東京大学 前期・文科 数学記述模試 第055回
この回のテストポイント
- 第1問:対数方程式の存在条件
- 第2問:等周条件と三角形の面積
- 第3問:抽出方法と条件付き確率
- 第4問:絶対値を含む面積の最適化
試験の条件と取り組み方
この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学II(全範囲)/数学A(全範囲)/数学B(数列・統計的な推測)/数学C(ベクトル)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。
時間・配点・範囲は2027年度の公式選抜要項を確認しています(確認日:2026-10-03)。大問数と記述形式は公開試験(2026年度)を参考にした演習設計です。小問配点は本模試の採点基準です。
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問題
第1問 対数方程式の存在条件(20点)
\(\log_2 x+\log_2(28-x)=a\) を考える。\(a\) は実数である。
(1)真数条件を示し、実数解が存在するための必要十分条件を求めなさい。(6点)
(2)実数解の個数を場合分けして求めなさい。(6点)
(3)\(a=\log_2 147\) のとき、すべての解を求めなさい。(8点)
第2問 等周条件と三角形の面積(20点)
周の長さが \(168\) の二等辺三角形を考える。等しい2辺の長さをa、底辺の長さをbとする。
(1)底辺をaで表し、三角形が存在するaの範囲を求めなさい。(6点)
(2)面積が最大になる辺の長さと最大面積を求め、最大になる理由を示しなさい。(6点)
(3)面積が最大になる三角形の内接円の半径を求めなさい。(8点)
第3問 抽出方法と条件付き確率(20点)
袋に赤玉 \(28\) 個、青玉 \(56\) 個が入っている。すべての玉は同様に確からしく選ばれる。
(1)戻さずに2個取り出すとき、両方が赤玉である確率を求めなさい。(6点)
(2)戻さずに2個取り出し、少なくとも1個は赤玉だったと分かった。両方が赤玉である条件付き確率を求めなさい。(6点)
(3)今度は1個目を戻してから2個目を取り出す。同じ条件付き確率を求め、前問の値と比較しなさい。(8点)
第4問 絶対値を含む面積の最適化(20点)
\(0\le a\le28\) とする。\(0\le x\le28\) で、曲線 \\(y=x^2\\) と直線 \(y=ax\) の間の面積をS(a)とする。
(1)交点で区間を分け、面積をaの式で表しなさい。(6点)
(2)面積が最小になるaを求め、端点との比較を含めて説明しなさい。(6点)
(3)面積の最小値を求めなさい。(8点)
解答・解説
第1問 対数方程式の存在条件
(1)
真数条件は \(0<x<28\)。\(x(28-x)=784/4-(x-28/2)^2\) なので、この積の値域は \((0,784/4]\)。対数の底が1より大きいことを使う。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に3点。
(2)
積が最大値より小さい正の値なら頂点の左右に1解ずつ、最大値なら頂点に1解、それを超えれば解はない。対数の真数条件も満たす。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に3点。
(3)
\(x(28-x)=147\) を解く。2つの解の和は \(28\)、積は右辺。得られた解が真数条件に入ることを確認する。
採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。
第2問 等周条件と三角形の面積
(1)
\(b=168-2a\)。\(b>0\) と三角不等式 \(b<2a\) の両方を満たす必要がある。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に3点。
(2)
底辺を二等分して高さを求めると \(S^2=84(84-a)^2(2a-84)\)。微分すると \((S^2)'=504(84-a)(56-a)\)。存在範囲で \(a=56\) の前は正、後は負。最大は正三角形のとき。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に3点。
(3)
半周長は \(84\)。内心から3辺に垂線を下ろして分割すると \(S=84r\)。
採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。
第3問 抽出方法と条件付き確率
(1)
最初の赤の確率は1/3、2個目は \((28-1)/(84-1)\)。順序を区別しない組合せによる数え方でも一致する。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に3点。
(2)
少なくとも1個が赤という確率は \(1-\frac{56(56-1)}{84(84-1)}\)。両方が赤という確率をこれで割る。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に3点。
(3)
復元抽出では各回の赤の確率が1/3で独立。両方赤は1/9、少なくとも1個赤は5/9。比較には \(5(28-1)<140-1\) を用いる。
採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。
第4問 絶対値を含む面積の最適化
(1)
差は \(x(a-x)\)。\(0\le x\le a\) では直線が上、\(a\le x\le28\) では曲線が上。
。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に3点。
(2)
\(S'(a)=a^2-392\)。定義域内で \(a=28/\sqrt2\) の前は減少、後は増加する。よって両端よりも小さい。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に3点。
(3)
前問の値を面積の式に代入し、根号を整理して分母を有理化する。
採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。