東京都立大学 理系・数学IIIを含む 数学記述模試 第040回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。標準計算と、条件整理・図形の立式・記述の応用を組み合わせます。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 内分点・内積・三角形の面積(17点)

A(0,0)、B(38,0)、C(0,38)とする。PはABの中点、QはBCをBQ:QC=1:2に内分する点とする。

(1)P,Qの座標を求めなさい。(5点)

(2)ベクトルAPとAQの内積を求めなさい。(5点)

(3)三角形APQの面積を求めなさい。(7点)


第2問 停止する試行と期待値の連立(17点)

表の確率が \(1/19\)、裏の確率が \(18/19\) の硬貨を独立に投げ、初めて表が2回連続したところで止める。試行回数をTとする。

(1)2回目と3回目に初めて止まる確率をそれぞれ求めなさい。(5点)

(2)直前が表でない状態と表の状態について、残りの試行回数の期待値を連立して、Tの期待値を求めなさい。期待値が有限であることは用いてよい。(5点)

(3)表が合計2回出ればよい場合の期待値と比較し、差を求めなさい。(7点)


第3問 楕円の接線と切片・回転体(17点)

楕円

\[ \frac{x^2}{1444}+\frac{y^2}{361}=1 \]

の第1象限の点 \(P(38\cos t,19\sin t)\)、\(0<t<\pi/2\) を考える。

(1)この点での接線の方程式を求めなさい。(5点)

(2)接線と2つの座標軸でできる三角形の面積の最小値を求めなさい。(5点)

(3)楕円の内部をx軸の周りに回転させた立体の体積を求めなさい。(7点)


第4問 対数方程式の存在条件(17点)

\(\log_2 x+\log_2(19-x)=a\) を考える。\(a\) は実数である。

(1)真数条件を示し、実数解が存在するための必要十分条件を求めなさい。(5点)

(2)実数解の個数を場合分けして求めなさい。(5点)

(3)\(a=\log_2 \frac{1083}{16}\) のとき、すべての解を求めなさい。(7点)


第5問 重解を使う三次曲線の面積(16点)

曲線 \(y=f(x)=x^3-1083x\) の \(x=19\) における接線をlとする。

(1)接線と曲線のすべての交点を求めなさい。重解の意味も説明しなさい。(4点)

(2)曲線と接線で囲まれた有限部分の面積を求めなさい。(4点)

(3)その部分のうち、横座標が非負である部分の面積が全体に占める割合を求めなさい。(8点)


第6問 区分求積と和の極限(16点)

正の整数nについて、

\[ A_n=\frac1n\sum_{j=1}^n\sqrt{19+\frac jn} \]

、

\[ B_n=\sum_{j=1}^n\frac1{19n+j} \]

とする。

(1)両方の和を、幅1/nの分割に対応する区分求積の形で説明しなさい。(4点)

(2)Aの数列の極限を求めなさい。(4点)

(3)Bの数列の極限を求めなさい。(8点)


解答・解説

第1問 内分点・内積・三角形の面積

(1)

中点は両端の座標の平均。内分点は2B+Cを3で割る。

\[ \boxed{P=(19,0),\quad Q=(\frac{76}{3},\frac{38}{3})} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

始点Aは原点なので位置ベクトル同士の内積を計算する。

\[ \boxed{\frac{1444}{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

APを底辺にし、Qのy座標を高さにして面積を求める。

\[ \boxed{\frac{361}{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 停止する試行と期待値の連立

(1)

2回で止まる列は表表、3回で初めて止まる列は裏表表だけ。独立性により確率を掛ける。

\[ \boxed{P(T=2)=\frac{1}{361},\quad P(T=3)=\frac{18}{6859}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\(p=1/19,q=1-p\) とする。2状態の期待値をE、Fとすると \(E=1+qE+pF\)、\(F=1+qE\)。代入して \(p^2E=1+p\)。

\[ \boxed{380} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

1回の表までの平均は \(19\) 回なので合計2回の表までの平均は \(38\) 回。連続という条件を課すと期待値は前問の値となる。

\[ \boxed{E_{\text{合計2回}}=38,\quad\text{差}=342} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 楕円の接線と切片・回転体

(1)

楕円の式を陰関数微分すると \(y'=-x/(4y)\)。Pでの傾きと点を使って接線を整理する。

\[ \boxed{\frac{x\cos t}{38}+\frac{y\sin t}{19}=1} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

切片は \(38/\cos t\)、\(19/\sin t\)。面積は \(361/(\sin t\cos t)\)。\(\sin t\cos t\le1/2\)、等号は \(t=\pi/4\)。

\[ \boxed{S_{\min}=722,\quad t=\pi/4} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

切り口の半径の2乗は \(361\(1-x^2/1444\)\)。\(-38\le x\le38\) で \\(\pi y^2\\) を積分する。

\[ \boxed{\frac{54872}{3}\pi} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 対数方程式の存在条件

(1)

真数条件は \(0<x<19\)。\(x(19-x)=361/4-(x-19/2)^2\) なので、この積の値域は \((0,361/4]\)。対数の底が1より大きいことを使う。

\[ \boxed{0<x<19,\quad a\le\log_2 \frac{361}{4}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

積が最大値より小さい正の値なら頂点の左右に1解ずつ、最大値なら頂点に1解、それを超えれば解はない。対数の真数条件も満たす。

\[ \boxed{a<\log_2 \frac{361}{4}:2\text{個};\quad a=\log_2 \frac{361}{4}:1\text{個};\quad a>\log_2 \frac{361}{4}:0\text{個}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\(x(19-x)=\frac{1083}{16}\) を解く。2つの解の和は \(19\)、積は右辺。得られた解が真数条件に入ることを確認する。

\[ \boxed{x=\frac{19}{4},\ \frac{57}{4}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 重解を使う三次曲線の面積

(1)

\(f'(19)=0\) なので \(l:y=-13718\)。差は \((x-19)^2(x+38)\)。接点の横座標は2重の根となる。

\[ \boxed{(-38,-13718),\quad(19,-13718)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

区間 \([-38,19]\) では差は非負。

\[ S=\int_{-38}^{19}(x^3-1083x+13718)\,dx \]

。原始関数は

\[ x^4/4-\frac{1083}{2}x^2+13718x \]

。

\[ \boxed{\frac{3518667}{4}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

非負の横座標の部分は

\[ \int_0^{19}(f(x)+13718)\,dx=\frac{390963}{4} \]

。全体の面積で割る。

\[ \boxed{\frac19} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 区分求積と和の極限

(1)

\(A_n\) は \(f(x)=\sqrt{19+x}\)、

\[ B_n=\frac1n\sum_{j=1}^n\frac1{19+j/n} \]

は \(g(x)=1/(19+x)\) の右端の値を用いた和。両方とも区間[0,1]で連続なので定積分に収束する。

\[ \boxed{A_n\to\int_0^1f(x)\,dx,\quad B_n\to\int_0^1g(x)\,dx} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

\[ \lim A_n=\int_0^1\sqrt{19+x}\,dx=[\frac23(19+x)^{3/2}]_0^1 \]

。

\[ \boxed{\frac23(40\sqrt{5}-19\sqrt{19})} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

\[ \lim B_n=\int_0^1\frac1{19+x}\,dx=[\log(19+x)]_0^1 \]

。

\[ \boxed{\log\frac{20}{19}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。