昭和医科大学 医学部・数学IIIを含む 数学記述模試 第093回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。標準計算と、条件整理・図形の立式・記述の応用を組み合わせます。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 停止する試行と期待値の連立(17点)

表の確率が \(1/32\)、裏の確率が \(31/32\) の硬貨を独立に投げ、初めて表が2回連続したところで止める。試行回数をTとする。

(1)2回目と3回目に初めて止まる確率をそれぞれ求めなさい。(5点)

(2)直前が表でない状態と表の状態について、残りの試行回数の期待値を連立して、Tの期待値を求めなさい。期待値が有限であることは用いてよい。(5点)

(3)表が合計2回出ればよい場合の期待値と比較し、差を求めなさい。(7点)


第2問 三次方程式の実数解の個数(17点)

実数 \(a\) に対し、方程式 \(x^3-3072x=a\) を考える。

(1)左辺の関数の極大値と極小値を求めなさい。(5点)

(2)異なる3つの実数解をもつための必要十分条件を求め、理由を説明しなさい。(5点)

(3)異なる実数解がちょうど2つとなる場合のパラメータと、そのときの解をすべて求めなさい。(7点)


第3問 複素数の回転と正三角形(17点)

複素数平面で \(A=32,B=32i\) とする。ABを1辺とする正三角形の第3頂点をCとする。

(1)2つの可能な第3頂点を複素数で求めなさい。(5点)

(2)正三角形の面積を求めなさい。(5点)

(3)それぞれの外心の複素数と、共通の外接円の半径を求めなさい。(7点)


第4問 等周条件と三角形の面積(17点)

周の長さが \(192\) の二等辺三角形を考える。等しい2辺の長さをa、底辺の長さをbとする。

(1)底辺をaで表し、三角形が存在するaの範囲を求めなさい。(5点)

(2)面積が最大になる辺の長さと最大面積を求め、最大になる理由を示しなさい。(5点)

(3)面積が最大になる三角形の内接円の半径を求めなさい。(7点)


第5問 指数関数の最大値と積分の極限(16点)

\(x\ge0\) で \(f(x)=xe^{-32x}\) とする。

(1)増減を調べ、最大値とそれをとる横座標を求めなさい。(4点)

(2)\(a>0\) として \(\int_0^a f(x)\,dx\) を求めなさい。(4点)

(3)前問の定積分で上端を限りなく大きくしたときの極限値を求めなさい。(8点)


第6問 三次関数の増減・接線・定積分(16点)

\(f(x)=x^3-96x^2\) とする。

(1)極大値と極小値を求めなさい。(4点)

(2)\(x=32\) における接線を求めなさい。(4点)

(3)\(\int_0^{96} f(x)\,dx\) を求めなさい。(8点)


解答・解説

第1問 停止する試行と期待値の連立

(1)

2回で止まる列は表表、3回で初めて止まる列は裏表表だけ。独立性により確率を掛ける。

\[ \boxed{P(T=2)=\frac{1}{1024},\quad P(T=3)=\frac{31}{32768}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\(p=1/32,q=1-p\) とする。2状態の期待値をE、Fとすると \(E=1+qE+pF\)、\(F=1+qE\)。代入して \(p^2E=1+p\)。

\[ \boxed{1056} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

1回の表までの平均は \(32\) 回なので合計2回の表までの平均は \(64\) 回。連続という条件を課すと期待値は前問の値となる。

\[ \boxed{E_{\text{合計2回}}=64,\quad\text{差}=992} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 三次方程式の実数解の個数

(1)

\(f'(x)=3(x-32)(x+32)\)。増減は順に増加・減少・増加なので、\(x=-32\) で極大、\(x=32\) で極小となる。

\[ \boxed{\text{極大値 }65536,\quad\text{極小値 }-65536} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

水平線が3つの単調な部分にそれぞれ1回交わる条件は、高さが極小値より大きく極大値より小さいことである。端点では接して重解をもつため除く。

\[ \boxed{-65536<a<65536} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\(a=65536\) では \(f(x)-a=(x-64)(x+32)^2\)。\(a=-65536\) では \(f(x)-a=(x+64)(x-32)^2\)。

\[ \boxed{a=65536:x=-32,64;\quad a=-65536:x=-64,32} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 複素数の回転と正三角形

(1)

\[ C-A=(B-A)(\cos(\pi/3)\pm i\sin(\pi/3)) \]

。整理すると \(C=(A+B)/2\pm i\sqrt3(B-A)/2\)。両符号が2つの側を表す。

\[ \boxed{C=16(1\pm\sqrt3)(1+i)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\(|B-A|=32\sqrt2\)。正三角形の面積は辺の2乗の \(\sqrt3/4\) 倍。

\[ \boxed{S=512\sqrt{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

正三角形の外心は重心とも一致するので \((A+B+C)/3\)。半径は辺の長さを \(\sqrt3\) で割る。

\[ \boxed{O_\pm=\frac{16}{3}(3\pm\sqrt3)(1+i),\quad R=\frac{32}{3}\sqrt{6}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 等周条件と三角形の面積

(1)

\(b=192-2a\)。\(b>0\) と三角不等式 \(b<2a\) の両方を満たす必要がある。

\[ \boxed{b=192-2a,\quad 48<a<96} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

底辺を二等分して高さを求めると \(S^2=96(96-a)^2(2a-96)\)。微分すると \((S^2)'=576(96-a)(64-a)\)。存在範囲で \(a=64\) の前は正、後は負。最大は正三角形のとき。

\[ \boxed{a=b=64,\quad S_{\max}=1024\sqrt3} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

半周長は \(96\)。内心から3辺に垂線を下ろして分割すると \(S=96r\)。

\[ \boxed{r=\frac{32}{3}\sqrt{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 指数関数の最大値と積分の極限

(1)

\(f'(x)=e^{-32x}(1-32x)\)。指数因子は正なので \(x=1/32\) の前は増加、後は減少。

\[ \boxed{x=\frac1{32},\quad\max f=\frac1{32e}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

部分積分する。原始関数は \(-\frac{32x+1}{1024}e^{-32x}\) であり、微分でも確認できる。

\[ \boxed{\frac{1-(32a+1)e^{-32a}}{1024}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

\(e^{-32a}\) と \(ae^{-32a}\) はともに0に収束する。前問の式で残る定数項をとる。

\[ \boxed{\frac{1}{1024}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 三次関数の増減・接線・定積分

(1)

\(f\prime(x)=3x(x-64)\)。符号を調べるとx=0で極大、x=64で極小。

\[ \boxed{\text{極大値 }0,\quad\text{極小値 }-131072} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

傾きは \(-3072\)、接点のy座標は \(-65536\)。点傾きの式で接線を求める。

\[ \boxed{y=-3072x+32768} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

多項式を項別に積分し、上端と下端の値の差をとる。定積分は符号付きの値である。

\[ \boxed{-7077888} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。