立命館大学 理系・数学IIIを含む 数学記述模試 第017回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。標準計算と、条件整理・図形の立式・記述の応用を組み合わせます。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 合同な2円の交点と共通弦(17点)

中心O(0,0)、A(21,0)、半径がともに21の2円を考える。上側の交点をP、下側をQとする。

(1)P,Qの座標を求めなさい。(5点)

(2)共通弦PQの長さを求めなさい。(5点)

(3)三角形OAPの面積を求めなさい。(7点)


第2問 部分分数分解と有限和の評価(17点)

\(a_n=\frac1{(n+21)(n+22)}\) とする。

(1)aₙを2つの分数の差に分解しなさい。(5点)

(2)初項から第n項までの和Sₙを求めなさい。(5点)

(3)\(S_n\ge\frac1{44}\) となる最小の正の整数nを求めなさい。(7点)


第3問 三角関数の積分漸化式(17点)

\[ I_n=\int_0^{\pi/2}\sin^n x\,dx \]

とする。\(n\) は0以上の整数である。

(1)部分積分により、次数を2つ下げる漸化式を導きなさい。(5点)

(2)\(I_{42}\) を求めなさい。(5点)

(3)\(I_{43}\) を求めなさい。(7点)


第4問 抽出方法と条件付き確率(17点)

袋に赤玉 \(21\) 個、青玉 \(42\) 個が入っている。すべての玉は同様に確からしく選ばれる。

(1)戻さずに2個取り出すとき、両方が赤玉である確率を求めなさい。(5点)

(2)戻さずに2個取り出し、少なくとも1個は赤玉だったと分かった。両方が赤玉である条件付き確率を求めなさい。(5点)

(3)今度は1個目を戻してから2個目を取り出す。同じ条件付き確率を求め、前問の値と比較しなさい。(7点)


第5問 複素数の回転と正三角形(16点)

複素数平面で \(A=21,B=21i\) とする。ABを1辺とする正三角形の第3頂点をCとする。

(1)2つの可能な第3頂点を複素数で求めなさい。(4点)

(2)正三角形の面積を求めなさい。(4点)

(3)それぞれの外心の複素数と、共通の外接円の半径を求めなさい。(8点)


第6問 絶対値の和と場合分け(16点)

\(f(x)=|x-21|+|x+21|\) とする。

(1)絶対値を外し、区間で場合分けして表しなさい。(4点)

(2)最小値と、その値をとるすべてのxを求めなさい。(4点)

(3)不等式 \(f(x)\le 63\) を解きなさい。(8点)


解答・解説

第1問 合同な2円の交点と共通弦

(1)

PもQもOとAから等距離なので、OAの垂直二等分線上にある。横座標は \(\frac{21}{2}\)。直角三角形で三平方の定理を使って高さを求める。

\[ \boxed{P=(\frac{21}{2},\frac{21}{2}\sqrt{3}),\quad Q=(\frac{21}{2},-\frac{21}{2}\sqrt{3})} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

PQは縦の線分なのでy座標の差をとる。

\[ \boxed{21\sqrt3} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

底辺OAと高さPのy座標を掛けて2で割る。

\[ \boxed{\frac{441}{4}\sqrt{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 部分分数分解と有限和の評価

(1)

分子が隣接する分母の差であることを利用する。

\[ \boxed{a_n=\frac1{n+21}-\frac1{n+22}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

隣接する項が打ち消し合い、最初と最後の分数だけが残る。

\[ \boxed{S_n=\frac{n}{22(n+22)}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

前問の和を代入する。分母は正なので両辺に掛けてnの不等式へ直す。

\[ \boxed{22} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 三角関数の積分漸化式

(1)

\(n\ge2\) とする。\(\sin^{n-1}x\) と \(\sin x\) に分けて部分積分すると、境界項は0で

\[ I_n=(n-1)\int\sin^{n-2}x\cos^2x\,dx=(n-1)(I_{n-2}-I_n) \]

。

\[ \boxed{I_n=\frac{n-1}nI_{n-2}\quad(n\ge2)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\(I_0=\pi/2\) から漸化式を \(21\) 回使う。偶数の積と奇数の積を整理すると

\[ I_{2m}=\binom{2m}{m}\pi/(2\cdot4^m) \]

。

\[ \boxed{\frac{67282234305}{1099511627776}\pi} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\(I_1=1\) から漸化式を \(21\) 回使う。\(I_{2m+1}=4^m(m!)^2/(2m+1)!\)。

\[ \boxed{\frac{549755813888}{2893136075115}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 抽出方法と条件付き確率

(1)

最初の赤の確率は1/3、2個目は \((21-1)/(63-1)\)。順序を区別しない組合せによる数え方でも一致する。

\[ \boxed{\frac{10}{93}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

少なくとも1個が赤という確率は \(1-\frac{42(42-1)}{63(63-1)}\)。両方が赤という確率をこれで割る。

\[ \boxed{\frac{5}{26}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

復元抽出では各回の赤の確率が1/3で独立。両方赤は1/9、少なくとも1個赤は5/9。比較には \(5(21-1)<105-1\) を用いる。

\[ \boxed{\frac15>\frac{5}{26}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 複素数の回転と正三角形

(1)

\[ C-A=(B-A)(\cos(\pi/3)\pm i\sin(\pi/3)) \]

。整理すると \(C=(A+B)/2\pm i\sqrt3(B-A)/2\)。両符号が2つの側を表す。

\[ \boxed{C=\frac{21}{2}(1\pm\sqrt3)(1+i)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

\(|B-A|=21\sqrt2\)。正三角形の面積は辺の2乗の \(\sqrt3/4\) 倍。

\[ \boxed{S=\frac{441}{2}\sqrt{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

正三角形の外心は重心とも一致するので \((A+B+C)/3\)。半径は辺の長さを \(\sqrt3\) で割る。

\[ \boxed{O_\pm=\frac{7}{2}(3\pm\sqrt3)(1+i),\quad R=7\sqrt{6}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 絶対値の和と場合分け

(1)

符号が変わる点は \(-21,21\)。各区間でそれぞれの絶対値の中身の符号を調べる。

\[ \boxed{f(x)=\begin{cases}-2x&x<-21\\42&-21\le x\le21\\2x&x>21\end{cases}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

中央の区間では一定で、その外側では端点から離れるほど増加する。

\[ \boxed{\min f=42,\quad -21\le x\le21} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

左右の外側で \(-2x\le 63\)、\(2x\le 63\)。中央の区間はすべて条件を満たす。

\[ \boxed{-\frac{63}{2}\le x\le \frac{63}{2}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。