津田塾大学 B方式・数学科・情報科学科 数学記述模試 第098回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。基本事項から標準問題まで、各大問の3小問で段階的に確認します。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 三角関数の積分漸化式(17点)

\[ I_n=\int_0^{\pi/2}\sin^n x\,dx \]

とする。\(n\) は0以上の整数である。

(1)部分積分により、次数を2つ下げる漸化式を導きなさい。(5点)

(2)\(I_{18}\) を求めなさい。(5点)

(3)\(I_{19}\) を求めなさい。(7点)


第2問 部分分数分解と有限和の評価(17点)

\(a_n=\frac1{(n+9)(n+10)}\) とする。

(1)aₙを2つの分数の差に分解しなさい。(5点)

(2)初項から第n項までの和Sₙを求めなさい。(5点)

(3)\(S_n\ge\frac1{20}\) となる最小の正の整数nを求めなさい。(7点)


第3問 複素数の距離条件と逆数の軌跡(17点)

複素数zが \(|z-9|=2|z+9|\) を満たす。

(1)実部と虚部を使って軌跡の方程式を求め、中心と半径を示しなさい。(5点)

(2)絶対値の最大値と最小値、およびそれらをとる複素数を求めなさい。(5点)

(3)逆数w=1/zの軌跡も求めなさい。逆数が定義できる理由を述べなさい。(7点)


第4問 対数の真数条件と単調性(17点)

\(F(x)=\log_2x+\log_2(x-9)\) を考える。

(1)定義域を求めなさい。(5点)

(2)\(F(x)=\log_2 162\) を解きなさい。(5点)

(3)\(F(x)\le\log_2 162\) を解きなさい。(7点)


第5問 直角三角形の三角比と内接円(16点)

直角三角形ABCで角Aが直角、AB=9、AC=18とする。

(1)斜辺BCと角Bの余弦を求めなさい。(4点)

(2)AからBCに下ろした高さを求めなさい。(4点)

(3)内接円の半径を求めなさい。(8点)


第6問 非復元抽出の組合せと期待値(16点)

袋に赤玉18個、青玉9個がある。玉を戻さず順に3個取り出す。赤玉の数をXとする。

(1)赤2個、青1個となる確率を求めなさい。(4点)

(2)赤玉の個数Xの期待値を求めなさい。(4点)

(3)赤2個、青1個だったという条件で、最初の玉が赤だった確率を求めなさい。(8点)


解答・解説

第1問 三角関数の積分漸化式

(1)

\(n\ge2\) とする。\(\sin^{n-1}x\) と \(\sin x\) に分けて部分積分すると、境界項は0で

\[ I_n=(n-1)\int\sin^{n-2}x\cos^2x\,dx=(n-1)(I_{n-2}-I_n) \]

。

\[ \boxed{I_n=\frac{n-1}nI_{n-2}\quad(n\ge2)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\(I_0=\pi/2\) から漸化式を \(9\) 回使う。偶数の積と奇数の積を整理すると

\[ I_{2m}=\binom{2m}{m}\pi/(2\cdot4^m) \]

。

\[ \boxed{\frac{12155}{131072}\pi} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\(I_1=1\) から漸化式を \(9\) 回使う。\(I_{2m+1}=4^m(m!)^2/(2m+1)!\)。

\[ \boxed{\frac{65536}{230945}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 部分分数分解と有限和の評価

(1)

分子が隣接する分母の差であることを利用する。

\[ \boxed{a_n=\frac1{n+9}-\frac1{n+10}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

隣接する項が打ち消し合い、最初と最後の分数だけが残る。

\[ \boxed{S_n=\frac{n}{10(n+10)}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

前問の和を代入する。分母は正なので両辺に掛けてnの不等式へ直す。

\[ \boxed{10} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 複素数の距離条件と逆数の軌跡

(1)

\(z=x+iy\) として2乗すると \((x-9)^2+y^2=4((x+9)^2+y^2)\)。平方完成して円の式に直す。

\[ \boxed{(x+15)^2+y^2=144} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

原点から中心までの距離は \(45/3\)、半径は \(36/3\)。円は原点を含まない。原点と中心を結ぶ直線上の2点で距離の極値をとる。

\[ \boxed{\max|z|=27\ (z=-27),\quad\min|z|=3\ (z=-3)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

前問の最小値が正なので逆数をとれる。条件を \(|1-9w|=2|1+9w|\) に直し、同様に平方完成する。

\[ \boxed{(\operatorname{Re}w+\frac{5}{27})^2+(\operatorname{Im}w)^2=\frac{16}{729}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 対数の真数条件と単調性

(1)

2つの真数がともに正になる条件の共通範囲をとる。

\[ \boxed{x>9} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

積の対数にまとめると \(x(x-9)=162\)。2つの根のうち真数条件を満たすものを選ぶ。

\[ \boxed{x=18} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

底が1より大きいため、各対数は定義域内で増加する。等号となる点までが解となる。

\[ \boxed{9<x\le18} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 直角三角形の三角比と内接円

(1)

三平方の定理で斜辺を求め、角Bの隣辺ABを斜辺で割る。

\[ \boxed{BC=9\sqrt5,\quad\cos B=\frac1{\sqrt5}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

面積は \(81\)。底辺をBCとして面積の等式を立てる。

\[ \boxed{\frac{18}{5}\sqrt{5}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

内心と各頂点を結ぶと、面積は内接円の半径と半周長の積になる。分母を有理化する。

\[ \boxed{r=\frac{9}{2}(3-\sqrt5)} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 非復元抽出の組合せと期待値

(1)

色ごとに玉を選ぶ組合せの積を、全体から3個選ぶ組合せで割る。

\[ \boxed{\frac{153}{325}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

各回が赤である指示変数の和で表す。各回の周辺確率は2/3で、期待値の加法性を使う。

\[ \boxed{2} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

条件の下で青玉の位置は3通りが等確率。最初が赤なのは残りの2通り。

\[ \boxed{\frac23} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。