東北大学 理系・数学IIIを含む 数学記述模試 第099回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。応用問題で、場合分け・必要十分条件・証明の記述を重視します。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 逆数で線形化し差を足す(17点)

\[ a_1=1/21,\ a_{n+1}=a_n/(1+a_n) \]

で数列を定める。

(1)すべての項が正であることを確認し、一般項を求めなさい。(5点)

(2)\(\sum_{j=1}^n a_ja_{j+1}\) を求めなさい。(5点)

(3)\(\prod_{j=1}^n(1+a_j)\) を求めなさい。(7点)


第2問 回転軸を変える体積計算(17点)

\(0\le x\le21\) で曲線 \(y=x(21-x)\) とx軸で囲まれる領域をDとする。

(1)Dの面積を求めなさい。(5点)

(2)Dをx軸の周りに1回転してできる立体の体積を求めなさい。(5点)

(3)Dをy軸の周りに1回転してできる立体の体積を、yに垂直な切り口の面積を用いて求めなさい。(7点)


第3問 等周条件と三角形の面積(17点)

周の長さが \(126\) の二等辺三角形を考える。等しい2辺の長さをa、底辺の長さをbとする。

(1)底辺をaで表し、三角形が存在するaの範囲を求めなさい。(5点)

(2)面積が最大になる辺の長さと最大面積を求め、最大になる理由を示しなさい。(5点)

(3)面積が最大になる三角形の内接円の半径を求めなさい。(7点)


第4問 完全順列の漸化式と固定点(17点)

\(21\) 人が各自の帽子を無作為に1個ずつ受け取る。すべての割当ては同様に確からしい。n人の誰も自分の帽子を受け取らない割当ての個数をD_nとし、\(D_0=1,D_1=0\) とする。

(1)1人目の帽子の行き先に着目し、完全順列の個数の漸化式を導きなさい。(5点)

(2)全員が自分以外の帽子を受け取る確率を求めなさい。(5点)

(3)自分の帽子を受け取った人数の期待値を求めなさい。(7点)


第5問 複素数の距離条件と逆数の軌跡(16点)

複素数zが \(|z-21|=2|z+21|\) を満たす。

(1)実部と虚部を使って軌跡の方程式を求め、中心と半径を示しなさい。(4点)

(2)絶対値の最大値と最小値、およびそれらをとる複素数を求めなさい。(4点)

(3)逆数w=1/zの軌跡も求めなさい。逆数が定義できる理由を述べなさい。(8点)


第6問 対数方程式の存在条件(16点)

\(\log_2 x+\log_2(21-x)=a\) を考える。\(a\) は実数である。

(1)真数条件を示し、実数解が存在するための必要十分条件を求めなさい。(4点)

(2)実数解の個数を場合分けして求めなさい。(4点)

(3)\(a=\log_2 \frac{1323}{16}\) のとき、すべての解を求めなさい。(8点)


解答・解説

第1問 逆数で線形化し差を足す

(1)

初項が正で、正の項から次の正の項が作られるので帰納的にすべて正。逆数をとると \(1/a_{n+1}=1/a_n+1\)。

\[ \boxed{a_n=\frac1{n+20}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

漸化式から

\[ a_j-a_{j+1}=a_j^2/(1+a_j)=a_ja_{j+1} \]

。和をとると中間の項が消える。

\[ \boxed{\frac1{21}-\frac1{n+21}=\frac{n}{21(n+21)}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

漸化式を変形すると \(1+a_j=a_j/a_{j+1}\)。積では中間の項が約分される。

\[ \boxed{\frac{n+21}{21}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 回転軸を変える体積計算

(1)

非負の関数の下の面積なので \(S=\int_0^{21}x(21-x)\,dx\)。

\[ \boxed{\frac{3087}{2}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

切り口は半径 \(x(21-x)\) の円。

\[ V_x=\pi\int_0^{21}x^2(21-x)^2\,dx \]

。展開して項別に積分する。

\[ \boxed{\frac{1361367}{10}\pi} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\(0\le y\le441/4\)。左右の境界は \(x_\pm=(21\pm\sqrt{441-4y})/2\)。切り口は環で、面積は

\[ \pi(x_+^2-x_-^2)=21\pi\sqrt{441-4y} \]

。これをyについて積分する。

\[ \boxed{\frac{64827}{2}\pi} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 等周条件と三角形の面積

(1)

\(b=126-2a\)。\(b>0\) と三角不等式 \(b<2a\) の両方を満たす必要がある。

\[ \boxed{b=126-2a,\quad \frac{63}{2}<a<63} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

底辺を二等分して高さを求めると \(S^2=63(63-a)^2(2a-63)\)。微分すると \((S^2)'=378(63-a)(42-a)\)。存在範囲で \(a=42\) の前は正、後は負。最大は正三角形のとき。

\[ \boxed{a=b=42,\quad S_{\max}=441\sqrt3} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

半周長は \(63\)。内心から3辺に垂線を下ろして分割すると \(S=63r\)。

\[ \boxed{r=7\sqrt{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 完全順列の漸化式と固定点

(1)

1人目に渡す帽子の元の持ち主をjとする。jの選び方はn-1通り。jが1人目の帽子を受け取る場合は残りn-2人の完全順列。受け取らない場合は、1人目とjの関係を縮めたn-1人の完全順列と1対1に対応する。

\[ \boxed{D_n=(n-1)(D_{n-1}+D_{n-2})\quad(n\ge2)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

初期値から前問の漸化式を順に計算すると \(D_{21}=18795307255050944540\)。全割当ては \(21!\) 通り。

\[ \boxed{\frac{72289643288657479}{196503623737344000}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

人iが自分の帽子を受け取ったとき1、そうでないとき0の変数をX_iとする。\(E[X_i]=1/21\)。人数はその和であり、独立でなくても期待値は加算できる。

\[ \boxed{1} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 複素数の距離条件と逆数の軌跡

(1)

\(z=x+iy\) として2乗すると \((x-21)^2+y^2=4((x+21)^2+y^2)\)。平方完成して円の式に直す。

\[ \boxed{(x+35)^2+y^2=784} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

原点から中心までの距離は \(105/3\)、半径は \(84/3\)。円は原点を含まない。原点と中心を結ぶ直線上の2点で距離の極値をとる。

\[ \boxed{\max|z|=63\ (z=-63),\quad\min|z|=7\ (z=-7)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

前問の最小値が正なので逆数をとれる。条件を \(|1-21w|=2|1+21w|\) に直し、同様に平方完成する。

\[ \boxed{(\operatorname{Re}w+\frac{5}{63})^2+(\operatorname{Im}w)^2=\frac{16}{3969}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 対数方程式の存在条件

(1)

真数条件は \(0<x<21\)。\(x(21-x)=441/4-(x-21/2)^2\) なので、この積の値域は \((0,441/4]\)。対数の底が1より大きいことを使う。

\[ \boxed{0<x<21,\quad a\le\log_2 \frac{441}{4}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

積が最大値より小さい正の値なら頂点の左右に1解ずつ、最大値なら頂点に1解、それを超えれば解はない。対数の真数条件も満たす。

\[ \boxed{a<\log_2 \frac{441}{4}:2\text{個};\quad a=\log_2 \frac{441}{4}:1\text{個};\quad a>\log_2 \frac{441}{4}:0\text{個}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

\(x(21-x)=\frac{1323}{16}\) を解く。2つの解の和は \(21\)、積は右辺。得られた解が真数条件に入ることを確認する。

\[ \boxed{x=\frac{21}{4},\ \frac{63}{4}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。