大阪大学 理系・数学IIIを含む 数学記述模試 第061回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。応用問題で、場合分け・必要十分条件・証明の記述を重視します。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 対数の評価と部分積分(17点)

自然対数を用いる。\(1\le x\le23\) において \(f(x)=(\log x)/x\) を考える。

(1)すべての \(x>0\) で \(\log x\le x-1\) を示し、等号条件を述べなさい。(5点)

(2)定義域内での関数の最大値と、それをとる値を求めなさい。(5点)

(3)

\[ \int_1^{23}\frac{\log x}{x^2}\,dx \]

を求めなさい。(7点)


第2問 円の弦と三角形の面積の最大化(17点)

円 \\(x^2+y^2=529\\) の内部の点 \(Q(\frac{23}{2},0)\) を通る直線が、円とA、Bで交わる。

(1)直線が鉛直のとき、2つの交点を求めなさい。(5点)

(2)直線の傾きを実数mとするとき、弦ABの長さを求めなさい。(5点)

(3)鉛直の直線も含め、原点OとA、Bでできる三角形の面積の最大値を求め、等号が成り立つ直線を示しなさい。(7点)


第3問 定義域のある二次関数とパラメータ(17点)

\(0\le x\le 46\) で \(f_t(x)=x^2-2tx+529\) とする。\(t\) は実数である。

(1)最小値を、パラメータの範囲で場合分けして求めなさい。(5点)

(2)定義域内のすべての値で関数値が非負になる条件を求めなさい。(5点)

(3)方程式 \(f_t(x)=0\) が定義域内に異なる2つの解をもつ条件を求めなさい。(7点)


第4問 三項間漸化式と互いに素の証明(17点)

\[ a_1=1,\ a_2=24,\ a_{n+2}=24a_{n+1}-23a_n \]

とする。

(1)隣り合う項の差に着目して一般項を求めなさい。(5点)

(2)初項から第n項までの和を求めなさい。(5点)

(3)隣り合う2項が常に互いに素であることを証明しなさい。(7点)


第5問 楕円の接線と切片・回転体(16点)

楕円

\[ \frac{x^2}{2116}+\frac{y^2}{529}=1 \]

の第1象限の点 \(P(46\cos t,23\sin t)\)、\(0<t<\pi/2\) を考える。

(1)この点での接線の方程式を求めなさい。(4点)

(2)接線と2つの座標軸でできる三角形の面積の最小値を求めなさい。(4点)

(3)楕円の内部をx軸の周りに回転させた立体の体積を求めなさい。(8点)


第6問 反射による経路の数え上げ(16点)

数直線上の点を原点から動かす。毎回、左右それぞれ確率1/2で1だけ進み、独立に \(46\) 回動かす。

(1)最後に原点に戻る移動列の数を求めなさい。(4点)

(2)最後に原点に戻り、途中で一度も負の位置に達しない移動列の数を求めなさい。負の位置に初めて達するまでの移動を反転する方法で説明しなさい。(4点)

(3)最後に原点に戻ったという条件のもとで、一度も負の位置に達していない確率を求めなさい。(8点)


解答・解説

第1問 対数の評価と部分積分

(1)

\(g(x)=x-1-\log x\) とおく。\(g'(x)=(x-1)/x\) より1の前で減少、後で増加。最小値は \(g(1)=0\)。

\[ \boxed{\log x\le x-1,\quad\text{等号は }x=1} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\(f'(x)=(1-\log x)/x^2\)。\(1<e<23\) なので、定義域内でeの前は増加、後は減少。

\[ \boxed{\max f=\frac1e,\quad x=e} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

部分積分により原始関数は \(-(\log x+1)/x\)。上下端を代入する。

\[ \boxed{1-\frac{\log23+1}{23}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 円の弦と三角形の面積の最大化

(1)

\(x=\frac{23}{2}\) を円の式に代入する。\\(y^2=\frac{1587}{4}\\)。

\[ \boxed{(\frac{23}{2},\pm \frac{23}{2}\sqrt{3})} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

直線は \(mx-y-\frac{23}{2}m=0\)。原点からの距離をdとすると \(d^2=\frac{529m^2}{4(1+m^2)}\)。弦の半分と距離と半径で直角三角形を作り、\(AB=2\sqrt{529-d^2}\)。

\[ \boxed{AB=23\sqrt{\frac{4+3m^2}{1+m^2}}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

直線がQを通るので \(0\le d\le23/2\)。面積の2乗は \(d^2(529-d^2)\)。\(s=d^2\) とおくと \(s(529-s)\) は \(0\le s\le529/4\) で増加する。距離が最大となるのは鉛直の直線。

\[ \boxed{\max S=\frac{529}{4}\sqrt{3},\quad x=\frac{23}{2}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 定義域のある二次関数とパラメータ

(1)

平方完成すると \(f_t(x)=(x-t)^2+529-t^2\)。頂点が区間の左側・内部・右側にある場合に分ける。

\[ \boxed{\min f_t=\begin{cases}529&t\le0\\529-t^2&0<t<46\\2645-92t&t\ge46\end{cases}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

前問の最小値を0以上にする。内部の場合は \(-23\le t\le 23\) だが \(t>0\) との共通範囲をとる。右側の場合は条件を満たさない。

\[ \boxed{t\le23} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

判別式より \(t>23\) または \(t<-23\)。解の積が正で、区間が非負なので \(t>23\) が必要。頂点が区間内にあり、\(f_t(0)>0\)、\(f_t(46)\ge0\) なら2解とも区間内。右端での値は \(2645-92t\)。

\[ \boxed{23<t\le \frac{115}{4}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 三項間漸化式と互いに素の証明

(1)

\[ a_{n+2}-a_{n+1}=23(a_{n+1}-a_n) \]

。初めの差は \(23\) なので \(a_{n+1}-a_n=23^n\)。初項に差の和を加える。

\[ \boxed{a_n=\frac{23^n-1}{22}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

一般項を代入して \(1/(23-1)\) をくくり、等比数列の和と定数の和に分ける。

\[ \boxed{S_n=\frac{23(23^n-1)-22n}{484}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

一般項から \(a_{n+1}=23a_n+1\)。2項の公約数はその差 \(a_{n+1}-23a_n=1\) を割る。

\[ \boxed{\gcd(a_n,a_{n+1})=1} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 楕円の接線と切片・回転体

(1)

楕円の式を陰関数微分すると \(y'=-x/(4y)\)。Pでの傾きと点を使って接線を整理する。

\[ \boxed{\frac{x\cos t}{46}+\frac{y\sin t}{23}=1} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

切片は \(46/\cos t\)、\(23/\sin t\)。面積は \(529/(\sin t\cos t)\)。\(\sin t\cos t\le1/2\)、等号は \(t=\pi/4\)。

\[ \boxed{S_{\min}=1058,\quad t=\pi/4} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

切り口の半径の2乗は \(529\(1-x^2/2116\)\)。\(-46\le x\le46\) で \\(\pi y^2\\) を積分する。

\[ \boxed{\frac{97336}{3}\pi} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 反射による経路の数え上げ

(1)

右へ進む回数と左へ進む回数はそれぞれ \(23\) 回。右への移動の位置を選ぶ。

\[ \boxed{8233430727600} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

悪い移動列について、初めて位置-1に着くまでの左右を反転する。原点から出て最後に位置2に着く移動列と1対1に対応する。この列は右が \(24\) 回、左が \(22\) 回なので \(\binom{46}{22}\) 個。全体から差し引く。

\[ \boxed{343059613650} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

条件付きの標本空間は前問(1)の \(\binom{46}{23}\) 個。良い列の個数は全体の \(1/24\)。

\[ \boxed{\frac{1}{24}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。