)=1156\)。

\[ \boxed{(x+17)(y+17)=1156} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\(x\le y\) とおくと \(d=x+17\) は \(17<d\le 34\) を満たす \(1156\) の約数。\(y=1156/d-17\) を計算して漏れなく列挙する。

\[ \boxed{(17,17)} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に3点。

(3)

前問は1組であり、対角の組は \((17,17)\) の1組だけ。それ以外は交換した組も数える。

\[ \boxed{1} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第2問 線分上の点と内積・最大最小

(1)

\(P=(1-t)B+tC\) とおく。線分上なので \(0\le t\le1\)。

\[ \boxed{P=(34(1-t),17t),\quad0\le t\le1} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\[ OP^2=289(5t^2-8t+4)=5289(t-4/5)^2+4289/5 \]

。最小のtは区間内にあり、\(\overrightarrow{BC}=(-34,17)\) とOPの内積は0。

\[ \boxed{P=(\frac{34}{5},\frac{68}{5}),\quad\min OP=\frac{34}{5}\sqrt{5}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に3点。

(3)

長方形の面積は

\[ 578t(1-t)=\frac{289}{2}-578(t-1/2)^2 \]

。端点では面積0、内部の頂点で最大。

\[ \boxed{\max S=\frac{289}{2},\quad P=(17,\frac{17}{2})} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第3問 反射による経路の数え上げ

(1)

右へ進む回数と左へ進む回数はそれぞれ \(17\) 回。右への移動の位置を選ぶ。

\[ \boxed{2333606220} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に3点。

(2)

悪い移動列について、初めて位置-1に着くまでの左右を反転する。原点から出て最後に位置2に着く移動列と1対1に対応する。この列は右が \(18\) 回、左が \(16\) 回なので \(\binom{34}{16}\) 個。全体から差し引く。

\[ \boxed{129644790} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に3点。

(3)

条件付きの標本空間は前問(1)の \(\binom{34}{17}\) 個。良い列の個数は全体の \(1/18\)。

\[ \boxed{\frac{1}{18}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第4問 三項間漸化式と互いに素の証明

(1)

\[ a_{n+2}-a_{n+1}=17(a_{n+1}-a_n) \]

。初めの差は \(17\) なので \(a_{n+1}-a_n=17^n\)。初項に差の和を加える。

\[ \boxed{a_n=\frac{17^n-1}{16}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に3点。

(2)

一般項を代入して \(1/(17-1)\) をくくり、等比数列の和と定数の和に分ける。

\[ \boxed{S_n=\frac{17(17^n-1)-16n}{256}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に3点。

(3)

一般項から \(a_{n+1}=17a_n+1\)。2項の公約数はその差 \(a_{n+1}-17a_n=1\) を割る。

\[ \boxed{\gcd(a_n,a_{n+1})=1} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。