昭和医科大学 医学部・数学IIIを含む 数学記述模試 第084回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。標準計算と、条件整理・図形の立式・記述の応用を組み合わせます。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 反射による経路の数え上げ(17点)

数直線上の点を原点から動かす。毎回、左右それぞれ確率1/2で1だけ進み、独立に \(40\) 回動かす。

(1)最後に原点に戻る移動列の数を求めなさい。(5点)

(2)最後に原点に戻り、途中で一度も負の位置に達しない移動列の数を求めなさい。負の位置に初めて達するまでの移動を反転する方法で説明しなさい。(5点)

(3)最後に原点に戻ったという条件のもとで、一度も負の位置に達していない確率を求めなさい。(7点)


第2問 データの変換と分散(17点)

5個のデータは \(18,19,20,21,22\) である。分散は偏差の2乗の平均で定義する。各データxをy=2x+3に変換する。

(1)元のデータの平均・分散を求めなさい。(5点)

(2)変換後の平均・分散を求めなさい。(5点)

(3)元のデータと変換後のデータの相関係数を求め、符号の理由を説明しなさい。(7点)


第3問 1の累乗根と積・距離の和(17点)

方程式 \(z^20=1\) の相異なる解を \(z_0,z_1,\ldots,z_{19}\) とし、\(z_0=1\) とする。

(1)解を三角関数で表し、解の和を求めなさい。(5点)

(2)\(\sum_{j=0}^{19}|z_j-1|^2\) を求めなさい。(5点)

(3)\(\prod_{j=1}^{19}(1-z_j)\) を求めなさい。(7点)


第4問 空間の垂線と四面体(17点)

空間で

\[ O(0,0,0),A(20,0,0),B(0,40,0),C(0,0,60) \]

を考える。

(1)平面ABC上の点の座標が満たす方程式を求めなさい。(5点)

(2)Oから平面ABCに下ろした垂線の足Hと距離OHを求めなさい。(5点)

(3)四面体OABCの体積を2通りに表し、三角形ABCの面積を求めなさい。(7点)


第5問 区分求積と和の極限(16点)

正の整数nについて、

\[ A_n=\frac1n\sum_{j=1}^n\sqrt{20+\frac jn} \]

、

\[ B_n=\sum_{j=1}^n\frac1{20n+j} \]

とする。

(1)両方の和を、幅1/nの分割に対応する区分求積の形で説明しなさい。(4点)

(2)Aの数列の極限を求めなさい。(4点)

(3)Bの数列の極限を求めなさい。(8点)


第6問 三次関数の増減・接線・定積分(16点)

\(f(x)=x^3-60x^2\) とする。

(1)極大値と極小値を求めなさい。(4点)

(2)\(x=20\) における接線を求めなさい。(4点)

(3)\(\int_0^{60} f(x)\,dx\) を求めなさい。(8点)


解答・解説

第1問 反射による経路の数え上げ

(1)

右へ進む回数と左へ進む回数はそれぞれ \(20\) 回。右への移動の位置を選ぶ。

\[ \boxed{137846528820} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

悪い移動列について、初めて位置-1に着くまでの左右を反転する。原点から出て最後に位置2に着く移動列と1対1に対応する。この列は右が \(21\) 回、左が \(19\) 回なので \(\binom{40}{19}\) 個。全体から差し引く。

\[ \boxed{6564120420} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

条件付きの標本空間は前問(1)の \(\binom{40}{20}\) 個。良い列の個数は全体の \(1/21\)。

\[ \boxed{\frac{1}{21}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 データの変換と分散

(1)

平均は中央の \(20\)。偏差は −2,−1,0,1,2 なので2乗和を5で割る。

\[ \boxed{\bar x=20,\quad V_x=2} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

平均は同じ一次式で変換され、各偏差は2倍になる。偏差の2乗の平均は4倍になる。

\[ \boxed{\bar y=43,\quad V_y=8} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

共分散は元の分散の2倍。標準偏差の積も元の分散の2倍であり、正の傾きの完全な直線関係となる。

\[ \boxed{r=1} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 1の累乗根と積・距離の和

(1)

単位円を \(20\) 等分する点が解。等比数列の和、または多項式の \(z^{19}\) の係数から解の和が0と分かる。

\[ \boxed{z_j=\cos\frac{2\pi j}{20}+i\sin\frac{2\pi j}{20},\quad\sum z_j=0} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\(|z_j|=1\) なので

\[ |z_j-1|^2=2-2\operatorname{Re}z_j \]

。前問の和を使う。

\[ \boxed{40} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\[ z^20-1=(z-1)\prod_{j=1}^{19}(z-z_j) \]

。\(z-1\) で割ると左辺は \(1+z+\cdots+z^{19}\)。多項式の恒等式にz=1を代入する。

\[ \boxed{20} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 空間の垂線と四面体

(1)

平面の方程式を \(ux+vy+wz=c\) とおき、3点を代入する。係数は共通倍してよい。

\[ \boxed{6x+3y+2z=120} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

法線ベクトルは \((6,3,2)\) なので \(H=s(6,3,2)\)。平面の式への代入で \(49s=120\)。距離は \(7s\)。

\[ \boxed{H=(\frac{720}{49},\frac{360}{49},\frac{240}{49}),\quad OH=\frac{120}{7}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

底面OABの面積は \(400\)、Cからこの底面までの高さは \(60\) なので体積は \(8000\)。一方、ABCを底面とすると \(V=S_{ABC}\cdot OH/3\)。

\[ \boxed{1400} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 区分求積と和の極限

(1)

\(A_n\) は \(f(x)=\sqrt{20+x}\)、

\[ B_n=\frac1n\sum_{j=1}^n\frac1{20+j/n} \]

は \(g(x)=1/(20+x)\) の右端の値を用いた和。両方とも区間[0,1]で連続なので定積分に収束する。

\[ \boxed{A_n\to\int_0^1f(x)\,dx,\quad B_n\to\int_0^1g(x)\,dx} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

\[ \lim A_n=\int_0^1\sqrt{20+x}\,dx=[\frac23(20+x)^{3/2}]_0^1 \]

。

\[ \boxed{\frac23(21\sqrt{21}-40\sqrt{5})} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

\[ \lim B_n=\int_0^1\frac1{20+x}\,dx=[\log(20+x)]_0^1 \]

。

\[ \boxed{\log\frac{21}{20}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 三次関数の増減・接線・定積分

(1)

\(f\prime(x)=3x(x-40)\)。符号を調べるとx=0で極大、x=40で極小。

\[ \boxed{\text{極大値 }0,\quad\text{極小値 }-32000} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

傾きは \(-1200\)、接点のy座標は \(-16000\)。点傾きの式で接線を求める。

\[ \boxed{y=-1200x+8000} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

多項式を項別に積分し、上端と下端の値の差をとる。定積分は符号付きの値である。

\[ \boxed{-1080000} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。