東京理科大学 B方式・理工系 数学記述模試 第071回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。標準計算と、条件整理・図形の立式・記述の応用を組み合わせます。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 合同な2円の交点と共通弦(17点)

中心O(0,0)、A(3,0)、半径がともに3の2円を考える。上側の交点をP、下側をQとする。

(1)P,Qの座標を求めなさい。(5点)

(2)共通弦PQの長さを求めなさい。(5点)

(3)三角形OAPの面積を求めなさい。(7点)


第2問 三角関数の積分漸化式(17点)

\[ I_n=\int_0^{\pi/2}\sin^n x\,dx \]

とする。\(n\) は0以上の整数である。

(1)部分積分により、次数を2つ下げる漸化式を導きなさい。(5点)

(2)\(I_{6}\) を求めなさい。(5点)

(3)\(I_{7}\) を求めなさい。(7点)


第3問 反復試行と条件付き確率(17点)

公平な硬貨を3回投げる。表の回数をXとする。

(1)表がちょうど2回出る確率を求めなさい。(5点)

(2)表が少なくとも1回出る確率を求めなさい。(5点)

(3)表が少なくとも1回出たという条件で、ちょうど2回出た確率を求めなさい。(7点)


第4問 等比数列と奇数番目の項の和(17点)

初項3、公比2の等比数列をaₙとする。

(1)一般項を求めなさい。(5点)

(2)初項から第n項までの和を求めなさい。(5点)

(3)最初のn個の奇数番目の項の和を求めなさい。(7点)


第5問 複素数の回転と正三角形(16点)

複素数平面で \(A=3,B=3i\) とする。ABを1辺とする正三角形の第3頂点をCとする。

(1)2つの可能な第3頂点を複素数で求めなさい。(4点)

(2)正三角形の面積を求めなさい。(4点)

(3)それぞれの外心の複素数と、共通の外接円の半径を求めなさい。(8点)


第6問 三次方程式の実数解の個数(16点)

実数 \(a\) に対し、方程式 \(x^3-27x=a\) を考える。

(1)左辺の関数の極大値と極小値を求めなさい。(4点)

(2)異なる3つの実数解をもつための必要十分条件を求め、理由を説明しなさい。(4点)

(3)異なる実数解がちょうど2つとなる場合のパラメータと、そのときの解をすべて求めなさい。(8点)


解答・解説

第1問 合同な2円の交点と共通弦

(1)

PもQもOとAから等距離なので、OAの垂直二等分線上にある。横座標は \(\frac{3}{2}\)。直角三角形で三平方の定理を使って高さを求める。

\[ \boxed{P=(\frac{3}{2},\frac{3}{2}\sqrt{3}),\quad Q=(\frac{3}{2},-\frac{3}{2}\sqrt{3})} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

PQは縦の線分なのでy座標の差をとる。

\[ \boxed{3\sqrt3} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

底辺OAと高さPのy座標を掛けて2で割る。

\[ \boxed{\frac{9}{4}\sqrt{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 三角関数の積分漸化式

(1)

\(n\ge2\) とする。\(\sin^{n-1}x\) と \(\sin x\) に分けて部分積分すると、境界項は0で

\[ I_n=(n-1)\int\sin^{n-2}x\cos^2x\,dx=(n-1)(I_{n-2}-I_n) \]

。

\[ \boxed{I_n=\frac{n-1}nI_{n-2}\quad(n\ge2)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\(I_0=\pi/2\) から漸化式を \(3\) 回使う。偶数の積と奇数の積を整理すると

\[ I_{2m}=\binom{2m}{m}\pi/(2\cdot4^m) \]

。

\[ \boxed{\frac{5}{32}\pi} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\(I_1=1\) から漸化式を \(3\) 回使う。\(I_{2m+1}=4^m(m!)^2/(2m+1)!\)。

\[ \boxed{\frac{16}{35}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 反復試行と条件付き確率

(1)

表が出る2回を選ぶ方法は \(3\) 個の位置から2個選ぶ組合せ。各列の確率は同じ。

\[ \boxed{\frac{3}{8}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

余事象はすべて裏である1列。全体からこの確率を引く。

\[ \boxed{\frac{7}{8}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

ちょうど2回表が出る事象は条件の事象に含まれるので、前2問の確率の比をとる。

\[ \boxed{\frac{3}{7}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 等比数列と奇数番目の項の和

(1)

初項に公比のn−1乗を掛ける。

\[ \boxed{a_n=3\cdot2^{n-1}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

和に公比を掛けて元の和を引くと、中間の項が消える。

\[ \boxed{S_n=3(2^n-1)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

奇数番目の項の列は初項が同じで公比4の等比数列となる。

\[ \boxed{T_n=1(4^n-1)} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 複素数の回転と正三角形

(1)

\[ C-A=(B-A)(\cos(\pi/3)\pm i\sin(\pi/3)) \]

。整理すると \(C=(A+B)/2\pm i\sqrt3(B-A)/2\)。両符号が2つの側を表す。

\[ \boxed{C=\frac{3}{2}(1\pm\sqrt3)(1+i)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

\(|B-A|=3\sqrt2\)。正三角形の面積は辺の2乗の \(\sqrt3/4\) 倍。

\[ \boxed{S=\frac{9}{2}\sqrt{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

正三角形の外心は重心とも一致するので \((A+B+C)/3\)。半径は辺の長さを \(\sqrt3\) で割る。

\[ \boxed{O_\pm=\frac{1}{2}(3\pm\sqrt3)(1+i),\quad R=\sqrt{6}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 三次方程式の実数解の個数

(1)

\(f'(x)=3(x-3)(x+3)\)。増減は順に増加・減少・増加なので、\(x=-3\) で極大、\(x=3\) で極小となる。

\[ \boxed{\text{極大値 }54,\quad\text{極小値 }-54} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

水平線が3つの単調な部分にそれぞれ1回交わる条件は、高さが極小値より大きく極大値より小さいことである。端点では接して重解をもつため除く。

\[ \boxed{-54<a<54} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

\(a=54\) では \(f(x)-a=(x-6)(x+3)^2\)。\(a=-54\) では \(f(x)-a=(x+6)(x-3)^2\)。

\[ \boxed{a=54:x=-3,6;\quad a=-54:x=-6,3} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。