筑波大学 理系・数学IIIを含む 数学記述模試 第012回
この回のテストポイント
- 第1問:絶対値を含む面積の最適化
- 第2問:1の累乗根と積・距離の和
- 第3問:絶対値の和と場合分け
- 第4問:抽出方法と条件付き確率
- 第5問:三角関数の積分漸化式
- 第6問:放物線の接線と囲まれた面積
試験の条件と取り組み方
この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。
大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。標準計算と、条件整理・図形の立式・記述の応用を組み合わせます。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。
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問題
第1問 絶対値を含む面積の最適化(17点)
\(0\le a\le22\) とする。\(0\le x\le22\) で、曲線 \\(y=x^2\\) と直線 \(y=ax\) の間の面積をS(a)とする。
(1)交点で区間を分け、面積をaの式で表しなさい。(5点)
(2)面積が最小になるaを求め、端点との比較を含めて説明しなさい。(5点)
(3)面積の最小値を求めなさい。(7点)
第2問 1の累乗根と積・距離の和(17点)
方程式 \(z^22=1\) の相異なる解を \(z_0,z_1,\ldots,z_{21}\) とし、\(z_0=1\) とする。
(1)解を三角関数で表し、解の和を求めなさい。(5点)
(2)\(\sum_{j=0}^{21}|z_j-1|^2\) を求めなさい。(5点)
(3)\(\prod_{j=1}^{21}(1-z_j)\) を求めなさい。(7点)
第3問 絶対値の和と場合分け(17点)
\(f(x)=|x-22|+|x+22|\) とする。
(1)絶対値を外し、区間で場合分けして表しなさい。(5点)
(2)最小値と、その値をとるすべてのxを求めなさい。(5点)
(3)不等式 \(f(x)\le 66\) を解きなさい。(7点)
第4問 抽出方法と条件付き確率(17点)
袋に赤玉 \(22\) 個、青玉 \(44\) 個が入っている。すべての玉は同様に確からしく選ばれる。
(1)戻さずに2個取り出すとき、両方が赤玉である確率を求めなさい。(5点)
(2)戻さずに2個取り出し、少なくとも1個は赤玉だったと分かった。両方が赤玉である条件付き確率を求めなさい。(5点)
(3)今度は1個目を戻してから2個目を取り出す。同じ条件付き確率を求め、前問の値と比較しなさい。(7点)
第5問 三角関数の積分漸化式(16点)
とする。\(n\) は0以上の整数である。
(1)部分積分により、次数を2つ下げる漸化式を導きなさい。(4点)
(2)\(I_{44}\) を求めなさい。(4点)
(3)\(I_{45}\) を求めなさい。(8点)
第6問 放物線の接線と囲まれた面積(16点)
放物線 \\(y=x^2\\) と、点 \(P(0,-484)\) を考える。
(1)この点を通る放物線の接線をすべて求めなさい。(4点)
(2)2つの接点と点Pでできる三角形の面積を求めなさい。(4点)
(3)放物線と2本の接線で囲まれた部分の面積を求めなさい。(8点)
解答・解説
第1問 絶対値を含む面積の最適化
(1)
差は \(x(a-x)\)。\(0\le x\le a\) では直線が上、\(a\le x\le22\) では曲線が上。
。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
\(S'(a)=a^2-242\)。定義域内で \(a=22/\sqrt2\) の前は減少、後は増加する。よって両端よりも小さい。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
前問の値を面積の式に代入し、根号を整理して分母を有理化する。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第2問 1の累乗根と積・距離の和
(1)
単位円を \(22\) 等分する点が解。等比数列の和、または多項式の \(z^{21}\) の係数から解の和が0と分かる。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
\(|z_j|=1\) なので
。前問の和を使う。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
。\(z-1\) で割ると左辺は \(1+z+\cdots+z^{21}\)。多項式の恒等式にz=1を代入する。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第3問 絶対値の和と場合分け
(1)
符号が変わる点は \(-22,22\)。各区間でそれぞれの絶対値の中身の符号を調べる。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
中央の区間では一定で、その外側では端点から離れるほど増加する。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
左右の外側で \(-2x\le 66\)、\(2x\le 66\)。中央の区間はすべて条件を満たす。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第4問 抽出方法と条件付き確率
(1)
最初の赤の確率は1/3、2個目は \((22-1)/(66-1)\)。順序を区別しない組合せによる数え方でも一致する。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
少なくとも1個が赤という確率は \(1-\frac{44(44-1)}{66(66-1)}\)。両方が赤という確率をこれで割る。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
復元抽出では各回の赤の確率が1/3で独立。両方赤は1/9、少なくとも1個赤は5/9。比較には \(5(22-1)<110-1\) を用いる。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第5問 三角関数の積分漸化式
(1)
\(n\ge2\) とする。\(\sin^{n-1}x\) と \(\sin x\) に分けて部分積分すると、境界項は0で
。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(2)
\(I_0=\pi/2\) から漸化式を \(22\) 回使う。偶数の積と奇数の積を整理すると
。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(3)
\(I_1=1\) から漸化式を \(22\) 回使う。\(I_{2m+1}=4^m(m!)^2/(2m+1)!\)。
採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。
第6問 放物線の接線と囲まれた面積
(1)
接点の横座標を \(t\) とすると接線は \(y=2tx-t^2\)。Pを通る条件から \(t^2=484\)。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(2)
接点は \((\pm22,484)\)。底辺の長さは \(44\)、Pから底辺までの高さは \(968\)。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(3)
左右の対称性を使う。右半分では放物線が接線の上にあり、差は \((x-22)^2\)。したがって \(S=2\int_0^{22}(x-22)^2\,dx\)。
採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。