立教大学 理系・数学IIIを含む 数学記述模試 第090回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。標準計算と、条件整理・図形の立式・記述の応用を組み合わせます。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

前の回 · 全100回の出題内容 · 次の回 · 大学別の一覧


問題

第1問 完全順列の漸化式と固定点(17点)

\(18\) 人が各自の帽子を無作為に1個ずつ受け取る。すべての割当ては同様に確からしい。n人の誰も自分の帽子を受け取らない割当ての個数をD_nとし、\(D_0=1,D_1=0\) とする。

(1)1人目の帽子の行き先に着目し、完全順列の個数の漸化式を導きなさい。(5点)

(2)全員が自分以外の帽子を受け取る確率を求めなさい。(5点)

(3)自分の帽子を受け取った人数の期待値を求めなさい。(7点)


第2問 三角関数の積分漸化式(17点)

\[ I_n=\int_0^{\pi/2}\sin^n x\,dx \]

とする。\(n\) は0以上の整数である。

(1)部分積分により、次数を2つ下げる漸化式を導きなさい。(5点)

(2)\(I_{36}\) を求めなさい。(5点)

(3)\(I_{37}\) を求めなさい。(7点)


第3問 二次関数の頂点・解・不等式(17点)

実数全体で \(f(x)=x^2-36x+306\) を考える。

(1)平方完成して最小値とそれをとる値を求めなさい。(5点)

(2)方程式f(x)=0の解を求めなさい。(5点)

(3)不等式f(x)≤0を解きなさい。(7点)


第4問 等比数列と奇数番目の項の和(17点)

初項18、公比2の等比数列をaₙとする。

(1)一般項を求めなさい。(5点)

(2)初項から第n項までの和を求めなさい。(5点)

(3)最初のn個の奇数番目の項の和を求めなさい。(7点)


第5問 円の弦と三角形の面積の最大化(16点)

円 \\(x^2+y^2=324\\) の内部の点 \(Q(9,0)\) を通る直線が、円とA、Bで交わる。

(1)直線が鉛直のとき、2つの交点を求めなさい。(4点)

(2)直線の傾きを実数mとするとき、弦ABの長さを求めなさい。(4点)

(3)鉛直の直線も含め、原点OとA、Bでできる三角形の面積の最大値を求め、等号が成り立つ直線を示しなさい。(8点)


第6問 複素数の回転と正三角形(16点)

複素数平面で \(A=18,B=18i\) とする。ABを1辺とする正三角形の第3頂点をCとする。

(1)2つの可能な第3頂点を複素数で求めなさい。(4点)

(2)正三角形の面積を求めなさい。(4点)

(3)それぞれの外心の複素数と、共通の外接円の半径を求めなさい。(8点)


解答・解説

第1問 完全順列の漸化式と固定点

(1)

1人目に渡す帽子の元の持ち主をjとする。jの選び方はn-1通り。jが1人目の帽子を受け取る場合は残りn-2人の完全順列。受け取らない場合は、1人目とjの関係を縮めたn-1人の完全順列と1対1に対応する。

\[ \boxed{D_n=(n-1)(D_{n-1}+D_{n-2})\quad(n\ge2)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

初期値から前問の漸化式を順に計算すると \(D_{18}=2355301661033953\)。全割当ては \(18!\) 通り。

\[ \boxed{\frac{138547156531409}{376610217984000}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

人iが自分の帽子を受け取ったとき1、そうでないとき0の変数をX_iとする。\(E[X_i]=1/18\)。人数はその和であり、独立でなくても期待値は加算できる。

\[ \boxed{1} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 三角関数の積分漸化式

(1)

\(n\ge2\) とする。\(\sin^{n-1}x\) と \(\sin x\) に分けて部分積分すると、境界項は0で

\[ I_n=(n-1)\int\sin^{n-2}x\cos^2x\,dx=(n-1)(I_{n-2}-I_n) \]

。

\[ \boxed{I_n=\frac{n-1}nI_{n-2}\quad(n\ge2)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\(I_0=\pi/2\) から漸化式を \(18\) 回使う。偶数の積と奇数の積を整理すると

\[ I_{2m}=\binom{2m}{m}\pi/(2\cdot4^m) \]

。

\[ \boxed{\frac{2268783825}{34359738368}\pi} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\(I_1=1\) から漸化式を \(18\) 回使う。\(I_{2m+1}=4^m(m!)^2/(2m+1)!\)。

\[ \boxed{\frac{17179869184}{83945001525}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 二次関数の頂点・解・不等式

(1)

\(f(x)=(x-18)^2-18\)。平方は非負なので頂点で最小になる。

\[ \boxed{\min f=-18,\quad x=18} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\((x-18)^2=18\) より、平方根の正負を両方とる。

\[ \boxed{x=18\pm\sqrt{18}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

上に開く放物線の値が非正になるのは、2つの零点の間(端点を含む)である。

\[ \boxed{18-\sqrt{18}\le x\le 18+\sqrt{18}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 等比数列と奇数番目の項の和

(1)

初項に公比のn−1乗を掛ける。

\[ \boxed{a_n=18\cdot2^{n-1}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

和に公比を掛けて元の和を引くと、中間の項が消える。

\[ \boxed{S_n=18(2^n-1)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

奇数番目の項の列は初項が同じで公比4の等比数列となる。

\[ \boxed{T_n=6(4^n-1)} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 円の弦と三角形の面積の最大化

(1)

\(x=9\) を円の式に代入する。\\(y^2=243\\)。

\[ \boxed{(9,\pm 9\sqrt{3})} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

直線は \(mx-y-9m=0\)。原点からの距離をdとすると \(d^2=\frac{324m^2}{4(1+m^2)}\)。弦の半分と距離と半径で直角三角形を作り、\(AB=2\sqrt{324-d^2}\)。

\[ \boxed{AB=18\sqrt{\frac{4+3m^2}{1+m^2}}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

直線がQを通るので \(0\le d\le18/2\)。面積の2乗は \(d^2(324-d^2)\)。\(s=d^2\) とおくと \(s(324-s)\) は \(0\le s\le324/4\) で増加する。距離が最大となるのは鉛直の直線。

\[ \boxed{\max S=81\sqrt{3},\quad x=9} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 複素数の回転と正三角形

(1)

\[ C-A=(B-A)(\cos(\pi/3)\pm i\sin(\pi/3)) \]

。整理すると \(C=(A+B)/2\pm i\sqrt3(B-A)/2\)。両符号が2つの側を表す。

\[ \boxed{C=9(1\pm\sqrt3)(1+i)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

\(|B-A|=18\sqrt2\)。正三角形の面積は辺の2乗の \(\sqrt3/4\) 倍。

\[ \boxed{S=162\sqrt{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

正三角形の外心は重心とも一致するので \((A+B+C)/3\)。半径は辺の長さを \(\sqrt3\) で割る。

\[ \boxed{O_\pm=3(3\pm\sqrt3)(1+i),\quad R=6\sqrt{6}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。