筑波大学 理系・数学IIIを含む 数学記述模試 第002回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。標準計算と、条件整理・図形の立式・記述の応用を組み合わせます。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 絶対値を含む面積の最適化(17点)

\(0\le a\le17\) とする。\(0\le x\le17\) で、曲線 \\(y=x^2\\) と直線 \(y=ax\) の間の面積をS(a)とする。

(1)交点で区間を分け、面積をaの式で表しなさい。(5点)

(2)面積が最小になるaを求め、端点との比較を含めて説明しなさい。(5点)

(3)面積の最小値を求めなさい。(7点)


第2問 複素数の回転と正三角形(17点)

複素数平面で \(A=17,B=17i\) とする。ABを1辺とする正三角形の第3頂点をCとする。

(1)2つの可能な第3頂点を複素数で求めなさい。(5点)

(2)正三角形の面積を求めなさい。(5点)

(3)それぞれの外心の複素数と、共通の外接円の半径を求めなさい。(7点)


第3問 絶対値の和と場合分け(17点)

\(f(x)=|x-17|+|x+17|\) とする。

(1)絶対値を外し、区間で場合分けして表しなさい。(5点)

(2)最小値と、その値をとるすべてのxを求めなさい。(5点)

(3)不等式 \(f(x)\le 51\) を解きなさい。(7点)


第4問 完全順列の漸化式と固定点(17点)

\(17\) 人が各自の帽子を無作為に1個ずつ受け取る。すべての割当ては同様に確からしい。n人の誰も自分の帽子を受け取らない割当ての個数をD_nとし、\(D_0=1,D_1=0\) とする。

(1)1人目の帽子の行き先に着目し、完全順列の個数の漸化式を導きなさい。(5点)

(2)全員が自分以外の帽子を受け取る確率を求めなさい。(5点)

(3)自分の帽子を受け取った人数の期待値を求めなさい。(7点)


第5問 区分求積と和の極限(16点)

正の整数nについて、

\[ A_n=\frac1n\sum_{j=1}^n\sqrt{17+\frac jn} \]

、

\[ B_n=\sum_{j=1}^n\frac1{17n+j} \]

とする。

(1)両方の和を、幅1/nの分割に対応する区分求積の形で説明しなさい。(4点)

(2)Aの数列の極限を求めなさい。(4点)

(3)Bの数列の極限を求めなさい。(8点)


第6問 放物線の接線と囲まれた面積(16点)

放物線 \\(y=x^2\\) と、点 \(P(0,-289)\) を考える。

(1)この点を通る放物線の接線をすべて求めなさい。(4点)

(2)2つの接点と点Pでできる三角形の面積を求めなさい。(4点)

(3)放物線と2本の接線で囲まれた部分の面積を求めなさい。(8点)


解答・解説

第1問 絶対値を含む面積の最適化

(1)

差は \(x(a-x)\)。\(0\le x\le a\) では直線が上、\(a\le x\le17\) では曲線が上。

\[ S=\int_0^a(ax-x^2)\,dx+\int_a^{17}(x^2-ax)\,dx \]

。

\[ \boxed{S(a)=\frac{a^3}3-\frac{289}{2}a+\frac{4913}{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\(S'(a)=a^2-\frac{289}{2}\)。定義域内で \(a=17/\sqrt2\) の前は減少、後は増加する。よって両端よりも小さい。

\[ \boxed{a=\frac{17}{2}\sqrt{2}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

前問の値を面積の式に代入し、根号を整理して分母を有理化する。

\[ \boxed{S_{\min}=\frac{4913}{6}(2-\sqrt2)} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 複素数の回転と正三角形

(1)

\[ C-A=(B-A)(\cos(\pi/3)\pm i\sin(\pi/3)) \]

。整理すると \(C=(A+B)/2\pm i\sqrt3(B-A)/2\)。両符号が2つの側を表す。

\[ \boxed{C=\frac{17}{2}(1\pm\sqrt3)(1+i)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\(|B-A|=17\sqrt2\)。正三角形の面積は辺の2乗の \(\sqrt3/4\) 倍。

\[ \boxed{S=\frac{289}{2}\sqrt{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

正三角形の外心は重心とも一致するので \((A+B+C)/3\)。半径は辺の長さを \(\sqrt3\) で割る。

\[ \boxed{O_\pm=\frac{17}{6}(3\pm\sqrt3)(1+i),\quad R=\frac{17}{3}\sqrt{6}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 絶対値の和と場合分け

(1)

符号が変わる点は \(-17,17\)。各区間でそれぞれの絶対値の中身の符号を調べる。

\[ \boxed{f(x)=\begin{cases}-2x&x<-17\\34&-17\le x\le17\\2x&x>17\end{cases}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

中央の区間では一定で、その外側では端点から離れるほど増加する。

\[ \boxed{\min f=34,\quad -17\le x\le17} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

左右の外側で \(-2x\le 51\)、\(2x\le 51\)。中央の区間はすべて条件を満たす。

\[ \boxed{-\frac{51}{2}\le x\le \frac{51}{2}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 完全順列の漸化式と固定点

(1)

1人目に渡す帽子の元の持ち主をjとする。jの選び方はn-1通り。jが1人目の帽子を受け取る場合は残りn-2人の完全順列。受け取らない場合は、1人目とjの関係を縮めたn-1人の完全順列と1対1に対応する。

\[ \boxed{D_n=(n-1)(D_{n-1}+D_{n-2})\quad(n\ge2)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

初期値から前問の漸化式を順に計算すると \(D_{17}=130850092279664\)。全割当ては \(17!\) 通り。

\[ \boxed{\frac{8178130767479}{22230464256000}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

人iが自分の帽子を受け取ったとき1、そうでないとき0の変数をX_iとする。\(E[X_i]=1/17\)。人数はその和であり、独立でなくても期待値は加算できる。

\[ \boxed{1} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 区分求積と和の極限

(1)

\(A_n\) は \(f(x)=\sqrt{17+x}\)、

\[ B_n=\frac1n\sum_{j=1}^n\frac1{17+j/n} \]

は \(g(x)=1/(17+x)\) の右端の値を用いた和。両方とも区間[0,1]で連続なので定積分に収束する。

\[ \boxed{A_n\to\int_0^1f(x)\,dx,\quad B_n\to\int_0^1g(x)\,dx} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

\[ \lim A_n=\int_0^1\sqrt{17+x}\,dx=[\frac23(17+x)^{3/2}]_0^1 \]

。

\[ \boxed{\frac23(54\sqrt{2}-17\sqrt{17})} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

\[ \lim B_n=\int_0^1\frac1{17+x}\,dx=[\log(17+x)]_0^1 \]

。

\[ \boxed{\log\frac{18}{17}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 放物線の接線と囲まれた面積

(1)

接点の横座標を \(t\) とすると接線は \(y=2tx-t^2\)。Pを通る条件から \(t^2=289\)。

\[ \boxed{y=34x-289,\quad y=-34x-289} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

接点は \((\pm17,289)\)。底辺の長さは \(34\)、Pから底辺までの高さは \(578\)。

\[ \boxed{9826} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

左右の対称性を使う。右半分では放物線が接線の上にあり、差は \((x-17)^2\)。したがって \(S=2\int_0^{17}(x-17)^2\,dx\)。

\[ \boxed{\frac{9826}{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。