大阪大学 理系・数学IIIを含む 数学記述模試 第028回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。応用問題で、場合分け・必要十分条件・証明の記述を重視します。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 三角関数の積分漸化式(17点)

\[ I_n=\int_0^{\pi/2}\sin^n x\,dx \]

とする。\(n\) は0以上の整数である。

(1)部分積分により、次数を2つ下げる漸化式を導きなさい。(5点)

(2)\(I_{54}\) を求めなさい。(5点)

(3)\(I_{55}\) を求めなさい。(7点)


第2問 等周条件と三角形の面積(17点)

周の長さが \(162\) の二等辺三角形を考える。等しい2辺の長さをa、底辺の長さをbとする。

(1)底辺をaで表し、三角形が存在するaの範囲を求めなさい。(5点)

(2)面積が最大になる辺の長さと最大面積を求め、最大になる理由を示しなさい。(5点)

(3)面積が最大になる三角形の内接円の半径を求めなさい。(7点)


第3問 三次方程式の実数解の個数(17点)

実数 \(a\) に対し、方程式 \(x^3-2187x=a\) を考える。

(1)左辺の関数の極大値と極小値を求めなさい。(5点)

(2)異なる3つの実数解をもつための必要十分条件を求め、理由を説明しなさい。(5点)

(3)異なる実数解がちょうど2つとなる場合のパラメータと、そのときの解をすべて求めなさい。(7点)


第4問 三項間漸化式と互いに素の証明(17点)

\[ a_1=1,\ a_2=28,\ a_{n+2}=28a_{n+1}-27a_n \]

とする。

(1)隣り合う項の差に着目して一般項を求めなさい。(5点)

(2)初項から第n項までの和を求めなさい。(5点)

(3)隣り合う2項が常に互いに素であることを証明しなさい。(7点)


第5問 複素数の距離条件と逆数の軌跡(16点)

複素数zが \(|z-27|=2|z+27|\) を満たす。

(1)実部と虚部を使って軌跡の方程式を求め、中心と半径を示しなさい。(4点)

(2)絶対値の最大値と最小値、およびそれらをとる複素数を求めなさい。(4点)

(3)逆数w=1/zの軌跡も求めなさい。逆数が定義できる理由を述べなさい。(8点)


第6問 反復試行と条件付き確率(16点)

公平な硬貨を27回投げる。表の回数をXとする。

(1)表がちょうど2回出る確率を求めなさい。(4点)

(2)表が少なくとも1回出る確率を求めなさい。(4点)

(3)表が少なくとも1回出たという条件で、ちょうど2回出た確率を求めなさい。(8点)


解答・解説

第1問 三角関数の積分漸化式

(1)

\(n\ge2\) とする。\(\sin^{n-1}x\) と \(\sin x\) に分けて部分積分すると、境界項は0で

\[ I_n=(n-1)\int\sin^{n-2}x\cos^2x\,dx=(n-1)(I_{n-2}-I_n) \]

。

\[ \boxed{I_n=\frac{n-1}nI_{n-2}\quad(n\ge2)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\(I_0=\pi/2\) から漸化式を \(27\) 回使う。偶数の積と奇数の積を整理すると

\[ I_{2m}=\binom{2m}{m}\pi/(2\cdot4^m) \]

。

\[ \boxed{\frac{121683714103007}{2251799813685248}\pi} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\(I_1=1\) から漸化式を \(27\) 回使う。\(I_{2m+1}=4^m(m!)^2/(2m+1)!\)。

\[ \boxed{\frac{1125899906842624}{6692604275665385}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 等周条件と三角形の面積

(1)

\(b=162-2a\)。\(b>0\) と三角不等式 \(b<2a\) の両方を満たす必要がある。

\[ \boxed{b=162-2a,\quad \frac{81}{2}<a<81} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

底辺を二等分して高さを求めると \(S^2=81(81-a)^2(2a-81)\)。微分すると \((S^2)'=486(81-a)(54-a)\)。存在範囲で \(a=54\) の前は正、後は負。最大は正三角形のとき。

\[ \boxed{a=b=54,\quad S_{\max}=729\sqrt3} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

半周長は \(81\)。内心から3辺に垂線を下ろして分割すると \(S=81r\)。

\[ \boxed{r=9\sqrt{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 三次方程式の実数解の個数

(1)

\(f'(x)=3(x-27)(x+27)\)。増減は順に増加・減少・増加なので、\(x=-27\) で極大、\(x=27\) で極小となる。

\[ \boxed{\text{極大値 }39366,\quad\text{極小値 }-39366} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

水平線が3つの単調な部分にそれぞれ1回交わる条件は、高さが極小値より大きく極大値より小さいことである。端点では接して重解をもつため除く。

\[ \boxed{-39366<a<39366} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\(a=39366\) では \(f(x)-a=(x-54)(x+27)^2\)。\(a=-39366\) では \(f(x)-a=(x+54)(x-27)^2\)。

\[ \boxed{a=39366:x=-27,54;\quad a=-39366:x=-54,27} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 三項間漸化式と互いに素の証明

(1)

\[ a_{n+2}-a_{n+1}=27(a_{n+1}-a_n) \]

。初めの差は \(27\) なので \(a_{n+1}-a_n=27^n\)。初項に差の和を加える。

\[ \boxed{a_n=\frac{27^n-1}{26}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

一般項を代入して \(1/(27-1)\) をくくり、等比数列の和と定数の和に分ける。

\[ \boxed{S_n=\frac{27(27^n-1)-26n}{676}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

一般項から \(a_{n+1}=27a_n+1\)。2項の公約数はその差 \(a_{n+1}-27a_n=1\) を割る。

\[ \boxed{\gcd(a_n,a_{n+1})=1} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 複素数の距離条件と逆数の軌跡

(1)

\(z=x+iy\) として2乗すると \((x-27)^2+y^2=4((x+27)^2+y^2)\)。平方完成して円の式に直す。

\[ \boxed{(x+45)^2+y^2=1296} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

原点から中心までの距離は \(135/3\)、半径は \(108/3\)。円は原点を含まない。原点と中心を結ぶ直線上の2点で距離の極値をとる。

\[ \boxed{\max|z|=81\ (z=-81),\quad\min|z|=9\ (z=-9)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

前問の最小値が正なので逆数をとれる。条件を \(|1-27w|=2|1+27w|\) に直し、同様に平方完成する。

\[ \boxed{(\operatorname{Re}w+\frac{5}{81})^2+(\operatorname{Im}w)^2=\frac{16}{6561}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 反復試行と条件付き確率

(1)

表が出る2回を選ぶ方法は \(27\) 個の位置から2個選ぶ組合せ。各列の確率は同じ。

\[ \boxed{\frac{351}{134217728}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

余事象はすべて裏である1列。全体からこの確率を引く。

\[ \boxed{\frac{134217727}{134217728}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

ちょうど2回表が出る事象は条件の事象に含まれるので、前2問の確率の比をとる。

\[ \boxed{\frac{351}{134217727}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。