大阪大学 理系・数学IIIを含む 数学記述模試 第002回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。応用問題で、場合分け・必要十分条件・証明の記述を重視します。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 指数関数の最大値と積分の極限(17点)

\(x\ge0\) で \(f(x)=xe^{-29x}\) とする。

(1)増減を調べ、最大値とそれをとる横座標を求めなさい。(5点)

(2)\(a>0\) として \(\int_0^a f(x)\,dx\) を求めなさい。(5点)

(3)前問の定積分で上端を限りなく大きくしたときの極限値を求めなさい。(7点)


第2問 空間の垂線と四面体(17点)

空間で

\[ O(0,0,0),A(29,0,0),B(0,58,0),C(0,0,87) \]

を考える。

(1)平面ABC上の点の座標が満たす方程式を求めなさい。(5点)

(2)Oから平面ABCに下ろした垂線の足Hと距離OHを求めなさい。(5点)

(3)四面体OABCの体積を2通りに表し、三角形ABCの面積を求めなさい。(7点)


第3問 対数方程式の存在条件(17点)

\(\log_2 x+\log_2(29-x)=a\) を考える。\(a\) は実数である。

(1)真数条件を示し、実数解が存在するための必要十分条件を求めなさい。(5点)

(2)実数解の個数を場合分けして求めなさい。(5点)

(3)\(a=\log_2 \frac{2523}{16}\) のとき、すべての解を求めなさい。(7点)


第4問 絶対値を含む面積の最適化(17点)

\(0\le a\le29\) とする。\(0\le x\le29\) で、曲線 \\(y=x^2\\) と直線 \(y=ax\) の間の面積をS(a)とする。

(1)交点で区間を分け、面積をaの式で表しなさい。(5点)

(2)面積が最小になるaを求め、端点との比較を含めて説明しなさい。(5点)

(3)面積の最小値を求めなさい。(7点)


第5問 双曲線の接線と不変な面積(16点)

第1象限の双曲線 \\(xy=841\\) 上の点 \(P(t,841/t)\)、\(t>0\) を考える。

(1)接線の方程式と2つの軸との交点を求めなさい。(4点)

(2)接線と2つの座標軸でできる三角形の面積を求め、接点によらないことを説明しなさい。(4点)

(3)2つの正の切片の和の最小値と、そのときの接点を求めなさい。(8点)


第6問 完全順列の漸化式と固定点(16点)

\(29\) 人が各自の帽子を無作為に1個ずつ受け取る。すべての割当ては同様に確からしい。n人の誰も自分の帽子を受け取らない割当ての個数をD_nとし、\(D_0=1,D_1=0\) とする。

(1)1人目の帽子の行き先に着目し、完全順列の個数の漸化式を導きなさい。(4点)

(2)全員が自分以外の帽子を受け取る確率を求めなさい。(4点)

(3)自分の帽子を受け取った人数の期待値を求めなさい。(8点)


解答・解説

第1問 指数関数の最大値と積分の極限

(1)

\(f'(x)=e^{-29x}(1-29x)\)。指数因子は正なので \(x=1/29\) の前は増加、後は減少。

\[ \boxed{x=\frac1{29},\quad\max f=\frac1{29e}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

部分積分する。原始関数は \(-\frac{29x+1}{841}e^{-29x}\) であり、微分でも確認できる。

\[ \boxed{\frac{1-(29a+1)e^{-29a}}{841}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\(e^{-29a}\) と \(ae^{-29a}\) はともに0に収束する。前問の式で残る定数項をとる。

\[ \boxed{\frac{1}{841}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 空間の垂線と四面体

(1)

平面の方程式を \(ux+vy+wz=c\) とおき、3点を代入する。係数は共通倍してよい。

\[ \boxed{6x+3y+2z=174} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

法線ベクトルは \((6,3,2)\) なので \(H=s(6,3,2)\)。平面の式への代入で \(49s=174\)。距離は \(7s\)。

\[ \boxed{H=(\frac{1044}{49},\frac{522}{49},\frac{348}{49}),\quad OH=\frac{174}{7}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

底面OABの面積は \(841\)、Cからこの底面までの高さは \(87\) なので体積は \(24389\)。一方、ABCを底面とすると \(V=S_{ABC}\cdot OH/3\)。

\[ \boxed{\frac{5887}{2}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 対数方程式の存在条件

(1)

真数条件は \(0<x<29\)。\(x(29-x)=841/4-(x-29/2)^2\) なので、この積の値域は \((0,841/4]\)。対数の底が1より大きいことを使う。

\[ \boxed{0<x<29,\quad a\le\log_2 \frac{841}{4}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

積が最大値より小さい正の値なら頂点の左右に1解ずつ、最大値なら頂点に1解、それを超えれば解はない。対数の真数条件も満たす。

\[ \boxed{a<\log_2 \frac{841}{4}:2\text{個};\quad a=\log_2 \frac{841}{4}:1\text{個};\quad a>\log_2 \frac{841}{4}:0\text{個}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\(x(29-x)=\frac{2523}{16}\) を解く。2つの解の和は \(29\)、積は右辺。得られた解が真数条件に入ることを確認する。

\[ \boxed{x=\frac{29}{4},\ \frac{87}{4}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 絶対値を含む面積の最適化

(1)

差は \(x(a-x)\)。\(0\le x\le a\) では直線が上、\(a\le x\le29\) では曲線が上。

\[ S=\int_0^a(ax-x^2)\,dx+\int_a^{29}(x^2-ax)\,dx \]

。

\[ \boxed{S(a)=\frac{a^3}3-\frac{841}{2}a+\frac{24389}{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\(S'(a)=a^2-\frac{841}{2}\)。定義域内で \(a=29/\sqrt2\) の前は減少、後は増加する。よって両端よりも小さい。

\[ \boxed{a=\frac{29}{2}\sqrt{2}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

前問の値を面積の式に代入し、根号を整理して分母を有理化する。

\[ \boxed{S_{\min}=\frac{24389}{6}(2-\sqrt2)} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 双曲線の接線と不変な面積

(1)

\(y=841/x\) を微分して傾きを求める。接線は \(y-841/t=-841(x-t)/t^2\)。

\[ \boxed{\frac xt+\frac{yt}{841}=2,\quad(2t,0),(0,1682/t)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

切片は \(2t\) と \(1682/t\)。その積が \(3364\) で一定なので、面積も一定となる。

\[ \boxed{1682} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

相加相乗平均より \(2t+1682/t\ge116\)。等号は \(t=29\) のとき。

\[ \boxed{\min=116,\quad P=(29,29)} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 完全順列の漸化式と固定点

(1)

1人目に渡す帽子の元の持ち主をjとする。jの選び方はn-1通り。jが1人目の帽子を受け取る場合は残りn-2人の完全順列。受け取らない場合は、1人目とjの関係を縮めたn-1人の完全順列と1対1に対応する。

\[ \boxed{D_n=(n-1)(D_{n-1}+D_{n-2})\quad(n\ge2)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

初期値から前問の漸化式を順に計算すると

\[ D_{29}=3252702461227859257745914274516 \]

。全割当ては \(29!\) 通り。

\[ \boxed{\frac{116167945043852116348068366947}{315777214062132212662272000000}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

人iが自分の帽子を受け取ったとき1、そうでないとき0の変数をX_iとする。\(E[X_i]=1/29\)。人数はその和であり、独立でなくても期待値は加算できる。

\[ \boxed{1} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。