立教大学 理系・数学IIIを含む 数学記述模試 第096回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。標準計算と、条件整理・図形の立式・記述の応用を組み合わせます。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 停止する試行と期待値の連立(17点)

表の確率が \(1/9\)、裏の確率が \(8/9\) の硬貨を独立に投げ、初めて表が2回連続したところで止める。試行回数をTとする。

(1)2回目と3回目に初めて止まる確率をそれぞれ求めなさい。(5点)

(2)直前が表でない状態と表の状態について、残りの試行回数の期待値を連立して、Tの期待値を求めなさい。期待値が有限であることは用いてよい。(5点)

(3)表が合計2回出ればよい場合の期待値と比較し、差を求めなさい。(7点)


第2問 対数の評価と部分積分(17点)

自然対数を用いる。\(1\le x\le9\) において \(f(x)=(\log x)/x\) を考える。

(1)すべての \(x>0\) で \(\log x\le x-1\) を示し、等号条件を述べなさい。(5点)

(2)定義域内での関数の最大値と、それをとる値を求めなさい。(5点)

(3)

\[ \int_1^{9}\frac{\log x}{x^2}\,dx \]

を求めなさい。(7点)


第3問 絶対値の和と場合分け(17点)

\(f(x)=|x-9|+|x+9|\) とする。

(1)絶対値を外し、区間で場合分けして表しなさい。(5点)

(2)最小値と、その値をとるすべてのxを求めなさい。(5点)

(3)不等式 \(f(x)\le 27\) を解きなさい。(7点)


第4問 重解を使う三次曲線の面積(17点)

曲線 \(y=f(x)=x^3-243x\) の \(x=9\) における接線をlとする。

(1)接線と曲線のすべての交点を求めなさい。重解の意味も説明しなさい。(5点)

(2)曲線と接線で囲まれた有限部分の面積を求めなさい。(5点)

(3)その部分のうち、横座標が非負である部分の面積が全体に占める割合を求めなさい。(7点)


第5問 円の弦と三角形の面積の最大化(16点)

円 \\(x^2+y^2=81\\) の内部の点 \(Q(\frac{9}{2},0)\) を通る直線が、円とA、Bで交わる。

(1)直線が鉛直のとき、2つの交点を求めなさい。(4点)

(2)直線の傾きを実数mとするとき、弦ABの長さを求めなさい。(4点)

(3)鉛直の直線も含め、原点OとA、Bでできる三角形の面積の最大値を求め、等号が成り立つ直線を示しなさい。(8点)


第6問 複素数の回転と正三角形(16点)

複素数平面で \(A=9,B=9i\) とする。ABを1辺とする正三角形の第3頂点をCとする。

(1)2つの可能な第3頂点を複素数で求めなさい。(4点)

(2)正三角形の面積を求めなさい。(4点)

(3)それぞれの外心の複素数と、共通の外接円の半径を求めなさい。(8点)


解答・解説

第1問 停止する試行と期待値の連立

(1)

2回で止まる列は表表、3回で初めて止まる列は裏表表だけ。独立性により確率を掛ける。

\[ \boxed{P(T=2)=\frac{1}{81},\quad P(T=3)=\frac{8}{729}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\(p=1/9,q=1-p\) とする。2状態の期待値をE、Fとすると \(E=1+qE+pF\)、\(F=1+qE\)。代入して \(p^2E=1+p\)。

\[ \boxed{90} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

1回の表までの平均は \(9\) 回なので合計2回の表までの平均は \(18\) 回。連続という条件を課すと期待値は前問の値となる。

\[ \boxed{E_{\text{合計2回}}=18,\quad\text{差}=72} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 対数の評価と部分積分

(1)

\(g(x)=x-1-\log x\) とおく。\(g'(x)=(x-1)/x\) より1の前で減少、後で増加。最小値は \(g(1)=0\)。

\[ \boxed{\log x\le x-1,\quad\text{等号は }x=1} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\(f'(x)=(1-\log x)/x^2\)。\(1<e<9\) なので、定義域内でeの前は増加、後は減少。

\[ \boxed{\max f=\frac1e,\quad x=e} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

部分積分により原始関数は \(-(\log x+1)/x\)。上下端を代入する。

\[ \boxed{1-\frac{\log9+1}{9}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 絶対値の和と場合分け

(1)

符号が変わる点は \(-9,9\)。各区間でそれぞれの絶対値の中身の符号を調べる。

\[ \boxed{f(x)=\begin{cases}-2x&x<-9\\18&-9\le x\le9\\2x&x>9\end{cases}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

中央の区間では一定で、その外側では端点から離れるほど増加する。

\[ \boxed{\min f=18,\quad -9\le x\le9} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

左右の外側で \(-2x\le 27\)、\(2x\le 27\)。中央の区間はすべて条件を満たす。

\[ \boxed{-\frac{27}{2}\le x\le \frac{27}{2}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 重解を使う三次曲線の面積

(1)

\(f'(9)=0\) なので \(l:y=-1458\)。差は \((x-9)^2(x+18)\)。接点の横座標は2重の根となる。

\[ \boxed{(-18,-1458),\quad(9,-1458)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

区間 \([-18,9]\) では差は非負。

\[ S=\int_{-18}^{9}(x^3-243x+1458)\,dx \]

。原始関数は \\(x^4/4-\frac{243}{2}x^2+1458x\\)。

\[ \boxed{\frac{177147}{4}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

非負の横座標の部分は

\[ \int_0^{9}(f(x)+1458)\,dx=\frac{19683}{4} \]

。全体の面積で割る。

\[ \boxed{\frac19} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 円の弦と三角形の面積の最大化

(1)

\(x=\frac{9}{2}\) を円の式に代入する。\\(y^2=\frac{243}{4}\\)。

\[ \boxed{(\frac{9}{2},\pm \frac{9}{2}\sqrt{3})} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

直線は \(mx-y-\frac{9}{2}m=0\)。原点からの距離をdとすると \(d^2=\frac{81m^2}{4(1+m^2)}\)。弦の半分と距離と半径で直角三角形を作り、\(AB=2\sqrt{81-d^2}\)。

\[ \boxed{AB=9\sqrt{\frac{4+3m^2}{1+m^2}}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

直線がQを通るので \(0\le d\le9/2\)。面積の2乗は \(d^2(81-d^2)\)。\(s=d^2\) とおくと \(s(81-s)\) は \(0\le s\le81/4\) で増加する。距離が最大となるのは鉛直の直線。

\[ \boxed{\max S=\frac{81}{4}\sqrt{3},\quad x=\frac{9}{2}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 複素数の回転と正三角形

(1)

\[ C-A=(B-A)(\cos(\pi/3)\pm i\sin(\pi/3)) \]

。整理すると \(C=(A+B)/2\pm i\sqrt3(B-A)/2\)。両符号が2つの側を表す。

\[ \boxed{C=\frac{9}{2}(1\pm\sqrt3)(1+i)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

\(|B-A|=9\sqrt2\)。正三角形の面積は辺の2乗の \(\sqrt3/4\) 倍。

\[ \boxed{S=\frac{81}{2}\sqrt{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

正三角形の外心は重心とも一致するので \((A+B+C)/3\)。半径は辺の長さを \(\sqrt3\) で割る。

\[ \boxed{O_\pm=\frac{3}{2}(3\pm\sqrt3)(1+i),\quad R=3\sqrt{6}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。